話題株ピックアップ【夕刊】(3):三井住友トラ、INPEX、三菱UFJ
■三井住友トラ <8309> 4,118円 +6 円 (+0.2%) 本日終値
三井住友トラスト・ホールディングス<8309>は高い。24日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を1550億円から1700億円(前期比19.6%増)へ上方修正し、あわせて80円としていた期末配当予想を90円へ引き上げたことが好感された。対顧客ビジネスなどが好調に推移していることが要因。年間配当予想は170円となり、前年実績に対しては20円の増配となる予定だ。また、上限を900万株(発行済み株数の2.40%)、または300億円とする自社株買いを実施することも発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月25日から8月31日まで。なお、これにより取得する全株を9月20日付で消却する。
■INPEX <1605> 1,155円 -74 円 (-6.0%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が3日ぶりに急反落。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、24日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比0.71ドル高の1バレル=92.81ドルと上昇。一時100.54ドルと14年7月以来の100ドルに乗せたが、その後は売りに押された。原油価格が伸び悩んだことを受け、INPEXなど石油関連株にも利益確定売りが膨らんでいる。
■三菱UFJ <8306> 707.4円 -15.3 円 (-2.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクは下落基調を強めている。前日の米国株市場ではハイテクセクターに買い戻しが入る一方、JPモルガン<JPM>やシティグループ<C>など大手金融株は軒並み下値模索の動きを続けた。これはウクライナ問題に絡むロシアへの経済制裁の影響を懸念して、欧州株市場でロシア向け与信残高の多い欧州金融機関の株式が大きく売り込まれており、その流れが波及したもの。東京市場でもグローバル展開するメガバンクには逆風が強い。国別でみるとロシア向け与信残高はフランス、イタリアが高水準だが、日本も上位に入っており、その影響が警戒されている。銀行セクターは世界的な金利上昇局面で、運用環境の改善を評価材料に今月上旬にかけて上値を追う動きを見せていただけに、その反動も出やすい。
■東北電力 <9506> 731円 -12 円 (-1.6%) 本日終値
東北電力<9506>は続落。同社は24日取引終了後、未定としていた22年3月期の年間配当予想を35円と開示した。前期実績40円との比較では5円の減配となる見通し。世界的な燃料価格の高騰に加え、新型コロナウイルスによる影響が不透明であることなどから、経営環境は厳しい状況が継続しているとした。
■ピアズ <7066> 406円 +80 円 (+24.5%) ストップ高 本日終値
ピアズ<7066>が9日ぶり急反発。同社は通信キャリアの販売代理店を中心とした研修コンサルを手掛けるが、コロナ禍以降は新規事業の展開を加速させており、なかでも個室型ワークスペース事業に注力している。昨年のサービス開始から設置台数を急速に拡大させており、直近では調査会社による公衆個室ブース稼働台数の調査でシェア首位を獲得したことを明らかにしている。今後9月までに全国1000台の設置を目指す方針を示しており、きょうは全体戻り相場のなか今後の業容拡大を期待した買いが入ったようだ。
■フェニックスバイオ <6190> 536円 +80 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
フェニックスバイオ<6190>はストップ高。同社はきょう正午に、ヒト脂肪肝モデル細胞に関する発明が、日本において特許査定されたと発表した。ジメチルスルホキシドを含む培地中において脂肪肝由来のヒト肝細胞を培養することにより、脂肪滴の蓄積、脂質の分泌・蓄積、脂肪肝関連遺伝子の発現などが観察され、脂肪肝の状態を維持するヒト脂肪肝モデル細胞が得られることを見出した。また、脂質代謝改善剤や高脂血症治療薬を添加する実験においても、良好な成績を得たとした。あわせて、積水メディカル(東京都中央区)と共同出願していた「ヒト肝細胞キメラ動物におけるヒト肝細胞置換率の測定方法」に関する発明が、日本で特許査定されたことも発表した。キメラマウスに含まれるヒトアルブミンとマウスアルブミンのわずかな違いをLC-MS/MS(液体クロマトグラフィーとタンデム型質量分析装置を組み合わせた分析)で測り分けることに成功し、従来の測定方法では困難な両者を同時に測定することも可能とした。
■Sイノベ <4178> 1,900円 +268 円 (+16.4%) 本日終値
Sharing Innovations<4178>は急騰。同社は24日取引終了後、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするため、10万株(発行済み株式総数に対する割合2.64%)もしくは2億5000万円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は2月25日~5月13日。
●ストップ高銘柄
東京機械製作所 <6335> 914円 +150 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
BeeX <4270> 4,855円 +700 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
ニューラルポケット <4056> 1,070円 +150 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
プレイド <4165> 1,136円 +150 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
セーフィー <4375> 1,141円 +150 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
スーパーバッグ <3945> 1,651円 -500 円 (-23.3%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース