前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2021年12月15日 5時20分

■セルソース <4880>  5,690円 (-1,500円、-20.9%) ストップ安

セルソース <4880> が続急落。同社は13日取引終了後、22年10月期単独業績予想について、売上高33億8900万円(前期比16.0%増)、営業利益11億1800万円(同12.7%増)、純利益6億7700万円(同4.1%増)と開示した。加工受託サービスの継続的な拡大、エクソソームの伸展、データ支援事業などの拡大を目指す方針としたが、前期までに比べて業績の伸びが鈍化する見通しとなっていることから、寄り付きから売り優勢の展開となった。あわせて発表した21年10月期単独売上高は29億2200万円(前の期比57.5%増)、営業利益9億9200万円(同2.4倍)、純利益6億5100万円(同2.4倍)となり、創業以来5期連続の増収増益となった。加工受託サービス、コンサルティングサービス、医療機器の売上高が過去最高を達成したとしている。

■レーザーテク <6920>  29,955円 (-1,145円、-3.7%)

レーザーテック <6920>が大幅反落。その他東京エレクトロン <8035>が反落し、SUMCO <3436> は5日続落と下値模索の動きを継続、半導体セクターが売り優勢の展開となった。前日13日の米国株市場ではオミクロン株への警戒感が再燃したことで米長期金利は急低下したが、ハイテク系グロース株は反応薄で景気敏感株と同様に値を下げる銘柄が多かった。そのなか、エヌビディア <NVDA> が急落したのをはじめ半導体関連への売り圧力が顕在化。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下げはNYダウやナスダック総合指数を大幅に上回る2.6%の下落率となり、東京市場でもこのリスクオフの地合いを引き継ぐ形となった。

■JAL <9201>  2,102円 (-61円、-2.8%)

日本航空 <9201>が大幅安。ANAホールディングス <9202> も下値を探る展開となった。日本国内は新型コロナウイルスの感染は収束した状態にあるが、海外では新型コロナの変異株であるオミクロン株の感染拡大が加速する状況となっており、警戒感が高まっている。入国制限など世界的に人流の抑制が強まれば、収益デメリットを受けやすい空運会社は再び業績悪化を懸念した売りに晒される可能性が意識される。そうした思惑から、足もとで買いポジションを低める動きを誘発している。

■ファストリ <9983>  67,860円 (-1,900円、-2.7%)

ファーストリテイリング <9983> が反落。一時2040円安に売られ日経平均の下げを助長する形となった。前日13日は先物絡みのインデックス買いが入り1700円高に買われたが、14日はその真逆の展開で先物への売り仕掛けを背景に、同社株には裁定解消に伴う売り圧力が働いている。全体相場はここ方向感の定まらない不安定な動きで、AIアルゴリズム取引による先物主導の上下動で、足もとで実需の売り買いは減少傾向にある。そのなか、同社株はファンダメンタルズ以外の要素でボラティリティが高められている形だ。

■京急 <9006>  1,117円 (-22円、-1.9%)

京浜急行電鉄 <9006> が5日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が13日付で、投資判断「アンダーウエイト」を継続し、目標株価を1300円から1100円へ引き下げており、これが弱材料視されたようだ。同証券では、20年3月期に711億円だった鉄道の営業費用を24年3月期で670億円に40億円削減する計画や不動産流動化による資金回収型ビジネスへの転換など、損益改善に向けた経営施策を評価。一方で、羽田空港線の需要回復の遅れやシナガワグース閉館などにより営業利益の回復が同業他社比で相対的に遅いと予想し、高輪3丁目計画に関わる設備投資の増加によるネガティブFCFの継続により、株主還元を含む資金使途の柔軟性が低いと指摘している。

※14日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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