話題株ピックアップ【夕刊】(1):フジクラ、ルネサス、鹿島

注目
2022年2月10日 15時15分

■日本道路 <1884>  9,780円  +1,260 円 (+14.8%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

日本道路<1884>が商いを伴い急伸。9日の取引終了後、清水建設<1803>が日道路に対して連結子会社化を目的にTOBを実施すると発表。TOB価格を1株1万円としており、この価格を意識した値動きとなっているようだ。このTOBによって両社の関係性をより強固にし、日道路の本業強化や新しい事業領域への拡大を図る狙いがある。買い付け予定数は222万200株(下限・上限ともに222万200株)で、買い付け期間は2月10日から3月22日まで。これにより、清水建の日道路株の持ち株比率は24.84%から50.10%となる見通し。なお、TOB成立後も日道路の上場は維持される予定。

■ジャストシステム <4686>  5,580円  +630 円 (+12.7%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

9日に決算を発表。「4-12月期(3Q累計)経常が16%増益で着地・10-12月期も32%増益」が好感された。

ジャストシステム <4686> が2月9日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比16.2%増の140億円に伸びた。

⇒⇒ジャストシステムの詳しい業績推移表を見る

■東京きらぼし <7173>  1,924円  +198 円 (+11.5%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

東京きらぼしフィナンシャルグループ<7173>が急騰、前日比13.9%高の1966円まで上値を伸ばし、昨年来高値を更新した。9日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の150億円から235億円(前期比2.9倍)へ上方修正すると発表。従来の6期ぶりの過去最高益予想を上乗せする形となり、これが好材料視された。貸出金利息や法人役務取引等利益が計画を上回ることに加え、与信関係費用が減少することが寄与する。また、不動産売却を原資とした持ち分法投資利益65億円を計上することも利益を大きく押し上げる。併せて、今期の年間配当を従来計画の60円から70円(前期は60円)に増額修正しており、これも好感された。

■アルプス技研 <4641>  2,041円  +170 円 (+9.1%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

アルプス技研<4641>が大幅高、一時13.6%高の2125円まで上値を伸ばした。IT系技術者派遣の大手だが、業績は半導体関連分野などを中心に好調に推移している。9日取引終了後に発表した21年12月期決算は営業利益が前の期比7%増の38億7500万円と増益を確保した。続く22年12月期の同利益は前期比17%増の45億5000万円と2ケタ伸長を予想しており、これが評価される形で買いを呼び込んでいる。信用買い残が枯れ切った状態にあることで、株式需給面でも上値が軽い。

■フジクラ <5803>  679円  +54 円 (+8.6%)  本日終値

フジクラ<5803>は大幅に4日続伸。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を6440億円から6505億円(前期比1.1%増)へ、営業利益を300億円から320億円(同31.0%増)へ、純利益を150億円から170億円(前期は53億6900万円の赤字)へ上方修正すると発表した。銅のヘッジ取引に伴う先物契約の評価損や物流費高騰による影響はあるとしたものの、データセンター、FTTx向け需要及びエレクトロニクス事業部門における巣ごもり需要が引き続き堅調に推移することから、当初計画を上回る見通しになった。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は279億4800万円(前年同期比61.4%増)だった。

■応用地質 <9755>  2,344円  +186 円 (+8.6%)  本日終値

応用地質<9755>は後場急騰し、昨年来高値を更新。同社はきょう午後1時30分に、22年12月期の連結売上高570億円(前期比10.3%増)、営業利益38億円(同3.6%増)、純利益29億円(同1.2%増)、年間配当48円(前期は46円)を見込む会社計画を開示しており、好感された。あわせて発表した21年12月期連結営業利益は36億6600万円(前の期比45.3%増)となり、会社計画32億円を超過した。洋上風力発電関連業務が引き続き堅調に推移したことや、前年度にコロナ禍で業績が落ち込んでいた海外グループ会社の復調が背景としている。

■ルネサス <6723>  1,434円  +102 円 (+7.7%)  本日終値

ルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅高、寄り付きカイ気配スタートで一気に水準を切り上げ、寄り後はやや伸び悩んでいるものの、中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回る水準で売り物を吸収している。9日取引終了後に発表した21年12月期決算は売上高が前の期比39%増の9944億1800万円と大幅な伸びを達成し、最終利益は同2.8倍の1272億6100万円と急拡大した。同社は車載用マイコンのトップメーカーだが、自動車のエレクトロニクス化進展で半導体搭載点数が増加しており、収益環境に吹く追い風が強まっている。22年12月期通期の業績予想は非開示ながら、足もとの業績は拡大基調を強めており、前期に続き大幅増収増益基調を維持する公算が大きい。

■IBJ <6071>  842円  +57 円 (+7.3%)  本日終値

9日に決算を発表。「今期経常は18%増益へ」が好感された。

IBJ <6071> が2月9日大引け後(15:30)に決算を発表。21年12月期の連結経常利益は前の期比6.1%減の14.2億円になったが、22年12月期は前期比17.8%増の16.8億円に拡大する見通しとなった。

⇒⇒IBJの詳しい業績推移表を見る

■鹿島 <1812>  1,462円  +98 円 (+7.2%)  本日終値

鹿島<1812>は後場一段高。同社はきょう正午に、22年3月期連結業績予想について、売上高を2兆500億円から2兆800億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を1095億円から1175億円(同7.7%減)へ、純利益を860億円から950億円(同3.6%減)へ上方修正すると発表した。建設事業、開発事業ともに好調を維持しているほか、政策保有株式(上場株式)の売却による特別利益の増加や、人件費、研究開発費等販管費の増加なども踏まえたとしている。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は886億5500万円(前年同期比11.7%減)だった。あわせて、920万株(発行済み株式総数に対する割合1.8%)もしくは100億円を上限とする自己株式の取得枠を設定することも発表しており、こちらも好感された。取得期間は2月14日~4月30日。株主還元の充実と資本効率の向上を図るためとしている。

■インテージH <4326>  1,852円  +123 円 (+7.1%)  本日終値

インテージホールディングス<4326>が大幅高。9日付の日本経済新聞電子版で、「英投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド(NAVF)の投資顧問会社が、市場調査会社のインテージホールディングス(HD)に買収提案していたことが9日分かった」と報じられた。なかで、買い取り価格が1株あたり1900円とされていることから、この価格を意識した値動きとなっているようだ。記事によると、同投資顧問会社はインテージHに対してこれまでMBOを要求しており、今回株式の非公開化を要求したという。これを受け、東京証券取引所は公開買い付けに関する報道の真偽などの確認のため、インテージH株の売買をきょう午前8時20分から9時15分まで停止、同16分から再開した。なお、同社はこの報道に関してきょう朝方にコメントを発表。MBO・非公開化を求める提案を受けたのは事実だが、同社及び同社経営陣がMBO・非公開化を検討している事実はないとした。

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