話題株ピックアップ【夕刊】(3):ガーラ、東京通信、タカトリ

注目
2022年6月1日 15時19分

■ユー・エス・エス <4732>  2,367円  +18 円 (+0.8%)  本日終値

ユー・エス・エス<4732>は反発。5月31日の取引終了後、6月30日付で5625万株(発行済み株数の17.95%)の自社株を消却すると発表したことが好感された。なお、消却後の発行済み株数は2億5700万株となる予定だ。

■INPEX <1605>  1,601円  -78 円 (-4.7%)  本日終値  東証プライム 下落率9位

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。5月31日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が前営業日比0.40ドル安の1バレル=114.67ドルと下落した。欧州連合(EU)がロシア産原油の禁輸で合意し原油価格は一時119ドル台に上昇した。しかし、石油輸出国機構(OPEC)は石油生産協定からロシアを除外することを検討している、と伝わると増産思惑が浮上し原油価格は一転、下落した。これを受け、INPEXなどに売りが先行している。

■Genky <9267>  3,400円  -55 円 (-1.6%)  本日終値

Genky DrugStores<9267>が反落。5月31日の取引終了後に発表した5月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比3.0%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。150~900坪の大型店が同5.0%減と落ち込んだほか、標準化された300坪のレギュラー店も同2.1%減だった。なお、全店売上高は同6.5%増だった。

■松屋アールアンドディ <7317>  1,472円  +300 円 (+25.6%) ストップ高   本日終値

松屋アールアンドディ<7317>がストップ高。5月31日の取引終了後、オムロン ヘルスケア(京都府向日市)との資本・業務提携を強化すると発表しており、これが好材料視された。従来から松屋R&Dはオムロンヘルスケアに対して血圧計用腕帯を供給し、また、オムロンヘルスケアは松屋R&D株式の発行済株式数の9.48%を保有しているが、提携関係を強化することで新製品の開発や経営上の課題に共同で取り組む。オムロンヘルスケアは6月2日付で松屋R&D株式3万株を取得するほか、6月6日から1年以内に15%を超えない範囲で松屋R&D株式の買い付けを行う予定だ。

■ガーラ <4777>  422円  +80 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

ガーラ<4777>がストップ高。同社は5月31日、子会社が開発し、同月18日から東南アジア向けにサービスを開始したHTML5ゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」の売上高が、サービス開始から13日目で84万ドル(約1億円)を突破したと発表。ユニークユーザー数は約20万人に到達したとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。フリフユニバースは累計ダウンロード数5000万人を突破した「Flyff Online」のHTML5版で、ユーザーはアプリのダウンロードが不要でパソコンやモバイルのWeb環境でゲームを簡単に楽しむことが可能。今後はNFTゲーム/ブロックチェーンゲームとしてサービス提供を予定しているという。

■東京通信 <7359>  863円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値

東京通信<7359>は物色人気継続。5月31日の取引終了後に22年12月期業績予想の下方修正とともに、メタバース分野での事業展開に向けたコンテンツ開発会社への出資を発表。朝方は業績下方修正が嫌気される形で安く始まったものの、売り一巡後にはメタバース分野での取り組みを材料視した買いが入り、前日に続きストップ高まで上昇する場面があった。今期業績予想の下方修正では、売上高が59億円から53億円(前期47億3100万円)へ、最終損益が2億3000万円の黒字から1億4000万円の赤字(同2億200万円の黒字)へ引き下げられた。直近の業績動向や先行投資の前倒し、本社移転に関する影響を踏まえて見直しを行ったという。業績修正とあわせて、エンターテインメントコンテンツの企画開発を手掛けるオーバース(東京都千代田区)に出資したと発表した。今回の出資をアイドルとメタバースを組み合わせたビジネス展開の足掛かりにする方針で、東京通信が持つファンビジネスの企画運営ノウハウを活用していくという。

■タカトリ <6338>  1,799円  +300 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値

タカトリ<6338>は急騰。5月31日の取引終了後、パワー半導体向けSiC(炭化ケイ素)材料切断加工装置の大口受注を獲得したと発表しており、これを好感した買いが膨らんだ。受注先は海外企業で、受注金額は約80億4400万円。売り上げ計上時期は、23年9月期と24年9月期上半期の予定。

■日水製薬 <4550>  1,139円  +150 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

日水製薬<4550>がストップ高。島津製作所<7701>が5月31日の取引終了後、同社の完全子会社化を目的としてTOBを実施すると発表しており、TOB価格である1714円にサヤ寄せする格好となった。両社は15年5月以降、臨床検査において業務提携を行っているが、今回の買収により島津は、臨床検査試薬の原料となる抗体ビーズ製造や感染症検査領域における新たな製品の開発・販売、微生物同定事業の強化・クロスセルなどでシナジーを狙う。買付予定数は1028万8054株(下限282万3300株・上限設定なし)で、買付期間は6月下旬から7月下旬を予定。TOB成立後、日水薬は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は5月31日付で日水薬株式を監理銘柄(確認中)に指定している。

■ACCESS <4813>  650円  +71 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

ACCESS<4813>は急騰。5月31日の取引終了後に発表した23年1月期第1四半期(2~4月)の連結決算で、売上高が27億4200万円(前年同期比57.9%増)、営業損益が6億9500万円の赤字(前年同期10億1700万円の赤字)となり、営業赤字が大幅に縮小したことが好感された。IoT事業における受託案件が増加したほか、ネットワーク事業におけるホワイトボックスソリューションの新規受注件数も増加した。なお、通期業績予想は、売上高118億円(前期比19.8%増)、営業損益15億円の赤字(前期32億1900万円の赤字)の従来見通しを据え置いた。同時に、上限を200万株(発行済み株数の5.05%)、または16億円とする自社株買いを実施すると発表したことも好材料視された。取得期間は6月1日から11月30日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■ツカダGHD <2418>  359円  +31 円 (+9.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

ツカダ・グローバルホールディング<2418>が急伸。直営による欧米邸宅風施設を使った婚礼ビジネスを展開しており、リオープン関連の一角としてマーケットの視線を集めている。また、ホテル事業にも力を入れており、今月から外国人観光客の入国規制は順次緩和される方向で、収益環境にプラスの変化が生じている。22年12月期は営業損益が53億2500万円の黒字(前期は63億9100万円の赤字)と急回復が見込まれている。信用買い残もピーク時からかなり整理進捗が進んでいる。直近データではやや増勢にあるものの72万株にとどまっており、300円台半ばという株価水準を考慮すれば、戻り売り圧力は限定的といえる。

●ストップ高銘柄

光陽社 <7946>  1,504円  +300 円 (+24.9%) ストップ高   本日終値

サイエンスアーツ <4412>  2,896円  +500 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

スポーツフィールド <7080>  2,340円  +400 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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