話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本オラクル、INPEX、しまむら
■日本オラクル <4716> 9,090円 +190 円 (+2.1%) 本日終値
日本オラクル<4716>が続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株の投資判断を「B」から「B+」に引き上げた。目標株価は9500円(従来1万500円)とした。同社は米オラクル<ORCL>の日本法人である大手IT企業だが、第3四半期累計(21年6月~22年2月)の営業利益が前年同期比3.7%増の515億5700万円となり業績の勢いの改善を示す着地となった、と指摘。デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む金融機関や製造業などの企業からのクラウドサービスの利用が増加している。同証券では22年5月期通期の同利益は前期比3.0%増の730億円と11期連続増益を予想。23年5月期は760億円への増益を見込んでいる。
■INPEX <1605> 1,491円 +29 円 (+2.0%) 本日終値
INPEX<1605>が5日続伸。株価は18年1月以来、4年2カ月ぶりとなる1500円台に乗せた。23日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の5月限が前日比5.66ドル(5.2%)高の1バレル=114.93ドルと急伸。カザフスタンとロシアをつなぐパイプライン経由の輸出が停止されたとの報道を受け、原油需給が一段と引き締まることが警戒された。この原油高が好感されINPEXに加え、石油資源開発<1662>など石油関連株には買いが先行している。
■しまむら <8227> 11,050円 +210 円 (+1.9%) 本日終値
しまむら<8227>が続伸。24日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比2.9%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。月度前半は全国的な冷え込みで春物の売れ行きが鈍くなったものの、月度後半は気温の上昇によりアウター衣料の春・初夏物が売り上げを伸ばしたほか、春の新生活需要により婦人・紳士のビジネス関連商品や肌着・靴下が好調に推移した。また、オケージョン需要の回復で、子供の入園・入学用品や婦人の入卒関連のスーツとアクセサリーの売り上げも前年実績を上回った。なお、全店売上高は同2.5%増だった。
■フジクラ <5803> 607円 +11 円 (+1.9%) 本日終値
フジクラ<5803>はしっかり。23日の取引終了後、連結子会社のスズキ技研が固定資産を譲渡することにより、特別利益を計上する見通しとなったと発表。資産の効率的活用と財務体質改善を図るため、千葉県市川市に保有する事業用土地・建物を月島食品(東京都江戸川区)に譲渡する。これに伴い、22年3月期に固定資産売却益約55億円を特別利益に計上する見込みとしている。今期の配当は未定(前期は無配)としているが、業績回復や特別利益の計上を背景に復配への期待が高まっているようだ。
■JR九州 <9142> 2,669円 +48 円 (+1.8%) 本日終値
JR九州<9142>が続伸。23日の取引終了後、25年3月期に営業収益4400億円(今期計画比32.2%増)、営業利益570億円(同21.1倍)を目指す中期経営計画を発表しており、これを好感する買いが入った。主力の運輸サービス分野は鉄道運輸収入の回復と事業構造改革の完遂による業績改善を目指す。また、不動産・ホテル分野では既存施設の収益力向上と新長崎駅ビルなどの開業を通じて収益が拡大する計画だ。このほか、株主還元は配当下限(1株あたり93円)を設け、連結配当性向35%を目安に配当を行うほか、状況に応じて自社株買いを実施する方針としている。
■イオン九州 <2653> 2,121円 +10 円 (+0.5%) 本日終値
イオン九州<2653>は反発。同社は23日取引終了後、集計中の22年2月期の単独業績予想について、売上高を4800億円から4811億円(前期比38.2%増)へ、営業利益を34億円から56億円(同78.4%増)へ、純利益を15億円から26億円(同30.9%増)へ上方修正すると発表した。売上構成比の高い食品が好調に推移したことに加え、本社のスリム化や店舗後方業務の見直しなど生産性改善の効果が出た。また、期末に5年の記念配当を実施することで、年間配当予想も15円から20円(前期は普通配当10円と記念配当5円で合計15円)へ上方修正することも発表した。
■久光製薬 <4530> 3,810円 -95 円 (-2.4%) 本日終値
久光製薬<4530>は反落。同社は23日取引終了後、集計中の22年2月期連結業績予想について、売上高を1229億円から1200億円(前の期比4.8%増)へ、営業利益を107億円から93億円(同12.8%減)へ、純利益を99億円から93億円(同0.5%増)へ下方修正すると発表した。国内一般用医薬品において、新型コロナウイルス感染拡大に伴う活動制限などによる影響を引き続き受けたことにより、売上高は当初予想を下回る見通しとなった。また、輸送費高騰で物流費が増加したことに加え、「エコ&コンパクト」の新パッケージ採用による導入費用が増加したことなどにより、原価率が悪化。その結果、各利益も会社計画を下回る見通しになったとしている。
■ステムリム <4599> 728円 -12 円 (-1.6%) 本日終値
ステムリム<4599>は朝高後売りに押される展開。同社は23日取引終了後、塩野義製薬<4507>へ導出済みの再生誘導医薬開発候補品レダセムチド(HMGB1より創製したペプチド医薬、開発コード:S-005151)に係る物質特許について、インドで登録されることになったと発表した。同特許は、現在開発が進んでいる特定のHMGB1断片ペプチド(レダセムチド)を新規物質として権利化するもので、同ペプチド以外にも、アミノ酸配列の異なる新規HMGB1断片ペプチド(いずれも間葉系幹細胞の遊走刺激活性を有するもの)を多数、権利範囲に含んでいる。特許成立により、インドにおけるHMGB1断片ペプチドに基づく医薬品開発の可能性を広く担保することができるという。なお、同件による22年7月期業績への影響はないとしている。
■ニトリホールディングス <9843> 16,310円 -175 円 (-1.1%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>は反落。24日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比3.6%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。テレビCM効果や「春の家電キャンペーン」の実施により、ベッドルーム家具や新生活家電商品などの売り上げは計画に対して順調に推移したものの、まん延防止等重点措置や福島県沖を震源とする地震の影響などもあり、客数が同5.8%減と落ち込んだことが響いた。なお、全店売上高は同0.7%減だった。
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株探ニュース