話題株ピックアップ【夕刊】(1):日製鋼、マネックスG、メルカリ

注目
2021年11月22日 15時18分

■日本製鋼所 <5631>  3,410円  +225 円 (+7.1%)  本日終値

日本製鋼所<5631>が大幅反発。19日に行われた第2四半期決算説明会で、電気自動車(EV)生産の加速が見込まれ、需要に追いつくために車載電池メーカーやセパレータフィルム製造メーカーが投資を急増していることを受けて、セパレータ用フィルムシート装置の受注予測を引き上げた。従来は25年までの受注予測を年30~35ラインと想定していたが、年50~60ラインに引き上げており、同社も早期に60ライン体制を構築すると生産体制増強の方針を示している。

■マネックスグループ <8698>  846円  +37 円 (+4.6%)  本日終値

マネックスグループ<8698>が4.9%高に買われたほか、マネーフォワード<3994>、GMOペイメントゲートウェイ<3769>などビットコイン関連株に投資資金が流入。ビットコイン価格は足もとこそ上昇一服も、世界的な過剰流動性の高まりを背景に11月中旬以降は上げ足を再び強めている。そうしたなか、直近では中米エルサルバドルのブケレ大統領が、前週20日に戦略都市「ビットコインシティー」を建設する計画を明らかにしたことで、関連銘柄の株価を刺激する格好となった。マネックスGは傘下に仮想通貨取引所のコインチェックを擁しており、ビットコイン関連の象徴株として物色人気を集めやすく、売買高も日々高水準だ。

■メルカリ <4385>  7,320円  +310 円 (+4.4%)  本日終値

メルカリ<4385>が反発。この日、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を運営するユー・エス・ジェイ(大阪市此花区)と、両社が共同でさまざまな取り組みを実施する「マーケットプレイスの共創に関する覚書」を締結したと発表しており、これが好材料視された。同協定は、メルカリのマーケットプレイス上で、ユー・エス・ジェイの商品がより安心・安全に取引できる環境の構築を目指すもの。両社が商品情報や発売情報を事前に共有し、特定の新商品発売前後の注意喚起や権利侵害品対策などについて緊密に連携することにより、両社の顧客の混乱を回避し、より安心・安全に取引ができる環境の構築を目指すとしている。

■デジハHD <3676>  2,551円  +107 円 (+4.4%)  本日終値

デジタルハーツホールディングス<3676>が大幅反発。前週末19日の取引終了後、子会社デジタルハーツが22年2月1日の予定で、ドリコム<3793>のゲーム事業の一部であるQC(品質保証)部門を承継すると発表しており、これが好材料視された。ドリコムが開発・運営するゲームアプリの品質保証業務を会社分割の方法でデジタルハーツに譲渡するとしており、デジタルハーツは人材面や技術面での強化が期待されている。また、デジタルハーツはドリコムに対して、対価として1億円を支払う予定。なお、デジハHDの22年3月期業績への影響は軽微としている。

■日本郵船 <9101>  7,570円  +290 円 (+4.0%)  本日終値

日本郵船<9101>など大手をはじめ海運株が総じて買い優勢の展開となり、東証1部の業種別騰落で33業種中値上がり率トップとなった。海運セクターはPERが1~2倍という超割安水準にあるほか、配当利回りも郵船が10%超、商船三井<9104>が12%超という記録的に高い水準にある。これを拠りどころに株価を大きく上昇させたが、ここ最近は信用買い残の急増に伴う株式需給悪や、海運市況がピークをつけたとの思惑もあって株価の上値が重くなっている。しかし、足もとでは鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が下げ止まる動きをみせており、これが買い戻しを誘発した。バルチック指数は直近、6月初旬以来となる2400台まで水準を切り下げたものの、前週後半から下げ止まる兆しをみせている。

■日本毛織 <3201>  920円  +27 円 (+3.0%)  本日終値

日本毛織<3201>が続伸。前週末19日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、営業利益を88億円から95億円(前期比5.0%増)へ、純利益を40億円から80億円(同12.3%増)へ上方修正し減益予想から一転して営業増益予想にするとともに、15円を予定していた期末配当予想を16円へ引き上げると発表したことが好感された。売上高は1070億円(同2.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、新型コロナウイルス禍のなかで地域密着型のショッピングセンターが堅調に推移しスポーツ関連も好調だった人とみらい開発事業や、Eコマース市場の拡大と新型コロナウイルス禍における巣ごもり需要を取り込んだ生活流通事業が計画を上振れていることが利益を押し上げる。また、持ち分法適用関連会社だったフジコーを完全子会社化したのに伴い、負ののれん発生益を特別利益として計上したことなども寄与する。なお、年間配当は28円(前期27円)となる予定だ。

■島津製作所 <7701>  5,010円  +120 円 (+2.5%)  本日終値

島津製作所<7701>は4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を5200円から5700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、計測機器事業の質量分析計を中心としたラインアップ拡張に伴う安定的な利益成長継続による営業最高益更新を評価。医薬品原薬を中国などに依存するリスクが、新型コロナ感染拡大に伴う工場停止や国際物流網の寸断によって浮かび上がったことにより、自国内で医薬品原薬を製造しようとする動きは今後も継続する可能性が高いと見込んでおり、22年3月期も2ケタ増益で過去最高益更新を予想している。

■ドウシシャ <7483>  1,637円  +32 円 (+2.0%)  本日終値

ドウシシャ<7483>が続伸。前週末19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を100万株(発行済み株数の2.85%)、または19億円としており、取得期間は21年11月22日から22年7月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的としている。

■山一電機 <6941>  2,380円  +44 円 (+1.9%)  本日終値

山一電機<6941>が続伸、2017年11月以来4年ぶりの高値圏を快走。11月8日のマド開け急騰後も、目先利益確定の売りを吸収し大勢2段上げの様相を強めている。前週後半に小休止をいれたものの、12日以降はほぼ押し目待ちに押し目なしの展開となっている。検査用や実装用に使うICソケットを手掛け、8割を超える海外売上比率の高さが特徴。高利益採算のスマートフォン用CPU向け製品が収益を牽引、車載向けも伸びて業績拡大に反映している。22年3月期業績見通しは、期中2度目となる上方修正を経て、営業利益段階で前期比75%増の56億円を見込んでいる。半導体周辺の成長株ながらPER11倍台で依然として割安感が強く、機関投資家とみられる継続的な買いを呼び込んでいる。

■イー・ギャランティ <8771>  2,626円  +41 円 (+1.6%)  本日終値

イー・ギャランティ<8771>は反落スタート後にプラス圏へ切り返し、上げ幅を広げる展開。同社は午前10時ごろ、請求書発行・入金管理・代金回収などの事務をイー・ギャラにアウトソーシングできる「eG Collect」、「eG Pay」について、北都銀行(秋田県秋田市)とビジネスマッチング契約を締結したと発表しており、これを材料視する買いも入ったようだ。「eG Collect」は企業間取引で発生する請求書発行・入金管理・代金回収などの一連の業務をイー・ギャラが代行するサービス。「eG Pay」はイー・ギャラが請求・決済業務を代行している取引先について、顧客が専用WEBページから申し込むだけで3営業日後にイー・ギャラから顧客の口座へ代金を振り込むサービス。11年に保証サービスのビジネスマッチング契約を締結した北都銀行との提携を拡大し、法人向けサービスのラインアップを拡充するとしている。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.