話題株ピックアップ【夕刊】(2):ビックカメラ、石油資源、出前館

注目
2022年6月29日 15時16分

■ビックカメラ <3048>  1,180円  +14 円 (+1.2%)  本日終値

ビックカメラ<3048>が続伸。SMBC日興証券が28日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1100円から1400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、収益性の改善に注目。駅前立地型のビックカメラ単体は外出再開や訪日外国人の増加期待が徐々に高まっており、コロナ禍での厳しい業績からの増益可能性が高いと評価。また、連結子会社のコジマ<7513>は郊外型で逆に厳しい環境下にあるが、店舗再編を大規模に行った効果がようやく発現し、他社が巣ごもり需要の反動減に苦戦するなかで店舗当たり売上高が増加。業界全体のトップラインが伸び悩むなかで、同社は特に苦戦していたために、同業他社と比較すると中期的な増益見通しを持つことができるとしている。

■石油資源開発 <1662>  3,340円  +30 円 (+0.9%)  本日終値

石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>といった石油関連株がしっかり。INPEX<1605>は朝高後、売りに押され値を消している。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比2.19ドル高の1バレル=111.76ドルと上昇した。中国政府が新型コロナウイルス感染防止に絡む水際対策を緩和すると発表したことを受け、原油需要回復への期待感が膨らんだ。また、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)には原油増産の余地が乏しいとの見方から、需給引き締まりは続くとの観測が強まった。原油高を受け、ニューヨーク市場でエクソン・モービル<XOM>などが上昇した流れを受け、東京市場でも石油関連株が堅調な値動きとなっている。

■出前館 <2484>  430円  -27 円 (-5.9%)  本日終値

出前館<2484>は大幅安で7日ぶりに反落。28日の取引終了後、連結子会社出前館コミュニケーションズの酒類通販事業を譲渡するのに伴い、第4四半期の業績に特別利益1億4600万円を計上すると発表したが、織り込み済みとの見方が強いようだ。なお、22年8月期通期業績予想への影響は精査中としている。

■メルカリ <4385>  1,964円  -88 円 (-4.3%)  本日終値

メルカリ<4385>は大幅安で3日続落。大株主のユナイテッド<2497>が28日の取引終了後、保有する資産の効率化及び有効活用を図るため、55万のメルカリ株を売却したと発表。これに伴う需給悪化が警戒されたようだ。

■東京エレクトロン <8035>  46,200円  -1,350 円 (-2.8%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が続落、下げ幅は一時1800円を超えた。前日の米国株市場では高止まりする米長期金利を横目にハイテク系グロース株に売りがかさみ、特にエヌビディア<NVDA>が5%超に売り込まれたのをはじめ、半導体関連株への売りが目立った。東京市場でも半導体主力銘柄へのショートカバーが一巡したところで、これに続く実需の買いが入らず、再び下値を試す展開となっている。東エレクは直近24日申し込み現在で、信用買い残が140万株近くまで膨らんでおり、これは2019年1月中旬以来の高い水準にあり、戻り売りを急ぐ動きが上値を押さえている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,325円  -89 円 (-1.6%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は売り優勢の展開。株価は今月17日をボトムに戻り足を強め、直近は5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現したものの、きょうは下値を探る展開を余儀なくされている。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が3%近い急落をみせており、米ハイテク株への積極投資を行っている同社株にとって逆風材料となっている。ただ、ひと頃よりも下値抵抗力は発揮されやすくなっている。直近24日申し込み現在で、信用買い残が大幅に減少する一方で売り残が増加しており、信用倍率は3.3倍台まで低下していることから株式需給面の改善が意識される。

■東洋炭素 <5310>  2,895円  -23 円 (-0.8%)  本日終値

東洋炭素<5310>は横ばい圏。大和証券は28日、同社株のレーティングを新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は3500円とした。同社は「等方性黒鉛」を中心とした特殊黒鉛製品などファインカーボン製品に強みを持つ。22年12月期連結営業利益は会社計画と同水準の前期比23.5%増の70億円と予想。旺盛な半導体需要を背景に単結晶シリコン製造用やSiC(炭化ケイ素)半導体向けなどの化合物半導体製造用製品などが堅調に推移するとみている。23年12月期の同利益は78億円を見込んでいる。また、中長期的には燃料電池用クノーベルなどカーボンニュートラルをビジネスチャンスに捉える製品の拡充や生産効率改善などの自助努力による成果で全体的に安定した業績に変化していく可能性がある、と指摘している。

■サイバーステップ <3810>  886円  +149 円 (+20.2%) 一時ストップ高   本日終値

サイバーステップ<3810>が続急騰。東京証券取引所が28日の取引終了後、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を29日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も29日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表した。これらを受け売買の自由度が増し、短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。

■東京通信 <7359>  1,177円  +158 円 (+15.5%)  本日終値

東京通信<7359>が急騰。同社はスマートフォンゲームを主力とするアプリ開発及びネット広告代理事業を行っており、M&Aや事業提携にも積極的。6月に入り株価は激しく動意しているが、直近は1000円近辺で売り買いを交錯させていた。そうしたなか、28日取引終了後にArithmer(東京都文京区)、NSCホールディングス(東京都千代田区)とメタバース事業創出を目的とした合弁会社を設立することを発表、これが株価を強く刺激する材料となった。新たに設立する会社では、人工知能(AI)・3DCGを機能させたプラットフォームに関する事業を行い、ユーザーは提供された仮想空間でさまざまなサービスを体験できるという。

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