話題株ピックアップ【夕刊】(3):ソフトバンクG、イントランス、日医工

注目
2022年5月18日 15時19分

■ソフトバンクグループ <9984>  5,137円  +15 円 (+0.3%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が4日続伸。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が300ポイント超の上昇で反発に転じており、米ハイテク株への積極投資で知られる同社株にとってポジティブ材料となっている。また、同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ<BABA>も前日の米株市場(ADR)で6%を超える上昇で底入れの動きをみせたことも、買い安心感につながっている。前週12日に発表した22年3月期決算は最終損益が過去最大の赤字となったが、株価は決算発表前に大きく売り込まれていたことで、アク抜け感からの買い戻しでフシ目の5000円台を回復した。自社株買いに対する思惑も株価反転の足掛かりとなっている。ただ、直近データで信用買い残が再び増勢となっており、5000円台前半は依然として戻り売り圧力が意識されている。買い一巡後は米株価指数先物の動きなどに左右される可能性がある。

■鴻池運輸 <9025>  1,140円  +3 円 (+0.3%)  本日終値

鴻池運輸<9025>が反発。17日の取引終了後、海上輸出入業務のオンライン支援サービス「KBX」の提供を開始したと発表したことが好感された。「KBX」は、輸出・輸入業務に関わる手配の依頼から見積もり、進捗確認、手配完了までの情報のやりとりをWebとチャットで完結する包括的な国際物流業務支援サービス。まず、「手配依頼」「進捗確認」「手配完了」のサービスを開始し、8月以降に「見積もり」の開始と、更に航空輸送における同サービスも提供する予定としている。

■三協フロンテア <9639>  4,215円  -700 円 (-14.2%) ストップ安   本日終値

三協フロンテア<9639>は急落。17日の取引終了後、複数事業年度にわたる不適切な会計処理が判明したことを受け、22年3月期決算発表を延期すると発表しており、先行き不透明感を嫌気した売りが膨らんだようだ。複数の営業拠点で、営業担当者による着服や原価の付け替え、協力業者の下でのプール金の設定、売り上げの先行計上を原因とする不適切な会計処理が行われていたという。これについて現在、同社は外部の弁護士・公認会計士による調査委員会を組成して調査を行っている。決算発表については、公表の日程が決定次第速やかに知らせるとしている。

■ダイセキ <9793>  4,460円  -205 円 (-4.4%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

ダイセキ<9793>が大幅安。17日の取引終了後、4月18日開催の取締役会で決議した自社株買いを終了したと発表しており、需給面での下支え要因がなくなったことを嫌気した売りが出たようだ。4月に発表した今回の自社株買いでは上限を60万株(発行済み株数の1.18%)、または30億円とし、期間を7月15日までとしていたが、5月13日時点で取得株数が上限の60万株に達した。取得総額は約25億4575万円だった。

■イントランス <3237>  94円  +30 円 (+46.9%) ストップ高   本日終値

イントランス<3237>は急反騰。17日の取引終了後、子会社イントランスホテルズアンドリゾーツ(東京都渋谷区)が、ホテルやリゾートなどを世界23カ国で展開しているバンヤンツリー・グループの日本法人Banyan Tree Japanとホテル運営事業を手掛ける合弁会社を設立すると発表しており、これが好感された。合弁会社ジャパンホテルオペレーションズは、イントランスH&R50%、Banyan Tree Japan50%の出資で設立。バンヤンツリー・グループのブランドの合同運営やホテルプロジェクト開発などを行う予定だ。なお、23年3月期業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。

■日医工 <4541>  408円  +80 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

日医工<4541>が急反騰局面に移行しており、連日のストップ高で上値を追う展開となっている。同社は2021年3月にジェネリックの品質不正の発覚に伴い業務停止命令を受けて以降、収益が悪化していたが、前週末13日の取引開始前に事業再生ADRを申請し受理されたことを発表し、売りが殺到する展開となっていた。ただ、連続ストップ安を交え週明けまでの3営業日で68%の暴落をみせており、空売りの買い戻しによって前日は値幅制限上限の80円高に買われ328円まで水準を戻していた。きょうも買い戻しの動きが継続しているほか、短期値幅取り狙いの投機性が強い資金の参戦もあって、気配値のまま株価を上昇させる展開となった。なお、同社株は12日付で日証金から貸株規制がかかっている。

■シリコンスタジオ <3907>  1,056円  +156 円 (+17.3%) ストップ高   本日終値

シリコンスタジオ<3907>はストップ高。17日の取引終了後、米エヌビディア<NVDA>が結成した「NVIDIA Omniverse Partner Council Japan(エヌビディア・オムニバース・パートナー・カウンシル・ジャパン)」に参画したと発表しており、これを好感した買いが入った。「オムニバース・パートナー・カウンシル」は、仮想世界を作成、接続するためのエヌビディア社のシミュレーションエンジン「NVIDIA Omniverse」関連ソリューションの情報共有によるナレッジの蓄積と向上、エコシステムの構築、プロモーションや啓蒙活動などにより、「NVIDIA Omniverse Enterprise」の市場開拓と普及の推進を目的として、ハード/ソフトウェアベンダーやインテグレーター、デベロッパーなど国内37社(22年5月時点)が参加する団体。同社は、これまでの経験と蓄積されたナレッジを生かすことで、Omniverseを活用したデジタルツイン環境やメタバース環境の構築を支援するとしている。

■スーパーバリュー <3094>  1,045円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値

スーパーバリュー<3094>が急伸。同社大株主で食品スーパーの運営を手掛けるロピア・ホールディングス(ロピアHD、川崎市幸区)がこの日、スーパーVの取締役会に対して株式価値向上を目的とした業務提携案を11日付で提示していたことを明らかにした。ロピアHDは商品の相互供給や人材交流などの面で協業したい方針で、これを受けてスーパーVには今後の展開を期待した思惑的な買いが向かった。

■セキュア <4264>  1,080円  +150 円 (+16.1%) ストップ高   本日終値

セキュア<4264>がストップ高。17日の取引終了後、ブロードバンドタワー<3776>と共同でデータセンター向けセキュリティーソリューションを開発・展開することで合意したと発表しており、これが材料視されたようだ。データセンターに特化したAI(人工知能)顔認証システムや監視カメラシステムなどを提供していくという。両社は今後、BBタワーが運用するデータセンター内で更なる研究開発を行い、新たなセキュリティーソリューションの企画・提案も目指す方針だ。

■HMT <6090>  646円  +78 円 (+13.7%) 一時ストップ高   本日終値

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ<6090>が大幅高で3日ぶりに反発。17日の取引終了後、研究開発型ベンチャーのAIREX(神奈川県平塚市)と業務提携し、ヒト皮膚ガス測定サービスの提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。皮膚ガスは、皮膚から放散される揮発性の代謝物質が含まれており、体のにおいとして認知される生体ガスの一種。HMTでは今回の提携により、香料・化粧品分野、食品分野、メディカルヘルスケア分野において、ソリューション開発を推進するアカデミア・企業の研究開発を支援し、ヒト皮膚ガス測定サービスの応用分野の拡充を目指すとしており、今後ヒト皮膚ガスのデータベース化などに向けて共同研究を実施。そのデータベースをさまざまなヘルスケア関連企業に提供することにより、ヘルスケア領域における新たなソリューション創出を支援するとしている。

●ストップ高銘柄

キトー <6409>  2,580円  +500 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値

Abalance <3856>  3,170円  +500 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

東京通信 <7359>  646円  +100 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

三協フロンテア <9639>  4,215円  -700 円 (-14.2%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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