話題株ピックアップ【夕刊】(2):メイコー、USS、日本製鉄

注目
2022年5月11日 15時20分

■メイコー <6787>  3,745円  +380 円 (+11.3%)  本日終値

10日に決算を発表。「今期経常は1%増で2期連続最高益、5円増配へ」が好感された。

メイコー <6787> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比2.5倍の142億円に急拡大し、従来予想の110億円を上回って着地。23年3月期も前期比1.4%増の145億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、増益になる。

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■ユー・エス・エス <4732>  2,414円  +226 円 (+10.3%)  本日終値

ユー・エス・エス<4732>が新値追い。同社は10日取引終了後に、23年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比3.7%増の431億円としたことや、年間配当計画を前期比1円20銭増配の67円40銭としていることが好感されたようだ。売上高は同3.2%増の841億円を予想。今期のオークション出品台数は286万台(前期比4.7%増)、成約台数は185万台(同3.5%増)、成約率は64.7%(前期実績65.4%)を見込んでいる。なお、22年3月期通期の連結決算は売上高が前の期比8.8%増の814億8200万円、営業利益が同14.8%増の415億7400万円で着地した。

■ヘリオス <4593>  801円  +73 円 (+10.0%)  本日終値

ヘリオス<4593>が続伸。10日の取引終了後、国立がん研究センターと他家iPS細胞由来遺伝子編集NK(ナチュラルキラー)細胞(eNK細胞)を用いたがん免疫細胞療法に関する共同研究契約を締結したと発表しており、これが好感された。同社と国立がん研究センターは20年にeNK細胞が抗腫瘍効果を発揮する固形がんの特徴を明確にすることを目的とした共同研究を開始。21年には共同研究の成果として、複数のがん種(膵臓がん、乳がん、肺がん、中皮腫)に由来する患者腫瘍組織移植片(PDX)において、eNK細胞が認識する標的タンパクの発現を確認した。今回締結した共同研究契約では、次のステップとして国立がん研究センターが保有するPDXを用いてeNK細胞の抗腫瘍効果などの評価を行う予定としている。同時に第1四半期(1~3月)連結決算を発表しており、売上高1100万円(前年同期比15.4%増)、営業損失14億2900万円(前年同期14億500万円)、最終損失14億6000万円(同10億2900万円)だった。22年12月期通期業績予想は非開示としている。

■アンジェス <4563>  367円  +32 円 (+9.6%)  本日終値

アンジェス<4563>が大幅高で3日ぶりに反発。この日の寄り前、米アイガー・バイオファーマシューティカルズ社(カリフォルニア州)と希少疾患治療薬であるゾキンヴィ(一般名「ロナファルニブ」)の日本における独占販売契約を締結したと発表しており、これが好感された。ゾキンヴィは、希少疾患であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群とプロジェロイド・ラミノパチーを適応症とする治療薬。今回の独占販売契約締結により、アンジェスはアイガー社に対して、契約一時金及び開発進捗に応じたマイルストーンの総額として最大150万ドルを支払うとしている。なお、アンジェスは10日の取引終了後に第1四半期(1~3月)連結決算を発表しており、売上高1500万円(前年同期比33.3%増)、営業損失35億4300万円(前年同期36億2800万円)、最終損失29億3800万円(同33億1400万円)となった。22年12月期通期業績予想は非開示としている。

■カルビー <2229>  2,538円  +200 円 (+8.6%)  本日終値

カルビー<2229>が大幅高。同社は前日10日に価格改定を発表。「ポテトチップスクリスプ」「じゃがポックル」「じゃがピリカ」の3商品について値上げするとしており、今後の収益力向上を期待した買いが入ったようだ。あわせて22年3月期決算を発表しており、売上高は2454億1900万円(前の期2667億4500万円)、営業利益は251億3500万円(前の期比7.1%減)だった。会計基準変更の影響をはじめ、高温・干ばつに伴うじゃがいもの収量減や原材料価格の高騰などが響いた。今23年3月期は、売上高2680億円(前期比9.2%増)、営業利益255億円(同1.4%増)を見込んでいる。配当予想は前期比据え置きの52円とした。

■日本曹達 <4041>  3,750円  +295 円 (+8.5%)  本日終値

10日に決算を発表。「今期経常は微減益、前期配当を50円増額・今期も180円継続へ」が好感された。

日本曹達 <4041> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比29.6%増の165億円に伸びたが、23年3月期は前期比0.1%減の165億円とほぼ横ばい見通しとなった。同時に、前期の年間配当を130円→180円(前の期は110円)に増額し、今期も180円を継続する方針とした。

⇒⇒日本曹達の詳しい業績推移表を見る

■セイコーHD <8050>  2,251円  +175 円 (+8.4%)  本日終値

10日に決算を発表。「前期経常が上振れ着地・今期は6%増益、25円増配へ」が好感された。

セイコーホールディングス <8050> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の連結経常利益は前の期比16倍の99.3億円に急拡大し、従来予想の75億円を上回って着地。23年3月期も前期比5.6%増の105億円に伸びる見通しとなった。

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■日本製鉄 <5401>  2,073円  +134.5 円 (+6.9%)  本日終値

日本製鉄<5401>が7%近い大幅高に買われ、2000円台に復帰した。今週明けから全体地合い悪に流され下値模索の動きを強いられたが、きょうは目先空売り筋の買い戻しなども誘発して上値指向を鮮明としている。10日取引終了後に発表した22年3月期の決算は営業利益が8409億100万円(前の期実績は113億8100万円)と急拡大、過去最高利益更新となった。鉄鋼製品価格の値上げ効果が利益採算の向上につながっている。また、決算発表とあわせて約2700億円を投じ名古屋製鉄所に熱延ラインを増設することも発表、攻めの経営を前面に押し出している。収益環境は先行き不透明感が強く、23年3月期の業績予想については非開示としたが、PERやPBRなど株価指標面から割安感が際立っていることもあり、物色意欲は旺盛だ。

■メック <4971>  2,462円  +158 円 (+6.9%)  本日終値

メック<4971>が大幅続伸。10日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を165億円から166億5000万円(前期比10.7%増)へ、営業利益を40億円から42億円(同6.6%増)へ、純利益を30億円から32億円(同8.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各20円の年40円を予定していた配当予想を中間20円・期末25円の年45円に引き上げたことが好感された。データセンター用サーバー向けなどのハイエンドパッケージ基板の需要が増え、関連する製品が堅調に推移していることに加えて、第1四半期の販管費が想定より抑えられたことが要因としている。なお、第1四半期(1~3月)決算は、売上高39億5500万円(前年同期比12.8%増)、営業利益10億5100万円(同8.0%増)、純利益7億9300万円(同6.9%増)だった。

■JIG-SAW <3914>  5,340円  +330 円 (+6.6%)  本日終値

JIG-SAW<3914>が大幅続伸。この日、再生医療分野のコア技術であるNEW VISION技術(ソフトウェアによる細胞制御)に関する特許について、台湾特許庁から特許査定を正式に受領したと発表しており、これが好感された。同技術に関する特許の成立は日本、米国及び欧州全域に続くもの。この取り組みは、特定の網膜疾患において失明した人々に対して、独自のアルゴリズムを用いた波長変換ソフトウェアによる細胞に対する色信号制御によって視覚再生の実現を目的としたもの。最初の対象疾患として、網膜色素変性症などを対象に遺伝子治療薬の臨床試験とあわせ、当該装置の臨床研究を進めるとしている。

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