話題株ピックアップ【夕刊】(2):リクルート、住友重、コマツ

注目
2021年12月23日 15時14分

■ポピンズ <7358>  3,120円  +115 円 (+3.8%)  本日終値

ポピンズホールディングス<7358>が大幅に3日続伸。岩井コスモ証券は22日、同社株の投資判断「A」を継続した。目標株価は4000円(従来4500円)としている。同社はベビーシッターやシルバーケアなどの在宅サービスや、保育・学童施設などを運営している。エデュケア(保育・教育)事業は、新型コロナウイルス感染症の影響による「預け控え」などで施設保育はやや苦戦しているが、ベビーシッターなどの在宅サービス事業は好調。21年12月期の連結営業利益は14億7000万~15億6000万円が計画されているが、同証券では15億円(前期比2.3%増)を予想。22年12月期の同利益は18億円を見込んでいる。「働く女性の支援」という社会課題に取り組みながら成長が期待できる企業として評価している。

■リクルート <6098>  6,947円  +247 円 (+3.7%)  本日終値

リクルートホールディングス<6098>が3連騰で上昇トレンド転換を鮮明としてきた。新型コロナウイルスの感染拡大は人材需要にも影響を及ぼしているが、同社が22日に発表した23年の採用に関する調査で、大学生などの採用が22年卒と比較して「増える」と回答した企業が「減る」と回答した企業を上回ったことが伝わり、株価の刺激材料となっている。同社は求人サイトのインディードを中心とするHRテック事業が好調で収益を押し上げており、22年3月期の営業利益は前期比倍増以上の水準となる3500~3800億円に急拡大する可能性が高いとみられている。

■住友重機械工業 <6302>  2,751円  +97 円 (+3.7%)  本日終値

住友重機械工業<6302>が大幅高で3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を据え置き、目標株価を前回の3870円から4560円に引き上げており、これを材料視する買いが入った。レポートでは、イオン注入装置やプラスチック加工機械、減速機など量産機械の好調の持続性が高まっていると判断し、同証券による業績予想を上方修正した。24年3月期に過去最高益更新を予想するが、23年3月期予想PER7.5倍と割安感が強く、22年3月期予想配当利回りも3.8%と投資妙味があると指摘している。

■NECネッツエスアイ <1973>  1,817円  +62 円 (+3.5%)  本日終値

NECネッツエスアイ<1973>は反発。同社はきょう午前10時に、米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ<ZM>の音声クラウドサービス「Zoom Phone」の企業向けサービスに、NESICの運用サービスを加え、スモールスタートに適した独自のサービス「中規模提供モデル」の提供を開始すると発表した。「中規模提供モデル」は従来よりも契約の最小単位を引き下げ、30ライセンスから提供が可能。これにより、中小規模の事業者への提供や部門単位での導入など、より幅広い顧客ニーズに応えることができ、テレワークの推進や業務効率化の支援が図られるとした。

■日本ピラー工業 <6490>  3,370円  +95 円 (+2.9%)  本日終値

日本ピラー工業<6490>が3日続伸。岩井コスモ証券は22日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は3700円とした。同社は半導体洗浄装置向け継手で世界シェアトップの総合流体シールメーカー。11月には22年3月期連結営業利益を80億円から100億円(前期比2.1倍)とする今期2度目の増額修正を発表。半導体洗浄装置向け継手を中心にフッ素樹脂製品「ピラフロン」などの受注・売り上げが好調に推移している。同証券では、今3月期の同利益は105億円と一段と増額修正され着地すると予想。23年3月期の同利益は118億円を見込んでいる。

■コマツ <6301>  2,703円  +73.5 円 (+2.8%)  本日終値

コマツ<6301>、日立建機<6305>など建設機械株が高い。コマツは前日まで2600円前後で推移し年初来安値近辺に位置していたが、足もと売り一巡感から切り返す兆しにある。前日の米国株市場では建機大手のキャタピラー<CAT>が買いを集めマドを開けて上昇した。資産運用大手のバーンスタインが、中国経済の回復を背景に建機需要が堅調となることを見込み、キャタピラーの投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。東京市場でも中国に展開を図っている大手建機メーカーにとって収益環境の追い風が意識され、株価を刺激する格好となっている。

■INPEX <1605>  1,020円  +25 円 (+2.5%)  本日終値

INPEX<1605>が高い。22日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の2月限が前日比1.64ドル高の1バレル=72.76ドルと上昇した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で原油在庫が減少したことを好感する買いが入った。また、南アフリカの国立伝染病研究所(NICD)の科学者が、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」について重症化リスクが限定的である可能性があると指摘したことも、原油需要の減少懸念を後退させる要因となった。

■フジクラ <5803>  554円  +12 円 (+2.2%)  本日終値

フジクラ<5803>は反発。同社は22日取引終了後、東京都江東区に所在する2カ所の土地と建物を譲渡し、22年3月期第3四半期に固定資産売却益として、約42億円を特別利益に計上する見込みであると発表した。現在は事務所や作業所として活用しているが、資産の効率的活用及び財務体質の改善を図るため、保有資産の見直しを行うとした。なお、譲渡先や譲渡価格は非公表としている。

■インフォマート <2492>  936円  +18 円 (+2.0%)  本日終値

インフォマート<2492>は反発。同社はきょう午前11時30分に、「BtoBプラットフォーム請求書」が、伊藤ハム米久ホールディングス<2296>に採用されたと発表した。「BtoBプラットフォーム請求書」は、発行する請求書だけでなく、受け取る請求書や支払金額の通知など、多様な請求業務の電子データ化に対応可能な請求書クラウドサービス。伊藤米久HDではグループ内の事業統合プロジェクトの一環で、これまで会社ごとに異なっていたシステムの統合を進めており、社内での間接業務のペーパーレス化のニーズに合わせて、「BtoBプラットフォーム請求書」が採用されたとしている。

■アニコムHD <8715>  806円  +10 円 (+1.3%)  本日終値

アニコム ホールディングス<8715>は4日続伸。同社は22日取引終了後、足もとの業績が堅調であることなどを理由に、未定としていた22年3月期の年間配当予想を2円50銭と開示した。前期の1円25銭との比較で倍増となる見通しであり、好感された。来期以降については次期中期経営計画の中で、株主還元の段階的な引き上げを含めた基本方針を改めて盛り込んでいく予定としている。

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