【↓】日経平均 大引け| 大幅反落、米株安や中国リスクで2ヵ月ぶりの安値 (5月9日)
始値 26705.32
高値 26732.61(09:07)
安値 26309.22(15:00)
大引け 26319.34(前日比 -684.22 、 -2.53% )
売買高 12億6342万株 (東証プライム概算)
売買代金 2兆9545億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は大幅反落、ほぼ安値引けで700円近い下げ
2.米長期金利上昇を警戒し主力株など中心にリスク回避ムード
3.中国ゼロコロナ政策の影響やウクライナ情勢なども懸念材料
4.アジア株安や軟調な米株先物の値動きを横目に下げ幅を拡大
5.円安進行も好感する動き乏しく、全体の87%の銘柄が下落
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比98ドル安と続落した。4月雇用統計で雇用の伸びが予想を上回ったことでインフレへの警戒感が強まり売りが優勢となった。
週明けの東京市場では、主力株を中心に大きく売り優勢に傾き日経平均株価は急落、700円近い急落をみせ終値としては約2ヵ月ぶりの安値水準に沈んだ。
9日の東京市場は、リスク回避ムード一色の展開となり、日経平均は大きく下値を試す展開を強いられた。米長期金利の上昇を背景に米国株市場でハイテク株への売りがかさんでおり、この流れが波及している。外国為替市場では1ドル=131円台まで円安が進んでいるが、本日は輸出セクターでもこれを好感する動きはほとんどみられなかった。中国ではゼロコロナ政策による経済活動への影響が懸念されており、ウクライナ情勢の先行き不透明感も全体相場に重荷となっている。日経平均は軟調なアジア株や米株価指数先物の値動きを横目に漸次下げ幅を広げる展開で、ほぼこの日の安値圏で引けている。個別銘柄は1600近くが安くなり、これはプライム市場全体の約87%に相当する。売買代金は2兆9000億円台と3兆円台にあと一歩届かなかった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が安く、東京エレクトロン<8035>、任天堂<7974>、キーエンス<6861>など値がさ株が売られ、ソニーグループ<6758>も下落した。ファーストリテイリング<9983>は一時4000円を超える下げとなった。オリエンタルランド<4661>が急落、日本製鉄<5401>など鉄鋼株も下値を探った。日本製鋼所<5631>、JUKI<6440>がストップ安となったほか、ジャパンベストレスキューシステム<2453>、BEENOS<3328>、ミスミグループ本社<9962>なども大幅安に売り込まれた。
半面、レーザーテック<6920>が戻り売りを浴びながらもプラス圏で着地したほか、商い上位の川崎汽船<9107>が大幅高となった。新光電気工業<6967>が堅調、東京ガス<9531>も買いが優勢だった。ヤマダホールディングス<9831>がストップ高を演じ、ノジマ<7419>も急騰。TOA<6809>、ヒロセ電機<6806>も物色人気。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433>、川崎汽 <9107>、アルプスアル <6770>、日東電 <6988>、東ガス <9531>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約7円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、東エレク <8035>、SBG <9984>、リクルート <6098>、ダイキン <6367>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約255円。うち135円はファストリ1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は電気・ガス業、海運業、石油石炭製品の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)保険業、(2)鉱業、(3)水産・農林業、(4)建設業、(5)銀行業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉄鋼、(2)空運業、(3)サービス業、(4)非鉄金属、(5)卸売業。
■個別材料株
△アートSHD <3663> [東証S]
1-3月期(1Q)経常は10%増益で着地。
△リミックス <3825> [東証S]
22年3月期業績は計画上振れ。
△すららネット <3998> [東証G]
第1四半期営業利益は実質26%営業増益。
△ミズホメディ <4595> [東証S]
22年12月期業績及び配当予想を上方修正。
△JFEコンテ <5907> [東証S]
JFE傘下企業が株式交換で完全子会社化。
△TOA <6809> [東証P]
岩井コスモ証券が新規「A」でカバレッジ開始。
△ノジマ <7419> [東証P]
23年3月期は2.5%営業増益で2円増配見通し。
△プロルート <8256> [東証S]
前期最終が一転赤字で下振れ着地も今期は黒字浮上へ。
△川崎汽 <9107> [東証P]
23年3月期は営業利益2.3倍見込む。
△ヤマダHD <9831> [東証P]
今期増収増益転換見通しで大規模自社株買いも。
▼イルグルム <3690> [東証G]
22年9月期業績予想を下方修正。
▼JUKI <6440> [東証P]
未定としていた22年12月期上期業績は営業減益を見込む。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ヤマダHD <9831>、(2)ノジマ <7419>、(3)川崎汽 <9107>、(4)TOA <6809>、(5)ヒロセ電 <6806>、(6)キヤノンMJ <8060>、(7)プリマ <2281>、(8)新光電工 <6967>、(9)シード <7743>、(10)トーモク <3946>。
値下がり率上位10傑は(1)JBR <2453>、(2)日製鋼 <5631>、(3)JUKI <6440>、(4)BEENOS <3328>、(5)ミスミG <9962>、(6)アグレ都市 <3467>、(7)メディシス <4350>、(8)ビプロジー <8056>、(9)JMDC <4483>、(10)大阪チタ <5726>。
【大引け】
日経平均は前日比684.22円(2.53%)安の2万6319.34円。TOPIXは前日比37.52(1.96%)安の1878.39。出来高は概算で12億6342万株。東証プライムの値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は1598となった。東証マザーズ指数は652.48(21.70ポイント安)。
[2022年5月9日]
株探ニュース