話題株ピックアップ【夕刊】(1):INPEX、アダストリア、三菱UFJ

注目
2022年3月22日 15時13分

■東洋建設 <1890>  699円  +100 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

東洋建設<1890>がストップ高。インフロニア・ホールディングス<5076>が午前11時ごろ、傘下の前田建設工業が筆頭株主である東洋建に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格770円にサヤ寄せする格好となった。インフロニアグループは現在、東洋建株式を20.19%所有しているが、完全子会社化しグループの最新の技術やノウハウ、人財などのリソースを活用することで、効果的かつ効率的な事業運営の実現などを図るのが狙い。買付予定数は7528万468株(下限4383万7790万株・上限設定なし)で、買付期間は3月23日から5月9日まで。TOB成立後、東洋建は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は東洋建株式を監理銘柄(確認中)に指定した。

■INPEX <1605>  1,435円  +114 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

石油関連株が高い。INPEX<1605>が先週末18日に比べ一時9%超高と急伸し昨年来高値を更新したほか、石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>が値を上げている。21日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比7.42ドル高の1バレル=112.12ドルと上昇した。ウクライナ情勢は紛争の一段の激化が懸念されているほか、欧州連合(EU)は、ロシアに対し原油禁輸措置を発動するか検討する、と報じられたことを受け原油需給の一段の引き締まりに向けた思惑が強まった。

■アダストリア <2685>  1,903円  +121 円 (+6.8%)  本日終値

アダストリア<2685>が急伸。前週に急速に戻り足に転じていたが、きょうは一段と上げ足を加速し、5日移動平均線との上方カイ離を広げている。カジュアル衣料の大手で、足もとの業績はコロナ禍から立ち直り回復色が強い。前週末18日取引終了後に22年2月期業績予想の修正を発表、最終損益は従来予想の38億円から49億円(前の期は6億9300万円の赤字)に増額した。また、会社側想定を上回る業績推移を背景に株主還元も強化し、年間配当は従来計画に5円上乗せし55円(前の期は40円)とすることも発表しており、これを評価する買いを呼び込んだ。更に同日、子供服ECブランド「pairmanon」を展開するオープンアンドナチュラルの株式を取得し連結子会社(孫会社)化することも併せて発表、これも株価を刺激する材料となった。

■三菱UFJ <8306>  804円  +42.9 円 (+5.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>を筆頭にメガバンクの上値追いが鮮明だ。米国ではFRBのタカ派姿勢を受けて長期金利の上昇傾向が顕著となっている。米10年債利回りは21日の取引終了時に2.29%台まで上昇、ここにきて水準が急速に切り上がっている。また、日本国内でも米債券市場に追随し、きょう朝方に新発10年物国債の利回りが0.215%と約1カ月ぶりの水準まで上昇しており、メガバンクにとっては運用環境の改善が見込める状況にある。メガバンクは配当利回りも高いことで、3月期末を目前にインカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■カチタス <8919>  3,395円  +125 円 (+3.8%)  本日終値

カチタス<8919>が大幅反発。22日朝放送のテレビ東京系情報番組「ニュースモーニングサテライト」の「輝く!ニッポンのキラ星」コーナーで、全国の空き家問題を救う企業として同社が紹介されたことが好材料視されたようだ。

■日経レバ <1570>  13,815円  +385 円 (+2.9%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅高で6連騰。日経平均株価に連動するように組成されたETFで価格変動率が2倍に基本設定されており、前週からの急速な戻り相場で短期資金の流入が活発化している。ウクライナ情勢の不透明感やインフレ懸念などが重荷となってはいるものの、足もとでは空売り筋の買い戻しが顕著となり、踏み上げ相場の様相を呈している。一方、日経レバほどではないが、日経平均株価に逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>も個人投資家の売買が活発。きょうは3%を超える下落で75日移動平均線をマドを開けて下抜ける形となった。

■アコム <8572>  314円  +7 円 (+2.3%)  本日終値

アコム<8572>は反発。18日の取引終了後、フィンテックスタートアップのCrezit Holdings(東京都港区)と業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。消費者金融会社であるアコムの実績・ノウハウとCrezitが有する金融サービスに必要なシステム基盤やオペレーションを提供するプラットフォーム「Credit as a Service Platform」(CaaS PF)を融合することで、より多くの顧客にシームレスで快適な金融サービスを提供するのが狙い。提携により、アコム新設子会社GeNiEへのCaaS PF導入を図るほか、Credit as a Service(クレジット・アズ・ア・サービス)の創出に取り組むとしている。

■ライフコーポレーション <8194>  3,215円  +65 円 (+2.1%)  本日終値

ライフコーポレーション<8194>が4日ぶりに反発。前週末18日の取引終了後、集計中の22年2月期連結業績について、売上高が7600億円から7680億円(前の期比1.2%増)へ、営業利益が190億円から225億円(同17.8%減)へ、純利益が125億円から150億円(同15.8%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大が続くなか、内食需要が引続き堅調に推移するとともに、新店、改装店が順調に推移していることが要因としている。

■スズキ <7269>  4,143円  +81 円 (+2.0%)  本日終値

スズキ<7269>が反発。同社は20日、インド・ニューデリーで開催された日印経済フォーラムのなかで、カーボンニュートラルの実現に向けて電気自動車(EV)及びEV向け車載用電池の現地生産に約1500億円を投資することについて、インド・グジャラート州と覚書を締結したと発表。覚書の概要は、EV生産のための生産能力増強(稼働時期2025年)、EV向け車載用電池工場の建設(同26年)、車両解体・リサイクル工場の建設(同25年)などとなっている。

■東京エレクトロン <8035>  59,480円  +1,120 円 (+1.9%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が上値追い基調を続け4連騰と気を吐いている。前日の米国株市場では半導体関連株が利食われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5営業日ぶりに反落した。しかし、個別にエヌビディア<NVDA>などは高く、SOX指数の下落率はわずか0.2%台にとどまっている。東京市場では東エレクなどの半導体主力株は売り込まれた分だけ戻り足にも勢いがあり、同社株は今月17日にマドを開けて買われた後も投資資金の流入が継続、きょうは早くも中期波動の分水嶺である75日移動平均線を上回る水準まで株価を切り上げている。

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