話題株ピックアップ【夕刊】(2):MDV、パーソルHD、キヤノン
■MDV <3902> 1,341円 +57 円 (+4.4%) 本日終値
メディカル・データ・ビジョン<3902>は3日ぶりに大幅反発。同社は午後2時ごろ、医療略語アプリ「ポケットブレイン」の製品版をリリースしたと発表した。iOSとAndroidに対応しており、価格は初回1週間が無料で、それ以降は月額100円。特長は(1)英字略語から日本語へ、日本語から英字略語へ、どちらも検索可能、(2)業界最大規模の8000語超の略語を収載(未収載略語・補足情報の自動アップデートあり)、(3)検索表示内容を診療科別、カテゴリー別、分野別にフィルタリング可能、(4)充実した付加情報で頻出する診療科・カテゴリー・分野が一目瞭然、としている。
■DyDo <2590> 5,080円 +215 円 (+4.4%) 本日終値
ダイドーグループホールディングス<2590>が反発。同社は6日取引終了後、連結子会社であるダイドーファーマが、ランバート・イートン筋無力症候群(LEMS)への効果が期待される治療薬(開発番号「DYD-301」、一般名「amifampridine」)について、日本国内におけるLEMSの患者を対象とした第3相臨床試験を開始したと発表した。「DYD-301」は、ダイドーファーマが米国のバイオ製薬企業であるカタリスト社(フロリダ州)から、日本国内でのLEMSを対象とした治療薬の共同独占的開発・製造販売実施権及び独占的商品化実施権の許諾を取得し、日本における治療薬の開発を行っているもの。「Amifampridine」は欧米においてLEMSを適応症として承認されている医療用医薬品で、カタリスト社が米国では「Firdapse」という商品名で販売している。
■アインホールディングス <9627> 6,400円 +250 円 (+4.1%) 本日終値
アインホールディングス<9627>が反発。6日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を10万株(発行済み株数の0.28%)、または7億円としており、取得期間は21年12月7日から22年3月31日まで。資本効率の改善及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的としている。
■パーソルHD <2181> 3,265円 +125 円 (+4.0%) 本日終値
パーソルホールディングス<2181>が反発。SMBC日興証券が6日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3300円から3900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、22年3月期第2四半期の実績や通期計画は想定以上に強かったと指摘。転職市場は回復から成長に移り、強みを有する人材紹介が業績牽引役の一つとなることや、Staffingでは派遣のシェア拡大に加え、BPO事業の拡大により中期的に利益率改善が進むこと、更に22年3月期以降は過去最高益の更新が続くとみていることなどを評価。人材サービス内でのコア銘柄として推奨するとしている。
■日本工営 <1954> 3,355円 +125 円 (+3.9%) 本日終値
日本工営<1954>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、現地企業2社と協力し、自動運転車両の走行実証実験を開始したと発表しており、これが好材料視された。ベトナム国大手不動産デベロッパーであるエコパーク・グループのエコテック社及び人工知能(AI)や次世代モビリティーの研究・開発を行うフェニカX社と協力して実施するもので、ハノイ近郊でエコパーク・グループが進めているタウンシップ開発「Ecoparkプロジェクト」の域内約2キロメートル範囲で、フェニカX社が研究・開発する自動運転車両の走行試験を行い、その安全性と利便性、導入可能性を実証するとしている。
■サッポロHD <2501> 2,315円 +72 円 (+3.2%) 本日終値
サッポロホールディングス<2501>は3日続伸。同社は正午ごろ、グループ企業であるサッポロビールが販売する「サッポロ生ビール黒ラベル」の缶商品の販売数量が、きょうの出荷をもって前年の年間販売数量を超え、7年連続での売上アップを達成したと発表した。同社では「すでにご愛飲いただいているお客様に加え、昨年に引き続き20代・30代の支持が高まっていることも好調要因のひとつとなっています」としている。
■キヤノン <7751> 2,615.5円 +80.5 円 (+3.2%) 本日終値
キヤノン<7751>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「暗闇でも高画質でカラー撮影できる画像センサーを開発した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、デジタルカメラに使われるCMOSセンサーがぎりぎり感知できる明るさの10分の1程度の微弱な光まで認識でき、肉眼で何も見えない状況でも鮮明に撮れるという。22年後半にも量産を開始し、キヤノン製の防犯カメラに搭載して23年にも市場に投入するとしている。
■JR東日本 <9020> 7,225円 +219 円 (+3.1%) 本日終値
JR東日本<9020>が3日続伸で25日移動平均線上に株価を浮上させてきたほか、JR西日本<9021>も上値指向。このほか東急<9005>、京浜急行電鉄<9006>、京成電鉄<9009>など電鉄株が総じて上昇している。新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染拡大による人流抑制の動きが警戒されたが、重症化しにくい傾向もあり、米国では景気敏感株へのショートカバーが活発化している。東京市場でも電鉄株は空売り筋の対象となりやすかったが、目先その反動で戻り足をみせる銘柄が多くなっている。
■長瀬産業 <8012> 1,823円 +55 円 (+3.1%) 本日終値
長瀬産業<8012>は5日続伸。同社は6日取引終了後、金属有機構造体(Metal-Organic Framework、以下「MOF」)を設計・製造する京都大学発のスタートアップ企業、Atomis(京都市上京区)と資本・業務提携を締結したと発表した。MOFは金属イオンと有機分子が特殊な配列で並び、ナノレベルの小空間を多数構成する有機無機ハイブリッド材料。提携では、長瀬産のネットワークを生かしたMOFの早期社会実装を目標にしており、長瀬産はMOFの機能による顧客製品の高付加価値化と工場などで排出される二酸化炭素の分離回収に向けた技術開発を推進するとしている。
■SMC <6273> 76,120円 +2,120 円 (+2.9%) 本日終値
SMC<6273>が大幅高に買われたほか、ファナック<6954>、キーエンス<6861>などFA関連株やツガミ<6101>、牧野フライス製作所<6135>といった工作機械株に買いが集まっている。中国人民銀行が6日に預金準備率の0.5%引き下げを発表した。世界的にインフレ警戒から金融引き締め方向への動きが意識されるなかで、この金融緩和措置はサプライズとなったが、これにより中国景気が改善するとの思惑が株式市場にはポジティブ材料として働いている。中国の金融機関が融資に回せるお金が増えることで、企業の設備投資を後押しする効果が期待され、東京市場では中国向け売上比率の高い設備投資関連銘柄の株価を刺激している。
株探ニュース