日経平均は3日続伸、米景気後退への過度な警戒感和らぎ買い優勢/相場概況

市況
2022年7月11日 15時25分

日経平均は3日続伸。先週末8日の米株式市場でダウ平均は反落。6月の米雇用統計で雇用者数の伸びが予想を上回り労働市場の堅調さが確認され、金融引き締め強化を警戒した売りに押された。ただ、過度の景気後退懸念が緩和したことから押し目買いも入り、上昇に転じる場面もあった。一方、ナスダック総合指数は小幅高で5日続伸となった。米景気の先行き懸念がやや後退する中、今日の東京株式市場は買いが先行した。取引開始後の買い一巡後は、ダウ平均先物が軟調で、また、香港や上海の株価が大幅に下げたことなどから、日経平均は伸び悩む場面があったが、下値を売り急ぐ動きは見られなかった。今週は米国や中国で重要な経済指標の発表が多く、これを見極めたいとのムードもあり、午後はやや見送りムードが広がった。

大引けの日経平均は前日比295.11円高の26812.30円となった。東証プライムの売買高は11億5248万株、売買代金は2兆6522億円だった。セクターでは医薬品、精密機器、陸運業などが上昇。一方、繊維製品、海運業の2業種が下落した。東証プライムの値上がり銘柄は全体の88%、対して値下がり銘柄は10%となった。

個別では、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>などが高く、日産自<7201>などの自動車関連株やKDDI<9433>などの通信株、第一三共<4568>など薬品株も堅調だった。また、原油価格の上昇を映しINPEX<1605>などの資源・エネルギー株が総じて高く、さらに、先週末の海外市場で米長期金利が上昇したことを受け東京海上<8766>などの金融・保険関連株の一角にも資金が向かった。国内要因では、参院選を通過し政策が実現に向け動き出すとの見方から原発関連の日製鋼<5631>など政策に絡む銘柄の一角が堅調だった。個別の材料では、業績予想を上方修正したマニー<7730>、中間期営業利益が59%増となった北興化<4992>、NTT東日本との提携が報じられたFRONTEO<2158>、最繁忙期の値上げが報じられたOLC<4661>などが買われた。

一方、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>など半導体関連株が下げ、SHIFT<3697>、JMDC<4483>などグロース(成長)株の一角も大幅安となった。個別の材料では、第1四半期利益水準が想定比低調との見方から安川電機<6506>が安く、第1四半期17%営業減益となったワキタ<8125>、一部メディアで新たな品質不正と報じられた東レ<3402>が売られた。

《FA》

提供:フィスコ

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