話題株ピックアップ【夕刊】(1):イーガーディ、ローソン、東宝
■イー・ガーディアン <6050> 3,235円 +504 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
イー・ガーディアン<6050>が急反発。12日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(21年10月~22年3月)連結業績について、売上高が53億4600万円から57億3900万円(前年同期比20.6%増)へ、営業利益が9億8800万円から11億7400万円(同35.3%増)へ、純利益が5億7400万円から9億4100万円(同95.2%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。市場拡大を背景にキャッシュレス決済、EC及び動画関連案件の拡大が継続し、ソーシャルサポート売り上げが好調に推移していることに加えて、広告運用代行業務の営業活動に注力した結果、アドプロセス売り上げの増加が続いたことが寄与した。
■HIOKI <6866> 7,330円 +1,000 円 (+15.8%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
HIOKI<6866>がストップ高。12日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を315億円から340億円(前期比16.0%増)へ、営業利益を61億8000万円から70億1000万円(同21.9%増)へ、純利益を48億円から54億1000万円(同19.7%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各70円の年140円としていた配当予想を各80円の年160円(前期165円)としたことが好感された。主要顧客である自動車及び電子部品業界で設備投資が積極的に行われていることを背景に、バッテリー、モーター、電子部品関連の計測器の需要が引き続き高い水準で推移し、受注高が伸長していることが要因としている。
■ビザスク <4490> 4,530円 +540 円 (+13.5%) 本日終値
ビザスク<4490>がカイ気配スタートで切り返しに転じ、75日移動平均線を足場に一気に上放れてきた。専門知識を持つアドバイザーと顧客企業をつなぐ、スポットコンサルティングを展開するが、足もとの業績は同業の米企業の買収効果もあり、トップラインの伸びが会社側の想定を上回って推移している。12日取引終了後、22年2月期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の34億円から37億200万円(前の期比2.3倍)に増額、今期2度目の上方修正でこれを評価する買いを呼び込んでいる。なお、営業損益は期初予想の2億3000万円の黒字から1億1200万円の赤字に修正しているが、売上高の上乗せを評価する動き。23年2月期は買収効果がフルに発現することで、売上高の拡大が一段と顕著となる見通し。
■ローソン <2651> 4,895円 +510 円 (+11.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ローソン<2651>が大幅高で3日ぶりに反発。12日夕方の日本経済新聞電子版で「ローソンは完全子会社の高級スーパー、成城石井(横浜市)を東京証券取引所に新規上場する方針を固めた」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、プライム市場への上場を目指し、早ければ年内にも東証に上場を申請するという。報道に対してローソンでは、「当社が発表したものではない。上場も含めて、企業価値向上に向けてさまざまな検討を行っているが、現時点で決定した事実はない」とコメントしている。
■アートSHD <3663> 925円 +90 円 (+10.8%) 本日終値
アートスパークホールディングス<3663>が大幅高で一気に900円台を回復してきた。グラフィック分野のクリエーター向けイラスト制作ソフトの販売を主力に車載向けやデジタル機器向けのソフト開発にも展開、業績は絶好調に推移し、21年12月期の78%営業増益に続き、22年12月期も41%増益を見込むなど急拡大トレンドにある。11日取引終了後、ワコム<6727>と資本・業務提携契約を締結したことを発表し注目を浴びたが、翌12日は全体地合い悪もあり、朝高後に売りを浴びて往って来いの状況となっていた。ただ、この提携を機にアートSHDのイラスト制作ソフトとワコムのソフト技術を連携させNFT分野への展開も見込まれる状況にあり、改めて投資資金が買い攻勢をかけている。
■東宝 <9602> 4,770円 +385 円 (+8.8%) 本日終値
東宝<9602>が急反発。12日の取引終了後に発表した22年2月期決算で、営業収入が前の期比19.0%増の2283億6700万円、営業利益が同78.0%増の399億4800万円と大幅増収増益で着地しており、これを好感した買いが入ったようだ。コロナ禍からの回復を追い風に、「劇場版 呪術廻戦 0」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」などの大ヒット作に恵まれたことが大きく貢献した。23年2月期も多くの話題作の公開を予定しており、今期業績予想については営業収入2320億円、営業利益380億円とした。会計基準の変更により対前期比増減率は記載していない。あわせて、25年2月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、最終年度までに営業最高益(528億円)の更新を目指す方針を示した。また、創立100周年に向けた長期ビジョンとして、32年2月期に営業利益750億~1000億円とする目標も掲げた。
■日本毛織 <3201> 942円 +73 円 (+8.4%) 本日終値
日本毛織<3201>は急伸し年初来高値を更新。12日の取引終了後、上限を300万株(発行済み株数の4.07%)、または36億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は4月13日から9月30日まで。資本効率の向上を図るほか、企業価値・株主価値の最大化につなげることが目的という。同時に発表した第1四半期(21年12月~22年2月)の連結決算は、売上高255億9800万円(前年同期比7.7%増)、営業利益23億5600万円(同14.3%増)、純利益18億900万円(同79.3%増)と大幅な増益となったことも好材料視された。衣料繊維事業及び昨年9月に完全子会社化したフジコーの通期連結が寄与する産業機材事業の業績が好調に推移した。なお、22年11月期通期業績予想は、売上高1150億円(前期比7.9%増)、営業利益102億円(同3.0%増)、純利益70億円(同15.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■ラクスル <4384> 3,060円 +185 円 (+6.4%) 本日終値
ラクスル<4384>は大幅高で3日ぶりに反発。この日の寄り付き前、「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に初めて採用されたと発表しており、これが好材料視されたようだ。ESG評価機関であるFTSE Russellにより構築された同インデックスは、各セクターにおいて環境負荷の大きさや気候変動リスク・機会に対する経営姿勢を評価した企業を組み入れており、セクター・ニュートラルとなるよう設計されている。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用するESG指数の一つとして、同インデックスに基づくパッシブ運用が開始されているという。
■寿スピリッツ <2222> 6,700円 +330 円 (+5.2%) 本日終値
寿スピリッツ<2222>が大幅続伸。12日の取引終了後に発表した売上状況で、第4四半期(1~3月)の概算売上高が92億7500万円となり、前年同期比で34.5%増となったことが好感された。季節イベント商戦での販売強化など需要喚起に向けた対策強化に努めたことが寄与した。セグメント別では「シュクレイ」及び「ケイシイシイ」が、通信販売及び首都圏での販売強化などにより売り上げを伸ばした。なお、22年3月期通期の概算売上高は前期比38.8%増の321億9600万円だった。
■エーアイテイー <9381> 1,474円 +68 円 (+4.8%) 本日終値
エーアイテイー<9381>が後場急上昇。正午ごろに発表した23年2月期連結業績予想で、売上高660億円(前期比10.1%増)、営業利益40億2000万円(同12.2%増)、純利益28億6000万円(同20.8%増)と、2ケタ営業増益を見込み、年間配当についても前期比3円増の61円を予定していることが好感された。主力である国際貨物輸送をはじめ、通関や配送、検品・検針・加工業務といった輸出入の付帯業務の受注増加に注力することで収益拡大を目指すという。一方、海上輸送の運賃動向は不透明なものの、高止まりによるプラス効果が一定期間継続するものと想定しているという。なお、22年2月期通期決算は、売上高599億3100万円(前の期比30.9%増)、営業利益35億8100万円(同55.4%増)、純利益23億6700万円(同36.6%増)だった。
株探ニュース