話題株ピックアップ【夕刊】(3):東エレク、ワークマン、オムロン
■東京エレクトロン <8035> 60,040円 -1,640 円 (-2.7%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連は売りに押される展開。前週末の米国株市場では半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>が3.3%安に売り込まれたのをはじめ半導体セクターが総じて軟調な値動きとなった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日続落し25日移動平均線を一時下回って推移する場面もあった。新年度入りで機関投資家のリバランスの買いが想定されるなかも、直近の戻り足が顕著であった半導体関連は利益を確保する売りが先行しやすいとの見方もある。
■ワークマン <7564> 4,935円 -65 円 (-1.3%) 本日終値
ワークマン<7564>が4日続落。前週末1日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比0.4%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。気温の上昇とともに、スポーツウェアやプルオーバー、ショートソックスなどの春物商品が動き始めたほか、キャンプギアでは、ベストシーズンに向けてテントやローチェアなどが好調に推移した。一方で、寒暖差の影響により半袖Tシャツなどの夏物衣料が前年を下回った。なお、チェーン全店売上高は同4.5%増だった。
■オムロン <6645> 7,986円 -64 円 (-0.8%) 本日終値
オムロン<6645>は4日続落。SMBC日興証券は1日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は1万4900円から9700円に見直した。FA需要は半導体やエコカーなどxEV向けバッテリー、eコマースといった成長市場を中心に陰りはなく、中長期市場成長の視認性は引き続き高いと指摘。ただ、3月に公表された長期ビジョンや次期中期経営計画からは今後数年は投資先行フェーズであることが示された。増収でもマージン改善が限定的であることに加え、サービス事業の拡大や株主還元強化などの発現に時間がかかる印象であることなどを、マイナス要因とみている。
■吉野家ホールディングス <9861> 2,362円 -3 円 (-0.1%) 本日終値
吉野家ホールディングス<9861>は下げ幅を縮小。午前11時ごろ、PayPay(東京都港区)が提供するスマホアプリ決済サービス「PayPay」において、「吉野家テイクアウト」サービスを開始したと発表しており、これが好感されたようだ。吉野家HDでは、これまでも自社ウェブサイトと「LINE」、事前決済可能な「d払い」のミニアプリからスマホオーダーが可能だったが、今回は「PayPay」が加わることで、テイクアウトスマホオーダーの選択肢が増え、より手軽にスピーディーにテイクアウトを利用できるようになるという。
■ランサーズ <4484> 340円 +80 円 (+30.8%) ストップ高 本日終値
ランサーズ<4484>がストップ高。きょう午前11時ごろ、メタバースで学べる仕事連動型の最先端デジタルスキル教育サービス「Lancers Digital Academy」の事前面談申し込み受け付けを開始したと発表しており、これを材料視する向きもあるようだ。このサービスは、どこからでもアクセスできるバーチャル空間(メタバース)で動画教材を活用しながら受講することができ、受講後に専任コンシェルジュから案件情報を受け取ることもできるという。現在、3つの受講コースを公開しており、更に年内にも新たに2コースを開講する予定にある。
■助川電気工業 <7711> 1,049円 +149 円 (+16.6%) 一時ストップ高 本日終値
助川電気工業<7711>が商い伴い急伸。一時150円高はストップ高となる1050円まで買われた。1日付の日本経済新聞電子版で「INPEXは原子核同士を合体させてエネルギーを生み出す核融合発電に参入する」と報じられており、これを受けて核融合関連に位置づけられる銘柄に思惑的な買いが向かっているようだ。助川電気は、日米欧や中国、インドなどが参画するプロジェクト「国際熱核融合実験炉(ITER)」向けに核融合関連製品を提供している。このほか、核融合発電システムに使われるセラミックス製品を手掛ける神島化学工業<4026>も高い。
■サイバーリンクス <3683> 1,202円 +132 円 (+12.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
サイバーリンクス<3683>が急騰、1200円台まで一気に株価水準を切り上げてきた。前週末に続く年初来高値更新だが、中長期トレンドでは底入れの初動にある。ブロックチェーン技術をベースにデジタル情報の所有権などが明確化され、分散型のネット経済圏が確立された「Web3」が株式市場のテーマとして浮上している。岸田政権ではこのWeb3を成長戦略に盛り込む方向にあり、関連銘柄に物色の矛先が向いている。そのなか、食品流通業界や官公庁を対象に基幹システムのクラウドサービスを展開する同社は電子認証分野でも先駆しており、にわかに存在感を高めている。昨年12月下旬には、ブロックチェーン技術及びWeb3領域に特化したサービスを提供するスタートアップ企業から、ブロックチェーン技術を利用した証明書発行サービスを取得し、新たな商機を捉えている。業績も22年12月期営業利益は前期比10%増の10億4300万円と2ケタ利益成長を見込む。
■Jテック・C <3446> 2,031円 +219 円 (+12.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ジェイテックコーポレーション<3446>は商い伴い急伸。同社は研究施設向けの実験装置メーカーで、放射光用ナノ集光ミラーや細胞培養装置を主力とする。INPEX<1605>が核融合発電に参入すると伝わったことを受け、きょうの東京市場では核融合関連に位置づけられる銘柄群に物色の矛先が向かっているが、このなか同社株も関連銘柄として買われているようだ。同社は今年1月、レーザー核融合炉の商用化を目指す大阪大学発スタートアップのEX-Fusion(大阪市中央区)との技術提携を明らかにしている。
■i-plug <4177> 3,065円 +292 円 (+10.5%) 一時ストップ高 本日終値
i-plug<4177>が急反発し一時ストップ高の3275円に買われた。前週末1日の取引終了後、中途採用サービスの企画・開発・運営を行うことを目的とした子会社paceboxを設立したと発表しており、これが好材料視された。同社は新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox(オファーボックス)」を提供しているが、新会社では「OfferBox」で培ったマッチングプラットフォームの技術及びノウハウを活用し、若手向け転職プラットフォーム「PaceBox」を5月中旬から提供するという。「PaceBox」は、「キャリアを相談できる存在」として、転職先企業の紹介を行わないキャリアアドバイザーを配置するほか、希望にあった条件の企業・仕事のオファーだけを受け取ることなどが特徴としている。
■ブイキューブ <3681> 1,067円 +97 円 (+10.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
ブイキューブ<3681>が大幅続伸。コロナ禍でのリモートワーク導入加速などを受けて20年12月期以降、業績は回復色が鮮明となり、21年12月期も営業利益段階で前の期比3割増の13億5100万円と急拡大した。しかし、Web会議やテレワーク特需が一巡した22年12月期は業績の伸びが止まるのではないかとの観測が利食い急ぎの動きを誘発し、昨年春先以降の株価は想定以上の深押しを強いられた。ところが、22年12月期はバーチャル株主総会などの需要が増勢となるなか、引き続き収益環境に吹く追い風が強いことが判明、営業利益は前期比約1.5倍となる20億円予想と成長が加速する見通しにあり、つれて株価の見直しも急速に進み始めた。メタバース関連事業にも積極参入、その第1弾としてあらゆる業界のイベントをメタバース化する「メタバースイベントサービス」をスタートさせて、マーケットの視線を集めている。
●ストップ高銘柄
True Data <4416> 910円 +150 円 (+19.7%) ストップ高 本日終値
ピアズ <7066> 500円 +80 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
ヘッドウォータース <4011> 4,460円 +700 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
ケアネット <2150> 967円 +150 円 (+18.4%) ストップ高 本日終値
アーキテクツ <6085> 655円 +100 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
カイゼン <4170> 530円 -100 円 (-15.9%) ストップ安 本日終値
など、1銘柄
株探ニュース