話題株ピックアップ【夕刊】(3):ANAHD、武田、INPEX
■システナ <2317> 366円 +10 円 (+2.8%) 本日終値
システナ<2317>は反発。3日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を83億円から87億円(前期比8.7%増)へ、純利益を53億7100万円から57億2700万円(同15.1%増)へ上方修正し、あわせて2円50銭を予定していた期末配当予想を3円50銭に引き上げたことが好感された。世界的な半導体不足の影響によりIT機器の調達が困難な状況が続き、ビジネスソリューション事業の売り上げが計画を下回ることから、売上高は661億円から642億3700万円(同5.5%増)へ下方修正した。ただ、その他の事業はソリューションデザイン事業を中心に第3四半期累計業績が計画を上回っており、これが利益を押し上げるという。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高470億3900万円(前年同期比6.0%増)、営業利益63億7100万円(同10.4%増)、純利益41億6400万円(同6.8%増)だった。
■ANAホールディングス <9202> 2,603.5円 +71 円 (+2.8%) 本日終値
ANAホールディングス<9202>が後場に入りプラスに転じたほか、日本航空<9201>も後場上げ幅を拡大。今月末を期限とする水際対策の緩和について、午前の衆議院内閣委員会で山際大志郎新型コロナ対策相が前向きな検討を進めていると語ったことを受けて、近々緩和に関する方針が示されるとの思惑が強まっているようだ。
■武田薬品工業 <4502> 3,384円 +59 円 (+1.8%) 本日終値
武田薬品工業<4502>が高い。3日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を3兆3700億円から3兆5100億円(前期比9.8%増)へ、営業利益を4880億円から5150億円(同1.1%増)へ、純利益を1843億円から2425億円(同35.5%減)へ上方修正したことが好感された。実質的な売上高の4割強を占める14のグローバル製品が好調に推移し業績を牽引していることに加えて、想定為替レートを1ドル=108円から111円へ見直したことが要因としている。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高2兆6957億円(前年同期比11.0%増)、営業利益4624億6300万円(同28.9%増)、純利益2414億1700万円(同34.9%増)だった。
■岩谷産業 <8088> 5,490円 +80 円 (+1.5%) 本日終値
岩谷産業<8088>は後場動意。同社はきょう午後1時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を6261億円から6840億円(前期比21.6%増)へ、営業利益を320億円から380億円(同27.8%増)へ、純利益を243億円から270億円(同17.2%増)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は258億5300万円(前年同期比76.7%増)だった。総合エネルギー事業において主力商品であるLPガスの輸入価格が上昇傾向で推移。また、産業ガス・機械事業やマテリアル事業について、製造業全般の回復基調により好調に推移しているため、通期計画を上方修正するとした。
■INPEX <1605> 1,162円 +14 円 (+1.2%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が堅調。3日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の3月限が前日比2.01ドル高の1バレル=90.27ドルに上昇した。2014年10月以来、7年4カ月ぶりとなる90ドル台に乗せた。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから構成される「OPECプラス」は2日、3月も現行の増産ペースを維持すると発表。需給がタイトな状況は続くとの見方が広まった。また、ウクライナ情勢の緊迫化も引き続き原油高要因となっている。
■日立製作所 <6501> 5,910円 +58 円 (+1.0%) 本日終値
日立製作所<6501>が反発。岩井コスモ証券は3日、同社株の投資判断「A」と目標株価8000円を継続した。同社の22年3月期連結営業利益は前期比46.0%増の7230億円と大幅増益の見通し。送配電線設備などのM&A効果やIT関連事業が、半導体不足の悪影響を吸収して業績を押し上げている。特に、収益性の高いITサービス「ルマーダ」を軸に事業構造改革を進めていることを評価。同証券では23年3月期の同利益は8250億円と4期ぶりの最高益を見込んでいる。
■住友商事 <8053> 1,820円 +14 円 (+0.8%) 本日終値
住友商事<8053>は3日続伸。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、純利益を3800億円から4600億円(前期1530億6700万円の赤字)へ上方修正し、あわせて45円を予定していた期末配当予想を65円へ引き上げたことが好感された。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)最終損益は3351億3100万円の黒字(前年同期1137億1800万円の赤字)だった。外部環境の後押しのほか、資源ビジネス・非資源ビジネスがともに堅調に推移したことにより第3四半期累計業績が高進捗となったことが通期業績予想の押し上げ要因。また、第4四半期に複数の案件に関連して一過性の利益計上も寄与する。なお、年間配当予想は110円となり、前期実績に対しては40円の増配となる予定だ。
■日本コークス工業 <3315> 134円 +1 円 (+0.8%) 本日終値
日本コークス工業<3315>が後場上げ幅を拡大。午後1時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1230億円から1260億円(前期比43.4%増)へ、営業利益を112億円から118億円(同68.6%増)へ、純利益を65億円から68億円(同71.4%増)へ上方修正し、5円を予定していた期末一括配当予想を6円(前期4円)へ引き上げたことが好感された。中核事業のコークス事業で、原料炭市況や中国コークス市況が上昇し、引き続き堅調に推移する見込みであることが要因としている。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高845億400万円(前年同期比33.7%増)、営業利益103億8600万円(同3.0倍)、純利益66億400万円(同3.8倍)だった。
■日本水産 <1332> 542円 +3 円 (+0.6%) 本日終値
日本水産<1332>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を6730億円から6900億円(前期比12.2%増)へ、営業利益を245億円から270億円(同50.0%増)へ、純利益を170億円から180億円(同25.1%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの影響を大きく受けた前期の反動需要もあり、水産・食品事業ともに好調に推移していることに加えて、魚価が堅調に推移していることなどが要因。また、体質強化に取り組んできたことも奏功している。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高5252億7900万円(前年同期比12.7%増)、営業利益246億5200万円(同63.7%増)、純利益166億100万円(同25.9%増)だった。
■UACJ <5741> 2,396円 -340 円 (-12.4%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
UACJ<5741>は3日ぶりの大幅反落。同社は3日取引終了後、22年3月期連結純利益予想を200億円から230億円(前期は32億6900万円の赤字)へ上方修正すると発表した。特別利益の計上や繰延税金資産の回収可能性の見直しに伴う税金費用の減少が理由。売上高7500億円(前期比31.6%増)、経常利益400億円(同6.7倍)の計画に変更はない。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結経常利益は359億7000万円(前年同期は5億9800万円の赤字)だった。アルミ地金価格の上昇による棚卸資産影響の好転や販売数量の回復が背景。
●ストップ高銘柄
アミタホールディングス <2195> 3,080円 +502 円 (+19.5%) ストップ高 本日終値
など、1銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース