前場に注目すべき3つのポイント~米経済指標待ちの中で、サマーストック関連などへの物色は活発か~

市況
2022年6月30日 8時53分

30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米経済指標待ちの中で、サマーストック関連などへの物色は活発か

■バイク王、22/11上方修正 売上高300.57億円←286億円

■前場の注目材料:川崎重、LNG輸送に照準、30年度めど船舶運航管理250隻に

■米経済指標待ちの中で、サマーストック関連などへの物色は活発か

30日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い値動きが見込まれる。29日の米国市場はNYダウが82ドル高だった。1-3月期国内総生産(GDP)や個人消費確定値が予想外に下方修正されたため、景気減速を警戒した売りが先行。その後、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が参加した欧州中央銀行(ECB)の年次フォーラムで経済の強さを強調したため警戒感が後退。ドイツのインフレがピークに達した可能性が示唆されたため、これを受けて米長期金利が低下するなか、NYダウはプラスに転じた。ただし、PCEコアデフレーターの発表を控えた警戒感が重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の26705円。円相場は1ドル136円50銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。前日の下落に対する反動からの反発は意識されやすいところだが、米国同様にPCEデフレーター発表待ちのなかで積極的な売買は手控えられると見られ、こう着感の強い相場展開になるだろう。ただし、リバランスの動きが中心の中では仕掛けづらい状況のほか、オーバーナイトのポジションを取りに行く動きは限られると見られるため、短期的に売りを仕掛けてくる動きに対しては、その後のショートカバーを狙った押し目狙いのスタンスになりそうだ。

また、昨日はTOPIXのリバランスに伴う動きが重荷となった面があったと見られる。リバランス通過によりウエイト調整で売られた銘柄などへは反発を狙った動きが意識されやすいところ。また、米国においても四半期末の株式比率調整に伴う買いが見込まれている。PCEデフレーター発表を受けた混乱を警戒しつつも需給面では底堅い展開を見せてくる可能性はあるだろう。

国内では7月に入ると参院選を控えて政策機運が高まりやすいと見られ、押し目買い意欲も強まってくると考えられる。また、日経平均は27000円回復で、いったんは達成感が見られているものの、足元ではサマーストック関連などへの物色が活発であり、地合いは改善傾向にあるだろう。短期的な商いが中心ではあろうが、経済活動が正常化するなかで内需系中心ながらも物色意欲は回復をみせそうだ。本日は米半導体株の弱い値動きから引き続き内需先行となり、TOPIX型優位の展開を想定。

■バイク王、22/11上方修正 売上高300.57億円←286億円

バイク王<3377>は2022年11月期業績予想の修正を発表。売上高は268億円から300.57億円、営業利益を17.7億円から17.72億円に上方修正した。高市場価値車輌の中でもより需要が高い車輌の確保は堅調かつ4月以降のオンシーズン向けに確保していた在庫を販売したため、車輌売上単価(一台当たりの売上高)および販売台数は好調に推移した。利益については、今後の成長に向けた仕入ならびに販売の強化によるコストの増加を見込んでおり、微増となる。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(31029.31、+82.32)

・シカゴ日経先物は上昇(26705、大阪比+25)

・1ドル=136.50-60円

・VIX指数は低下(28.16、-0.20)

・米長期金利は低下

・米国景気は拡大

・コロナ流行下の経済活動正常化

・日銀は金融緩和を長期化

・川崎重<7012>LNG輸送に照準、30年度めど船舶運航管理250隻に

・旭化成<3407>車分野で中国深耕、深センに共創拠点

・大王製紙<3880>総会直前に会長再任取り下げ、筆頭株主らが懸念

・ニチコン<6996>蓄電システム投入、EV給電効率7%改善

・トヨタ紡織<3116>シロキ工業のシート骨格部品工場を取得

・コマツ<6301>ゼロエミで協議、米カミンズと鉱山用動力連携

・京セラ<6971>東京・三田に新拠点、都心9拠点統合、グループで営業強化

・富士通<6702>米ヘキサゴンとデジタルツインで提携、社会課題の解決提案

・大日本印刷<7912>電波吸収で通信保護、ミリ波・Sub6帯向けシート開発

・中外製薬<4519>DX加速、浮間を“モデル工場”に、医薬品開発迅速化

・第一三共<4568>乳がん治療薬の対象拡大、国内で一部変更承認申請

・昭和電工<4004>北米で半導体用高純度ガス、韓国SKと生産検討

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 5月鉱工業生産速報値(前月比予想:-0.3%、4月:-1.5%)

<海外>

・10:30 中・6月製造業PMI(予想:50.5、5月:49.6)

・10:30 中・6月非製造業PMI(予想:50.5、5月:47.8)

《ST》

提供:フィスコ

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