話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本取引所、トヨタ、アニコムHD
■日本取引所グループ <8697> 2,291円 +40 円 (+1.8%) 本日終値
日本取引所グループ<8697>は5日続伸。同社はきょう正午、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1310億円から1355億円(前期比1.6%増)へ、営業利益を675億円から735億円(同1.4%減)へ、純利益を460億円から500億円(同2.7%減)へ上方修正すると発表した。また、年間配当予想は53円から72円へ増額する。期末配当予想を27円から46円へ上方修正するもので、内訳は普通配当31円、特別配当15円。1日平均の売買代金・取引高について、最近の市況動向を踏まえて見直し、それに伴って業績や配当の見通しを修正するとした。
■トヨタ自動車 <7203> 2,055円 +35 円 (+1.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が上値指向にある。米長期金利の上昇を背景とする日米金利差拡大を受け、外国為替市場でドル買いの動きが活発化、1ドル=119円台半ばまで円安が進行していることで、輸出株セクターでも為替感応度の高い自動車セクターにはプラス材料として働いている。なお、トヨタ、ホンダ、日産自の22年3月期通期想定為替レートはいずれも111円に設定されていた。来期の業績予想においても、ここ最近の円安基調は収益上乗せ要因として意識されそうだ。
■アニコムHD <8715> 660円 +6 円 (+0.9%) 本日終値
アニコム ホールディングス<8715>は5日続伸。前週末18日の取引終了後に発表した2月度の正味収入保険料が前年同月比8.8%増となったことが好感された。また、どうぶつ健活(腸内フローラ測定)申し込み数も同23.6%増の1万6302件と引き続き大幅に増加した。
■太陽ホールディングス <4626> 3,180円 +25 円 (+0.8%) 本日終値
太陽ホールディングス<4626>が3日続伸。前週末18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を100万株(発行済み株数の1.78%)、または15億円としており、取得期間は22年3月22日から23年3月16日まで。株主への利益還元及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。
■ミスミグループ本社 <9962> 3,805円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
ミスミグループ本社<9962>が6日続伸。18日の取引終了後に発表した2月度の月別売上高実績が前年同月比7.2%増となり、15カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。FAなどの自動機の標準部品を扱うFA事業が同10.9%増となったほか、製造副資材やMRO(消耗品)などを販売するVONA(ヴォーナ)事業が同6.0%増、自動車や電子・電気機器などの金型部品を扱う金型部品事業が同4.4%増といずれも伸長した。
■くら寿司 <2695> 3,115円 +10 円 (+0.3%) 本日終値
くら寿司<2695>が反発。前週末18日の取引終了後、株主優待制度を変更し、割引優待券を電子チケット化すると発表。22年4月末時点の株主から、従来「紙」で発行していた株主優待券を「電子チケット」で発行するという。これに伴い、電子チケットで受け取る株主には業務効率化分の還元として2500円分を追加し、保有株数に応じて5000~2万2500円分の優待割引券を贈呈する。なお、希望者には「紙」の優待券を発行するが、内容は従来通り(2500~2万円分の優待割引券)となる。
■IDOM <7599> 668円 -60 円 (-8.2%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
IDOM<7599>やネクステージ<3186>が急反落。20日付の日本経済新聞朝刊で「2月に最高値を付けた中古車価格が下落に転じ始めた」と報じられており、これが弱材料視されたようだ。記事によると、2月末からの2週間で5%低下したという。最大の輸出先であるロシア向けがウクライナ侵攻による経済制裁で急減し、需給が緩んだことが要因としている。
■鉄建建設 <1815> 1,955円 -24 円 (-1.2%) 本日終値
鉄建建設<1815>は3日ぶりに反落。同社は18日取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1770億円から1520億円(前期比16.5%減)へ、営業利益を63億円から49億円(同21.5%減)へ、純利益を39億円から37億円(同15.7%減)へ下方修正すると発表した。手持ち工事の施工高が予想を下回ったことや新規工事の受注時期の遅れが理由。また、一部の不採算工事に対する工事損失引当金を計上したとしている。
■ホープ <6195> 195円 +50 円 (+34.5%) ストップ高 本日終値
ホープ<6195>がストップ高。自治体に特化した広告枠などの販売代行サービスや子会社を通じた電力販売事業などを手掛けるが、業績は低迷しており、21年6月期は営業損益が68億9500万円の赤字となった。株価も20年11月を境に下げ続ける展開で、今年2月24日には118円の上場来安値をつけていた。きょう前場取引時間中に電力小売事業を行う同社の完全子会社であるホープエナジーについて、電力の送配電取引を行うすべての一般送配電事業者との託送供給契約が解除となったことを発表した。これを受け株価が急動意した。市場では「通常の観点では事業存続ができなくなることでポジティブ視されようがないが、債務超過で不安定な経営状況を嫌気して株式需給的には実需筋の売り物がほぼ出尽くしたような状態だった。目先マネーゲーム的な資金が流入している」(中堅証券ストラテジスト)という。
■クシム <2345> 420円 +80 円 (+23.5%) ストップ高 本日終値
クシム<2345>がストップ高。前週末18日の取引終了後、連結子会社チューリンガムが、暗号資産コスプレトークン(COT)を使って応援ができる新NFTサービス「Curecos(キュアコス)」のβ版の先行リリースが決定したと発表しており、これが好感された。「Curecos」は、世界180カ国から100万人の会員が登録しているコスプレフォトシェアリングサイト「World Cosplay」と連携して、COTが世界中で利用できるサービス。お気に入りのコスプレイヤーにCOTを贈ることでNFTが発行されるほか、今後はコスプレイヤーが簡単にNFTを発行できる機能も開発中としている。
株探ニュース