話題株ピックアップ【夕刊】(2):JAL、レーザーテク、三菱UFJ
■日本航空 <9201> 2,222円 +48 円 (+2.2%) 本日終値
日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも4日続伸と上げ足を強めている。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかっていることから、岸田政権では6月から水際対策を緩和する方針にあるが、そうしたなか官公庁は17日に、外国人観光客の受け入れ再開に向けて今月中に実証事業を開始することを発表している。これを受け空運セクターにとっては収益環境の改善が期待できるとの思惑から買い戻しが続いている。
■ユニプレス <5949> 833円 +16 円 (+2.0%) 本日終値
ユニプレス<5949>は5日続伸。17日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を80万株(発行済み株数の1.8%)、または5億円としており、取得期間は5月18日から7月20日まで。譲渡制限付株式報酬の導入に備え、自己株式処分に必要な自己株式の取得と同処分に伴う株式価値の希薄化回避を図ることが目的としている。
■レーザーテック <6920> 17,895円 +325 円 (+1.9%) 本日終値
レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>などをはじめ半導体製造装置関連への買い戻しに弾みがついている。前日の米国株市場では、これまで売り込まれていたハイテク系グロース株へのショートカバーが顕著となり、半導体関連も大きく上値を伸ばす銘柄が多かった。半導体製造装置世界トップメーカーであるアプライド・マテリアルズ<AMAT>は6%近い上昇を示し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5%高と急伸をみせた。これを受け、東京市場も同関連株に投資資金が流れ込んでいる。
■協和キリン <4151> 2,768円 +41 円 (+1.5%) 本日終値
協和キリン<4151>が反発。同社は17日、主にバイオ医薬品の生産を担う高崎工場(群馬県高崎市)に新たな原薬製造棟を建設すると発表しており、これが好材料視された。今回建設予定のHB7棟は、独自の抗体技術やタンパク工学を活用したバイオ医薬品の原薬製造に対応し、初期開発治験原薬用のGMP製造設備とパイロット設備の両方を保有。これにより、バイオ医薬品原薬製造の初期プロセス開発から治験原薬の製造までを同一設備構成で実施可能となり、より迅速な治験原薬の供給や速やかな初期開発治験の開始が期待できるとしている。投資額は100億円超となる予定で、24年4月に竣工し、24年6月から準備が完了した設備ごとに順次稼働を開始し、治験原薬製造開始は25年以降を予定しているという。
■オイシックス・ラ・大地 <3182> 1,945円 +27 円 (+1.4%) 本日終値
オイシックス・ラ・大地<3182>が反発。午後1時ごろ、子会社とくし丸が運営する移動スーパー「とくし丸」が、今年5月に稼働台数1000台を突破したと発表しており、これが好感された。移動スーパーの稼働台数が1000台を突破するのは、移動スーパー業界で初めてとなる。また、同社では新サービスの開発に向けて協業企業の募集を開始するとあわせて発表している。
■三菱UFJ <8306> 727円 +9.9 円 (+1.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。17日の米国市場で10年債利回りが前の日に比べ0.107%高い2.988%に上昇した。この金利上昇を受け、利ザヤ拡大期待からJPモルガン<JPM>やシティグループ<C>などの大手銀行株が上昇。この流れのなか、東京市場でも大手銀行株に買いが流入している。
■メルカリ <4385> 2,143円 +29 円 (+1.4%) 本日終値
メルカリ<4385>、JTOWER<4485>など旧マザーズ銘柄の時価総額上位銘柄が高い。マザーズ指数は前週12日に年初来安値を形成した後、リバウンドに転じたが上値の重い展開で、前日もマイナス圏で引けていた。市場では「足もと世界で最も弱い指数がマザーズ指数であり、個人投資家のマインド回復が遅れている理由」(中堅証券マーケットアナリスト)という見方が示されており、今後の動向が注目されている。きょうは、前日のナスダック高も追い風に、グロース上場の時価総額上位銘柄に買いが先行しており、足もとの市場心理改善を示唆している。
■小田急電鉄 <9007> 1,797円 +15 円 (+0.8%) 本日終値
小田急電鉄<9007>がしっかり。きょう付の日本経済新聞朝刊で「売却手続きを進める東京・西新宿のホテル『ハイアットリージェンシー東京』(東京・新宿)について、米投資ファンドのKKRが買収する方向で調整していることが分かった」と報じられており、これが好材料視されたようだ。記事によると、小田急が売却するのはホテルが入居するビル全体のほか、隣接するオフィスビル「小田急第一生命ビル」の持ち分で、オフィスの残りの持ち分は第一生命ホールディングス<8750>傘下の第一生命が保有していることから、オフィスビルに関しては第一生命保険が取得を検討しているという。また、小田急は売却により得た資金などで新宿駅周辺で進める再開発などに集中するとしている。
■オリエンタルランド <4661> 18,130円 +135 円 (+0.8%) 本日終値
オリエンタルランド<4661>は4日続伸。同社は18日、子会社のオリエンタルランド・イノベーションズを通じて新興旅行会社の「otomo(オトモ、東京都文京区)」に出資したと発表した。オトモは、専属のガイドが案内する少人数のプライベートツアーサービスを提供。23都道府県に1000人以上のガイドが登録し、プライベートガイドツアーでは訪日外国人旅行者向けに350種類以上のツアーを提供している。具体的な出資額は公表されていない。先行きのインバウンド需要の復活への期待も浮上するなか、旅行会社への投資が前向きに受け止められている。
■淺沼組 <1852> 5,250円 +20 円 (+0.4%) 本日終値
淺沼組<1852>が反発。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を2万5000株(発行済み株数の0.31%)、または1億円としており、取得期間は5月18日から31日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るためとしている。
株探ニュース