話題株ピックアップ【夕刊】(2):アダストリア、野村、エネチェンジ

注目
2022年7月11日 15時18分

■アダストリア <2685>  2,064円  +35 円 (+1.7%)  本日終値

アダストリア<2685>はマドを開けて急伸。前週末8日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表。営業利益が前年同期比7.3倍の45億7400万円と大幅増益で着地しており、これを好感した買いが向かったようだ。売上高も同25.0%増の580億600万円となった。新型コロナウイルスの影響低減による店舗の営業環境改善をはじめ、気温上昇による春夏商品の販売好調や外出需要増加に対応した商品展開の取り組みなどが寄与。中国や台湾、米国を中心に海外事業も好調だった。なお、通期の売上高は前期比14.1%増の2300億円、営業利益は同52.3%増の100億円の見通し。

■カーブスHD <7085>  685円  +10 円 (+1.5%)  本日終値

カーブスホールディングス<7085>は続伸。前週末8日の取引終了後、22年8月期の連結業績予想について、売上高を265億5000万円から273億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を25億円から27億円(同66.4%増)へ、純利益を15億9800万円から21億5000万円(同90.3%増)へ上方修正しており、これが好感された。会員数の増加に加え、プロテインの定期契約者数の増加及び高機能新商品による客単価の向上により会員向け物販などが好調に推移していることが要因。また、為替の変動に伴い為替差益が発生したことも寄与する。同時に発表した第3四半期累計(21年9月~22年5月)決算は、売上高204億4900万円(前年同期比12.5%増)、営業利益24億3200万円(同85.0%増)、純利益17億9900万円(同2.2倍)だった。

■野村ホールディングス <8604>  511.8円  +5.8 円 (+1.2%)  本日終値

野村ホールディングス<8604>が小幅に3日続伸。同社傘下の野村証券は8日、福井銀行<8362>と金融商品仲介業務における包括的業務提携に関して基本合意書を締結した。金融商品取引業務で豊富なノウハウや商品ラインナップを有する野村証券と福井県内に強固な顧客基盤を持つ福井銀が双方の強みを生かすことで、地域の顧客の資産形成を支援していく。また、法人ビジネスでの協力も進めていく方針だ。この発表を受け、福井銀の株価も値を上げている。

■ENECHANGE <4169>  1,443円  +15 円 (+1.1%)  本日終値

ENECHANGE<4169>が大幅続伸。前週末8日の取引終了後、これまで電力会社と個々に取り組んできた家庭向けデマンドレスポンス(DR)サービスを、電力需給逼迫の状況を背景に電力会社向けに拡販を開始したと発表しており、これが好材料視された。政府主導で進める家庭向け節電支援施策や東京都が進める家庭の節電マネジメント事業に対して、電力会社がスムーズな導入を検討できるようパッケージプラン「SMAP DRベーシックプラン」を用意したという。DR参加者用の専用マイページや通知メールなどのユーザーインターフェイスを一律化することで、安価かつ最短2カ月というスピーディーな提供を可能にした。

■ライフコーポレーション <8194>  2,686円  +22 円 (+0.8%)  本日終値

ライフコーポレーション<8194>は切り返す。同社は8日取引終了後に、23年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比34.4%減の55億2000万円にとどまったことがネガティブ視されたが、通期業績予想は従来見通しを据え置いており、売り一巡後は切り返す動きとなっている。営業収益は1857億8000万円(会計基準変更のため前年同期との比較なし)で着地。水道光熱費の高騰や各種物件費の増加、新規出店に伴う賃借料、採用強化などによる人件費の増加などが利益面に影響した。なお、通期業績予想は営業収益が7700億円(前期との比較なし)、営業利益が232億円(前期比1.2%増)としている。

■ワキタ <8125>  1,111円  -76 円 (-6.4%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

8日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は15%減益で着地」が嫌気された。

ワキタ <8125> [東証P] が7月8日大引け後(15:30)に決算を発表。23年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比15.1%減の14.8億円に減り、通期計画の61.5億円に対する進捗率は24.2%となり、5年平均の27.3%とほぼ同水準だった。

⇒⇒ワキタの詳しい業績推移表を見る

■安川電機 <6506>  4,290円  -255 円 (-5.6%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

安川電機<6506>が全体指数の急上昇に逆行する形で売り優勢の展開を強いられた。同社が前週末8日に発表した22年3~5月期決算は、設備投資関連企業の先行きを占ううえでマーケットの注目度が高かったが、最終利益は前年同期比3%増の103億6200万円と増益は確保したものの、伸び率はコンセンサスを下回る小幅な水準にとどまった。これを受け取引開始直後はウリ気配で始まるなど、失望売りを誘った。ただ、これは中国・上海市のロックダウンの影響によるもので、ある程度は織り込みも進んでいた。足もとではロックダウンが解除されていることもあり、下値では押し目買いの動きも観測された。

■東レ <3402>  709.3円  -38.3 円 (-5.1%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

東レ<3402>が大幅安。ダイヤモンド・オンラインがこの日朝方、東レ子会社の東レ建材で「国土交通大臣から不燃材料の認定を受けている建設資材の一部が、20年近く不適切な生産方法で製造・出荷されていた」と報じており、これを悪材料視した売りが出たようだ。記事によると、今年3月に報告を受けた国土交通省が調査に着手しているという。同社は今年1月に樹脂製品の一部で米国第三者機関の認証を不正に取得していた問題が発覚、その後3月に一部製品の認証が取り消された経緯がある。

■東京通信 <7359>  1,478円  +300 円 (+25.5%) ストップ高   本日終値

東京通信<7359>はストップ高。前週末8日の取引終了後、任天堂<7974>の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」へのゲームコンテンツの配信を開始したと発表。第1弾として「意味がわかると怖いミステリー」を配信したことが材料視されたようだ。会社側では今後、スマートフォン向けカジュアルゲームアプリやハイパーカジュアルゲームアプリの配信と並行して、ニンテンドースイッチ向けタイトルを継続的に配信していく予定としている。なお、同社株に対して実施されていた信用取引規制が11日売買分から解除されており、これを好感した買いも入ったとみられる。

■SKIYAKI <3995>  416円  +80 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値

SKIYAKI<3995>がストップ高まで買われた。同社は8日、リアライズ・モバイル・コミュニケーションズ(東京都港区)及びホリプロ(東京都目黒区)と共同で、国内初となるAR(拡張現実)/VR(仮想現実)を利用した3Dビデオによるリアルタイム配信の実証実験を実施すると発表しており、これが材料視されたようだ。ホリプロ所属のアーティスト・声優の山崎エリイのオフィシャルファンクラブで12日に、メタバースやXR(現実世界と仮想世界を融合し、新たな体験をつくりだす技術の総称)の最新技術として注目される3Dビデオの技術を用いて、ファンクラブ限定のトークショーを実施する予定。視聴者はAR機能やVR機能を利用して、本人がその場にあらわれるような臨場感ある体験をすることが可能だという。

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