明日の株式相場に向けて=1月の原油高アノマリーで資源株高期待も
17日の東京市場は日経平均株価が、前週末比209円高と3日ぶりに反発。前週末14日の米国市場でナスダック指数が上昇したことが安心感を呼んだが、日経平均株価が前週末までの2日間で600円強下落していただけに、値頃感からの買いが入った面も大きいだろう。
今晩の米株式市場はキング牧師誕生日で休場となるため、明日の東京市場は様子見姿勢を強める可能性がある。今月25~26日に高い関心を集める米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されており、当面はFOMC明け後まで相場の方向性は見えにくいかもしれない。また、日銀金融政策決定会合の結果が発表される。基本的には、金融政策は据え置きの見通しだが、海外ではインフレ懸念が強まっており、国内でも21年11月の企業物価指数が9.2%上昇と41年ぶりの伸びで12月も8.5%上昇している。日銀の金融政策にも、徐々に修正が迫られる状況が生まれている。黒田総裁の会見などが注目され、明日の日銀会合は為替相場に影響が出てくる可能性もある。
そんななか、市場では原油価格が上昇するなど資源関連株が注目されている。ウクライナ情勢が注目されているほか、冬場は灯油需要などが盛り上がる時期でもあり、原油価格は上昇しやすい。この数年をみても横ばいだった17年やコロナショックの20年などを除けば1月から春先にかけて原油相場は上昇している。21年はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格が1月初旬から3月まで4割近く上昇している。ウクライナ情勢などのほか、今後の気候などに左右される面は大きいが、1月の原油高アノマリー(経験則)に注目したい。INPEX<1605>や石油資源開発<1662>などのほか、三菱商事<8058>、三井物産<8031>など商社株、それに日揮ホールディングス<1963>や千代田化工建設<6366>、三井海洋開発<6269>など。