話題株ピックアップ【夕刊】(2):アシックス、トプコン、郵船

注目
2021年12月21日 15時17分

■ピー・シー・エー <9629>  1,656円  +59 円 (+3.7%)  本日終値

ピー・シー・エー<9629>は3日ぶりの大幅反発。同社はきょう午前11時に、クラウド型会計ソフト「PCA会計DX」が、みずほ銀行(東京都千代田区)のAI-OCR(光学文字認識)を活用したWEBサービス「みずほデジタルアカウンティング」とデータ連携を開始したと発表した。今回の連携により、取引先から受領した請求書に記載されている情報をAI-OCRで文字データ化し、支払業務における銀行振込データと「PCA会計DX」で取り込み可能な仕訳データが作成されることにより、会計業務を大幅に効率化できる。また、みずほ銀行のインターネット・バンキング「みずほe-ビジネスサイト」と連携することで、各金融機関への振込業務の効率化も図られるとした。

■アシックス <7936>  2,540円  +88 円 (+3.6%)  本日終値

アシックス<7936>が9日ぶりに反発。SMBC日興証券が20日付で投資評価「1」を継続し目標株価を3100円から3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社の第3四半期期累計(1~9月)累計営業利益は358億円と第3四半期累計として過去最高益となった。一方で東京五輪やベトナム・ロックダウンによる生産影響などで、通期計画は145億から200億円(10~12月期158億円の赤字)の上方修正にとどまったが、この影響は株式市場に織り込み済みと考えられるという。同証券では、現在株価が停滞しているのは、欧州で再拡大している新型コロナウイルス感染症の影響、また22年12月期への生産影響懸念など市場要因と考えているが、一方で同社が注力するランニングシューズの好調さや不要な値下げをしないことでの利益率の着実な改善は継続性があると予想しており、営業利益予想を21年12月期で162億円から218億円へ、22年12月期で231億円から267億円へ上方修正している。

■トプコン <7732>  1,658円  +56 円 (+3.5%)  本日終値

トプコン<7732>は3日ぶりに反発。同社は20日取引終了後、子会社であるトプコンメディカルジャパンが、多機能測定を1台に集約した角膜形状解析検査機器「MYAH(マイア)」の販売を開始したと発表した。「MYAH」は1回の測定で眼軸長測定と角膜トポグラフィーを同時に測定し、角膜曲率半径や角膜収差解析などさまざまな情報やドライアイ診断の指標となる検査、また、経過観測に有益なレポート機能を1台に集約し、省スペース化を実現したマルチファンクションな検査機器としている。

■弁護士ドットコム <6027>  6,190円  +160 円 (+2.7%)  本日終値

東証マザーズ指数が急反発に転じている。前日は948まで売り込まれ連日で年初来安値を下回ったが、きょうはリバウンドに転じている。前日時点で東証マザーズの騰落レシオ(25日移動平均)は61.2%と20年3月以来約1年9カ月ぶりの低水準に落ち込んでおり、東証1部市場の上昇を横目に目先リバウンド狙いの買いが優勢となっている。マザーズ市場の信用評価損益率はマイナス30%前後まで悪化しており、追い証回避の投げ売りが一部で出始めている状況にあったが、いったんは収まりそうな動きとなっている。きょうは、時価総額上位銘柄が軒並み高く、特に弁護士ドットコム<6027>が一時4%超に買われたほか、プラスアルファ・コンサルティング<4071>が6.6%高と値を飛ばし全体指数の上昇に貢献している。

■日本郵船 <9101>  8,550円  +200 円 (+2.4%)  本日終値

日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運大手がいずれも堅調。ここ新型コロナウイルスのオミクロン株の影響で世界経済鈍化の懸念が高まるなか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が下落基調を強めていたことで、海運セクターにも向かい風が意識されていたが、投資指標面からPERの低さと配当利回りの高さが際立っており、下値では機関投資家とみられる実需買いが入っている可能性も指摘される。また、世界的な金利上昇局面ではバリュー株の代表格である海運セクターへの資金シフトが誘発されやすい。きょうは業種別騰落でも「海運」は値上がりトップとなった。

■ブイ・テクノロジー <7717>  3,410円  +75 円 (+2.3%)  本日終値

ブイ・テクノロジー<7717>が3日ぶりに反発。きょう昼ごろ、集束イオンビームフォトマスク修正装置「Draco(ドラコ)」の販売を開始したと発表しており、今後の業容拡大への期待が高まっているようだ。同製品は半導体をはじめ、高精細OLEDディスプレーや大型ディスプレー用フォトマスクに対応している。

■東ソー <4042>  1,703円  +37 円 (+2.2%)  本日終値

東ソー<4042>が3日ぶりに反発。きょう付の化学工業日報で、「クロロプレンゴム(CR)『スカイプレン』の能力増強について本格的な検討に入った」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新興国の経済発展や医療用手袋向けをはじめとする新規用途の台頭で中長期的な需要成長が見込まれるほか、恒常的なタイトバランスを背景に安定調達に対する懸念があることなどが背景にあるという。また、早ければ24年度をメドに現状比5割前後増やす考えで、新設備の立地や投資額など事業採算性を検討しているという。

■アニコムHD <8715>  776円  +15 円 (+2.0%)  本日終値

アニコム ホールディングス<8715>は続伸。20日の取引終了後に発表した11月度の正味収入保険料が前年同月比8.5%増となったことが好感された。また、どうぶつ健活(腸内フローラ測定)申し込み数も同24.3%増の1万5115件と伸長した。

■インフォマート <2492>  930円  +16 円 (+1.8%)  本日終値

インフォマート<2492>は3日ぶりに反発。午前11時ごろ、「BtoBプラットフォーム 請求書」が、JCOM(東京都千代田区)に採用されたと発表しており、これが好感された。「BtoBプラットフォーム 請求書」は、「発行する請求書」だけではなく「受け取る請求書」「支払金額の通知」など、多様な請求業務の電子データ化に対応可能な請求書クラウドサービス。JCOMでは、中期経営計画のオペレーション部門の取り組みの一つとして、デジタルトランスフォーメーション(DX)やペーパーレス化を進めており、今後1000社を超える取引先と紙の請求書からの切り替えに向けて調整を実施し、80%を「BtoBプラットフォーム 請求書」へ切り替える方針としている。

■Sansan <4443>  2,374円  +38 円 (+1.6%)  本日終値

Sansan<4443>は4日ぶりに反発。同社はきょう午後1時に、クラウド請求書受領サービス「Bill One」を、電通グループ<4324>の子会社で経理・人事の受託業務を行う電通マネジメントサービス(東京都港区)が採用したと発表した。今回の導入によって、請求書業務を効率化しながら、22年1月に施行される改正電子帳簿保存法に対応できるとした。また、午前11時には、デジタルコンテンツの制作やBtoB及びBtoCのライブ配信事業などを行うALPHABOAT(東京都渋谷区)と、法人向けセミナー管理システム「Seminar One」の販売パートナー契約を締結したと発表した。これによってALPHABOATは、企業が実施するオンラインセミナーの企画・運営をサポートするだけでなく、「Seminar One」の導入を提案することで、顧客が効果的にセミナーを運営できる体制構築を後押しできるとした。

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