話題株ピックアップ【夕刊】(1):ノーリツ鋼機、大阪チタ、カドカワ

注目
2022年2月24日 15時13分

■ノーリツ鋼機 <7744>  2,140円  +400 円 (+23.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

ノーリツ鋼機<7744>はストップ高。22日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、純利益を57億円から977億円(前期比18倍)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末配当予想について普通配当21円に特別配当110円を加えて131円にすると発表したことが好感された。連結子会社のJMDC<4483>株式の一部をオムロン<6645>へ譲渡することに伴い売却益を計上することが要因。一方、JMDCに対する保有割合が48.68%から15.68%に低下し連結対象から外れるため、売上高は923億円から662億円(同12.1%減)へ、営業利益は129億円から70億円(同34.8%減)へ見直した。なお、年間配当予想は152円(前期198円)となる予定だ。

■大阪チタ <5726>  1,044円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位

大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が急騰したほか、東邦チタニウム<5727>も上値追い基調を強めている。ウクライナ情勢を巡り、欧米とロシアの対立が深刻化しており、西側諸国の経済制裁の動きを背景にレアメタル関連株に物色の矛先が向かいやすくなっている。そうしたなか、クオリティの高い金属チタンを手掛ける両銘柄に先高期待が浮上した。大阪チタは22年3月期の営業損益が28億円の赤字と低迷が続く見通しながら、同社株の1000円大台を割り込んだ水準は長期波動でみて大底圏にあり、目先リバウンド局面を見込んだ投資資金の流入が活発化している。

■VIX短先物 <1552>  2,475円  +210 円 (+9.3%)  本日終値

国際のETF VIX短期先物指数<1552>は4日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。23日の米VIX指数は前日に比べ2.21(7.67%)ポイント高の31.02に上昇した。ウクライナでは、全土への非常事態宣言の発令が議会で承認され、ロシア在住の自国民に対する退避勧告が出された。これを受けNYダウは464ドル安と5日続落した。ウクライナ情勢が緊迫化するなか、VIX短先物は値を上げる展開となっている。

■KADOKAWA <9468>  2,669円  +208 円 (+8.5%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

KADOKAWA<9468>が全体軟調地合いのなか逆行高。連結子会社のフロム・ソフトウェアが、バンナムHD傘下のバンダイナムコエンターテインメントと共同開発するゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」の発売が明日25日に迫っている。直近、海外のゲームレビューサイトで同ゲームが高評価を受けたことが話題を集めており、今後の業容拡大への期待感が高まっているようだ。バンダイナムコホールディングス<7832>も大幅高に買われている。

■INPEX <1605>  1,229円  +83 円 (+7.2%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が続伸。時間外の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が1バレル=93ドル台に上昇。ウクライナ情勢に関して、ブリンケン米国務長官が23日、「今晩中にロシア軍が侵攻する可能性がある」と発言した。これを受け、産油国であるロシアに対する経済制裁で原油輸出に影響が出るとの見方から、原油価格が上昇している。WTIの23日の終値は92.10ドルだった。

■住友金属鉱山 <5713>  5,642円  +230 円 (+4.3%)  本日終値

住友金属鉱山<5713>が大幅反発。きょうの取引開始前8時30分に、22年3月期の年間配当を従来計画の222円から258円(前期は121円)に増額修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。22日付でシエラゴルダ銅鉱山(チリ)に係る権益の全保有持ち分の譲渡が実行されたことに伴い、シエラゴルダ権益譲渡の影響額を含む8日公表の通期業績予想に基づき配当予想の修正を行ったという。また、22日の取引終了後に、住友大阪セメント<5232>からリン酸鉄リチウム(LFP)電池材料事業を譲受することを明らかにしており、これも好材料視された。

■アウトソーシング <2427>  1,377円  +55 円 (+4.2%)  本日終値

アウトソーシング<2427>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で同社の投資判断「Buy(買い)」を据え置き、目標株価を前回の2800円から3000円に引き上げており、これを好感する買いが入った。レポートでは、国内における製造派遣業界の集約化、ITエンジニア派遣成長、外国人就労サポート成長などに伴う収益拡大を評価。採用コスト増を反映する形で国内事業の営業利益予想を下方修正する一方、OTTO社(オランダ)の業績貢献を踏まえ、海外製造及びサービス系の同利益予想を大きく上方修正した。同証券では国内外での中長期的利益成長が可能とみている。

■森六ホールディングス <4249>  1,864円  +74 円 (+4.1%)  本日終値

森六ホールディングス<4249>は後場急伸。同社はきょう午後2時に、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にするため、60万株(発行済み株式総数に対する割合3.74%)もしくは10億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は22年2月25日~23年2月24日。

■コンコルディ <7186>  496円  +13 円 (+2.7%)  本日終値

コンコルディア・フィナンシャルグループ<7186>が5日ぶり反発。同社は22日取引終了後、株主への利益還元を通して資本効率の向上を図るため、3230万株(発行済み株式総数に対する割合約2.67%)もしくは100億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は2月24日~6月17日。

■キーコーヒー <2594>  2,087円  +45 円 (+2.2%)  本日終値

キーコーヒー<2594>は3日ぶりに小幅反発。22日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、最終利益を3億円から5億円(前期40億8400万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。持ち分法適用会社である銀座ルノアール<9853>が、保有する固定資産を譲渡することにより22年3月期の業績予想を上方修正した。これを受け、キーコーヒーの持ち分法による投資利益が増加することが利益を押し上げる。なお、売上高は553億円(前期比5.1%増)、営業利益は1億円(前期24億7000万円の赤字)の従来予想を据え置いている。

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