話題株ピックアップ【夕刊】(3):SUMCO、凸版、ヤクルト

注目
2022年2月10日 15時23分

■ADEKA <4401>  2,640円  +121 円 (+4.8%)  本日終値

ADEKA<4401>は後場上げ幅拡大。同社はきょう午後1時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を3570億円から3580億円(前期比9.5%増)へ、営業利益を310億円から320億円(同10.4%増)へ、純利益を200億円から210億円(同27.9%増)へ、年間配当予想を56円から62円(前期は48円)へ上方修正すると発表した。樹脂添加剤や情報・電子化学品を中心に化学品事業の販売が当初の見通しを上回って推移しているほか、全社的な生産性向上、経費削減や為替相場が円安基調で推移していることによる効果も見込まれるためとした。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は255億8800万円(前年同期比62.7%増)だった。

■サイボウズ <4776>  1,522円  +65 円 (+4.5%)  本日終値

サイボウズ<4776>は続伸。9日の取引終了後、集計中の21年12月期連結業績について、売上高が184億6300万円から184億8900万円(前の期比18.0%増)へ、営業利益11億4000万円から14億4100万円(同36.5%減)へ、純利益が4億800万円から5億5100万円(同61.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。決算作業の進捗によって確度の高い集計値が算出され、人件費や広告宣伝費などの費用が計画を下回ったことが要因としている。

■SUMCO <3436>  2,168円  +85 円 (+4.1%)  本日終値

SUMCO<3436>は3連騰、前日比11.3%高の2319円まで上昇する場面があった。9日の取引終了後に発表した21年12月期の連結経常利益は前の期比43.4%増の511億700万円だった。従来予想の476億円を上回っており、これを好感する買いが入った。データセンター向け投資の活発化などを背景に、主力の直径300ミリメートルウエハーは生産能力を上回る需要が続いたほか、200ミリ以下も供給が追いつかない状況だった。スポット価格の値上げが進んだことも収益を押し上げた。業績好調に伴い、配当を従来予想の36円から41円(前の期は27円)に増やした。22年12月期の業績見通しは開示しなかったが、1~3月期の経常利益は200億円(前年同期比2.1倍)の見通しを示している。

■日本ハム <2282>  4,390円  +165 円 (+3.9%)  本日終値

日本ハム<2282>は反発。9日の取引終了後、22年3月期の連結最終利益を従来予想の300億円から395億円へ上方修正すると発表した。従来の8.0%減益予想から一転して21.1%増益を見込み、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが好感された。同日、連結子会社であるマリンフーズの全株式及び関連する資産を3月31日に双日<2768>へ売却することを決定した。これに伴い、売却益約88億円を計上することが最終利益を押し上げる。また、海外の持ち分法適用関連会社の業績が好調に推移しており、持ち分法による投資利益が増加することも上振れの要因となる。

■凸版印刷 <7911>  2,288円  +84 円 (+3.8%)  本日終値

凸版印刷<7911>が大幅高。同社は9日取引終了後、22年3月期連結純利益予想を900億円から1150億円(前期比40.2%増)へ上方修正すると発表した。事業ポートフォリオ見直しに伴う構造改革費用やそれに関連する税金費用が当初の想定に比べて減少する見込みであるため。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は444億900万円(前年同期比36.6%増)となり、据え置かれた通期計画600億円(前期比2.1%増)に対する進捗率は74.0%となった。あわせて1300万株(発行済み株式総数に対する割合3.88%)もしくは200億円を上限とする自己株式の取得枠を設定することも発表した。株主還元の強化と資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするため。取得期間は2月10日~11月30日。

■テイカ <4027>  1,411円  +45 円 (+3.3%)  本日終値

テイカ<4027>は続伸。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を450億円から467億円(前期比21.6%増)へ、営業利益を26億円から34億円(同16.1%増)へ、純利益を21億円から28億円(同45.3%増)へ上方修正したことが好感された。原燃料価格の上昇が続くなか、下期も海外向けを中心に汎用用途の酸化チタン、機能性微粒子製品などの販売が堅調に推移していることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算は、売上高337億1100万円(前年同期比18.8%増)、営業利益28億5100万円(同23.9%増)、純利益23億1300万円(同76.0%増)だった。

■メディアドゥ <3678>  2,710円  +85 円 (+3.2%)  本日終値

メディアドゥ<3678>は続伸、全体相場が伸び悩むなか上げ幅を縮小しているが、一時144円高の2769円まで駆け上がる場面があった。電子書籍の取次で国内最大手に位置する。出版不況が言われるなかにあっても電子書籍についてはコミック中心に急成長が続いており、同社の業績はトップラインが10年2月期以降、10年以上にわたる大幅増収トレンドを続けている。22年2月期営業利益は前期比13%増の30億円と伸び率こそ鈍化するものの2ケタ成長を確保する見通しだ。デジタルコンテンツの資産化に焦点を当て、NFTを使ったデジタル特典付きのコンテンツ販売にも力を入れている。メタバース分野への参入にも意欲的だ。今週8日に、VRソリューション開発会社HIKKY(東京都渋谷区)に出資し、業務提携を開始したことを発表、メタバース領域での読書の新たな価値創出に向けた取り組みを加速する方針で、これも株価の刺激材料となった。

■大林組 <1802>  976円  +29 円 (+3.1%)  本日終値

大林組<1802>は後場急伸。同社はきょう正午に、22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は461億500万円(前年同期比46.9%減)、純利益は383億7200万円(同46.1%減)と発表した。通期計画の営業利益345億円(前期比72.0%減)、純利益350億円(同64.6%減)は据え置かれたが、いずれも超過しており、好感されたようだ。利益の下振れは、上期に国内建築事業の大規模工事複数件において工事損失引当金を計上したことや、完成工事総利益が減少したことなどが影響しているとした。

■HSホールディングス <8699>  1,178円  +32 円 (+2.8%)  本日終値

HSホールディングス<8699>はしっかり。9日の取引終了後、上限を916万2300株(発行済み株数の23.1%)、または105億円とする自社株を、10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視された。株主への利益還元の向上及び経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■ヤクルト本社 <2267>  5,940円  +160 円 (+2.8%)  本日終値

ヤクルト本社<2267>は後場上げ幅を拡大。午後2時20分ごろ、上限を550万株(発行済み株数の3.43%)、または300億円とする自社株買いを発表しており、これが好感された。取得期間は2月14日から8月12日までで、株主還元の強化及び資本効率の向上を図るためとしている。また、同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)連結決算が、売上高3165億3900万円(前年同期比6.9%増)、営業利益466億3400万円(同16.4%増)、純利益420億2200万円(同12.5%増)と2ケタ営業増益となったことも好材料視された。新型コロナウイルスの感染拡大による健康意識の高まりなどを背景に国内飲料事業が堅調に推移したことに加えて、海外飲料事業も販売本数が増加するなど業績を牽引した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高4125億円(前期比6.9%増)、営業利益515億円(同17.9%増)、純利益430億円(同9.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■タカトリ <6338>  1,410円  +300 円 (+27.0%) ストップ高   本日終値

タカトリ<6338>がストップ高。同社は半導体向けなどを主力に精密切断加工を行うマルチワイヤーソーが看板商品として収益を牽引している。旺盛な半導体設備投資需要を背景に業績は急拡大途上にある。9日取引終了後、22年9月期第1四半期(21年10~12月)決算を発表、営業利益は4億4800万円(前年同期は1億2600万円の赤字)と絶好調で、通期計画の5億3000万円(前期比36%増)に対する進捗率は85%に達した。これがポジティブサプライズとなり投資資金が一気に流入する格好となった。

■栄電子 <7567>  533円  +80 円 (+17.7%) ストップ高   本日終値

栄電子<7567>が後場に入って一段と買いを集め、ストップ高に買われた。同社はきょう午後1時30分頃に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは前期比5.0倍の6億900万円(従来予想は3億500万円)に引き上げた。売上高の見通しも同54.5%増の86億8900万円(従来予想は73億2600万円)に上方修正。半導体需要が大幅に増加していることが主な要因だとしている。

■アイ・オー・データ機器 <6916>  1,046円  +150 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値

アイ・オー・データ機器<6916>が150円高はストップ高となる1046円に買われた。9日の取引終了後、MBOの一環としてAHC(金沢市)が同社に対してTOBを実施すると発表。TOB価格を1300円としており、これにサヤ寄せする格好となったようだ。買い付け予定数は1096万5128株(下限725万6698株、上限設定なし)で、買い付け期間は2月10日から3月28日まで。なおTOB成立後、アイオデータは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は9日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

●ストップ高銘柄

BBSec <4398>  1,322円  +300 円 (+29.4%) ストップ高   本日終値

ライトワークス <4267>  4,400円  +700 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

ホットリンク <3680>  559円  -150 円 (-21.2%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

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