富田隆弥の【CHART CLUB】 「4月前半も上昇を想定、流れに乗る」
◆ロシア軍がウクライナに侵攻してから1カ月になるが、停戦協議は進まず泥沼化の様相を呈している。ただ、日米の株式市場は堅調だ。侵攻当初こそ調整を強めたものの、日経平均株価は3月9日の2万4681円を安値に急回復し、いまでは侵攻前の水準を取り戻している。「民主主義」と「市場経済」の強さを顕示するかのように……。
◆日経平均株価は24日時点でなんと8日続伸、2カ月ぶりに2万8100円台を回復。日足チャートは75日移動平均線(24日時点2万7485円)を抜いて、一気に200日線(同2万8278円)や52週線(同2万8419円)に迫ってきた。
◆サイコロジカルライン(同9勝3敗:75%)やRCI(順位相関指数)など短期テクニカル指標は過熱信号を灯し、スピード調整をいつ挟んでもおかしくはない状況だ。配当権利取り最終日(3月29日)や年度末(3月31日)のところではさすがに調整を挟むだろう。
◆とはいえ、年初から2カ月半、昨年11月高値から4カ月、同年9月高値からは半年の調整を経て切り返した相場だ。勢いづいた相場は力強く、押し目買い基調が続いてもおかしくない。まずは流れに乗ってみることがポイントだ。4月になると新年度入りで年金などファンドの資金が流入しやすくなる。また、4月4日から東証の新市場移行(市場再編)に伴うインデックスファンドの買いも想定される。
◆大型主力株に資金が向かいやすい地合いだが、ソニーグループ <6758>とKDDI <9433>の自社株買い期限(4月28日、5月31日)が迫っており、駆け込み的な自社株買いが上昇に弾みを付ける可能性がある。また、グロース市場に移行する東証マザーズ銘柄にはリバウンド妙味も出てこよう。ウクライナ情勢に大きな異変がなければ、4月前半も総じて上昇が想定される。
(3月24日 記、毎週土曜日に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
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