前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年12月22日 5時30分

■アシックス <7936>  2,540円 (+88円、+3.6%)

アシックス <7936> が9日ぶりに大幅反発。SMBC日興証券が20日付で投資評価「1」を継続し目標株価を3100円から3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社の第3四半期期累計(1-9月)累計営業利益は358億円と第3四半期累計として過去最高益となった。一方で東京五輪やベトナム・ロックダウンによる生産影響などで、通期計画は145億から200億円(10-12月期158億円の赤字)の上方修正にとどまったが、この影響は株式市場に織り込み済みと考えられるという。同証券では、現在株価が停滞しているのは、欧州で再拡大している新型コロナウイルス感染症の影響、また22年12月期への生産影響懸念など市場要因と考えているが、一方で同社が注力するランニングシューズの好調さや不要な値下げをしないことでの利益率の着実な改善は継続性があると予想しており、営業利益予想を21年12月期で162億円から218億円へ、22年12月期で231億円から267億円へ上方修正している。

■トプコン <7732>  1,658円 (+56円、+3.5%)

トプコン <7732> は3日ぶりに反発。同社は20日取引終了後、子会社であるトプコンメディカルジャパンが、多機能測定を1台に集約した角膜形状解析検査機器「MYAH(マイア)」の販売を開始したと発表した。「MYAH」は1回の測定で眼軸長測定と角膜トポグラフィーを同時に測定し、角膜曲率半径や角膜収差解析などさまざまな情報やドライアイ診断の指標となる検査、また、経過観測に有益なレポート機能を1台に集約し、省スペース化を実現したマルチファンクションな検査機器としている。

■弁護士COM <6027>  6,190円 (+160円、+2.7%)

弁護士ドットコム <6027> [東証M]が反発。東証マザーズ指数は前日20日は948まで売り込まれ連日で年初来安値を下回ったが、21日はリバウンドに転じた。前日20日時点で東証マザーズの騰落レシオ(25日移動平均)は61.2%と20年3月以来約1年9ヵ月ぶりの低水準に落ち込んでおり、東証1部市場の上昇を横目に目先リバウンド狙いの買いが優勢となったようだ。この日は、時価総額上位銘柄が軒並み高く、特に弁護士COMが一時4%超に買われたほか、プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証M]が6.6%高と値を飛ばし全体指数の上昇に貢献した。

■郵船 <9101>  8,550円 (+200円、+2.4%)

日本郵船 <9101>が反発。そのほか商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> の海運大手がいずれも堅調となった。ここ新型コロナウイルスのオミクロン株の影響で世界経済鈍化の懸念が高まるなか、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が下落基調を強めていたことで、海運セクターにも向かい風が意識されていたが、投資指標面からPERの低さと配当利回りの高さが際立っており、下値では機関投資家とみられる実需買いが入っている可能性も指摘される。また、世界的な金利上昇局面ではバリュー株の代表格である海運セクターへの資金シフトが誘発されやすい。21日は業種別騰落でも「海運」は値上がりトップとなった。

■Vテク <7717>  3,410円 (+75円、+2.3%)

ブイ・テクノロジー <7717> が3日ぶりに反発。21日昼ごろ、集束イオンビームフォトマスク修正装置「Draco(ドラコ)」の販売を開始したと発表しており、今後の業容拡大への期待が高まったようだ。同製品は半導体をはじめ、高精細OLEDディスプレーや大型ディスプレー用フォトマスクに対応している。

■東ソー <4042>  1,703円 (+37円、+2.2%)

東ソー <4042> が3日ぶりに反発。21日付の化学工業日報で、「クロロプレンゴム(CR)『スカイプレン』の能力増強について本格的な検討に入った」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新興国の経済発展や医療用手袋向けをはじめとする新規用途の台頭で中長期的な需要成長が見込まれるほか、恒常的なタイトバランスを背景に安定調達に対する懸念があることなどが背景にあるという。また、早ければ24年度をメドに現状比5割前後増やす考えで、新設備の立地や投資額など事業採算性を検討しているという。

■アニコムHD <8715>  776円 (+15円、+2.0%)

アニコム ホールディングス <8715> が続伸。20日の取引終了後に発表した11月度の正味収入保険料が前年同月比8.5%増となったことが好感された。また、どうぶつ健活(腸内フローラ測定)申し込み数も同24.3%増の1万5115件と伸長した。

■インフォMT <2492>  930円 (+16円、+1.8%)

インフォマート <2492> が3日ぶりに反発。21日午前11時ごろ、「BtoBプラットフォーム 請求書」が、JCOM(東京都千代田区)に採用されたと発表しており、これが好感された。「BtoBプラットフォーム 請求書」は、「発行する請求書」だけではなく「受け取る請求書」「支払金額の通知」など、多様な請求業務の電子データ化に対応可能な請求書クラウドサービス。JCOMでは、中期経営計画のオペレーション部門の取り組みの一つとして、デジタルトランスフォーメーション(DX)やペーパーレス化を進めており、今後1000社を超える取引先と紙の請求書からの切り替えに向けて調整を実施し、80%を「BtoBプラットフォーム 請求書」へ切り替える方針としている。

■Sansan <4443>  2,374円 (+38円、+1.6%)

Sansan <4443> が4日ぶりに反発。同社は21日午後1時に、クラウド請求書受領サービス「Bill One」を、電通グループ <4324> の子会社で経理・人事の受託業務を行う電通マネジメントサービス(東京都港区)が採用したと発表した。今回の導入によって、請求書業務を効率化しながら、22年1月に施行される改正電子帳簿保存法に対応できるとした。また、午前11時には、デジタルコンテンツの制作やBtoB及びBtoCのライブ配信事業などを行うALPHABOAT(東京都渋谷区)と、法人向けセミナー管理システム「Seminar One」の販売パートナー契約を締結したと発表した。これによってALPHABOATは、企業が実施するオンラインセミナーの企画・運営をサポートするだけでなく、「Seminar One」の導入を提案することで、顧客が効果的にセミナーを運営できる体制構築を後押しできるとした。

■長瀬産 <8012>  1,824円 (+28円、+1.6%)

長瀬産業 <8012> が3日ぶりに反発。同社は20日取引終了後、脳波ウェアラブルデバイスとAI技術を活用した睡眠測定サービスを提供するS’UIMIN(東京都渋谷区)に出資すると発表した。S’UIMINは筑波大学発のスタートアップ企業で、脳波を測定するウェアラブルデバイスと、そこから得られた睡眠データを独自のアルゴリズムに基づき、AIで自動解析して睡眠状態を高精度で可視化するサービス「InSomnograf」を開発・提供している。長瀬産では出資を通じて、家電や寝具、食品メーカー向けに製品評価や企業の健康経営ビジネスにおける活用を見据えており、BtoB向けの市場も開拓する方針とした。

■東合成 <4045>  1,180円 (+17円、+1.5%)

東亞合成 <4045> が3日ぶりに反発。20日の取引終了後、310万株(発行済み株数の2.42%)の自社株を12月28日付で消却すると発表しており、これが好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は1億2520万株となる予定だ。

■資生堂 <4911>  6,587円 (+79円、+1.2%)

資生堂 <4911> が3日ぶり反発。同社は21日、資生堂(中国)投資を通じて、中国テクノロジー大手のテンセントと3年間のグローバル戦略的パートナーシップを締結したと発表。同社では、これによりD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)モデルの構築や、ソーシャルメディア(SNS)とEコマースを掛け合わせて商品の販売促進を行うソーシャルコマースを強化し、世界中の中国人消費者に新たなサービスを提供していくとしている。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.