話題株ピックアップ【夕刊】(2):スクロール、ステラケミ、塩野義
■スクロール <8005> 954円 +15 円 (+1.6%) 本日終値
スクロール<8005>が3日続伸し年初来高値を更新。20日の取引終了後、子会社のスクロール360がECショップ運営代行サービス「ECACT(イーシーアクト)」の提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。「ECACT」は、販売計画・サイト運営・商品登録・販売促進・広告・競合調査などのECショップの運営に欠かせない業務全てに対応可能なサービス。スクロールでは、EC事業の立ち上げに関わる人材の採用・教育リスクやリソース・ノウハウ不足といった課題を抱え、本格運営ができていないEC・通販事業者への提案を行うとしている。
■ステラ ケミファ <4109> 2,484円 +15 円 (+0.6%) 本日終値
ステラ ケミファ<4109>はしっかり。20日の取引終了後、保有する非上場有価証券1銘柄を売却するのに伴い、投資有価証券売却益12億3700万円を第2四半期の業績に特別利益として計上する見込みと発表しており、これが好感された。投資先企業を通じた売却先からの要請に応じることを決定したためという。なお、23年3月期通期業績予想への影響は精査中としている。
■塩野義製薬 <4507> 7,024円 -516 円 (-6.8%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
塩野義製薬<4507>が大幅安。厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が20日、薬事分科会・医薬品第二部会合同会議を開催し、塩野義が開発した新型コロナウイルスの経口治療薬「ゾコーバ」について、緊急承認を見送り継続審議するとしたことが嫌気された。同薬によりウイルス量が減少する傾向が認められていることは否定しないが、有効性が推定できるものとは判断できないとされた。国産初の新型コロナウイルス感染症の軽症・中等症向けの飲み薬として緊急承認が期待されていただけに、承認判断見送りで失望売りが出たようだ。
■プレミアグループ <7199> 4,410円 -110 円 (-2.4%) 本日終値
プレミアグループ<7199>は年初来高値を更新。20日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表した。これを受けてこの日は朝高でスタートしたものの、直近で株価は上昇していただけに、その後は利益確定売りに押される展開となった。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は9月1日。
■日本電産 <6594> 9,443円 -192 円 (-2.0%) 本日終値
日本電産<6594>が反落。20日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高5403億6900万円(前年同期比20.8%増)、営業利益446億6000万円(同0.2%増)、純利益413億2100万円(同23.5%増)となり、最終利益は四半期ベースで過去最高を更新したものの、決算期待で株価は上昇基調にあっただけに材料出尽くし感から売られたようだ。主力の精密小型モーターでIT用ファンモーターやゲーム機などのサーマルソリューション商材などが堅調に推移したほか、5G向け需要が好調な半導体検査装置や脱プラスチック化の波をとらえた製缶プレス機が伸長した。新型コロナウイルス感染症によるロックダウンやロシアによるウクライナ侵攻による影響、顧客における半導体など電子部品の調達困難などのマイナス影響はあったものの、円安による業績押し上げ効果も寄与した。23年3月期通期業績予想は、売上高2兆1000億円(前期比9.5%増)、営業利益2100億円(同23.3%増)、純利益1650億円(同21.5%増)の従来見通しを据え置いている。なお、注目される電気自動車(EV)の駆動モーター(E-Axle)の販売目標を25年度に400万台とし、従来予想の360万台から上方修正した。
■スポーツフィールド <7080> 1,330円 +300 円 (+29.1%) ストップ高 本日終値
スポーツフィールド<7080>がストップ高。20日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を23億9800万円から26億5000万円へ、営業利益を6100万円から4億円へ、純利益を4900万円から2億5400万円へ上方修正したことが好感された。先行き不透明な社会情勢や就職活動の早期化の影響などの事業上のリスクを慎重に見込んでいたが、過去最高業績だった第1四半期に続き、第2四半期も想定を大きく上回る見込みであることが要因としている。なお、会計基準の変更に伴い前期との増減率はない。
■オーバル <7727> 502円 +80 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
オーバル<7727>は急騰。研究用及び産業用測定器・分析機器を製造するアントンパールが同社株を買い増す動きをみせており、直近7月20日発表分で同社株の保有株比率を7.29%から8.38%まで高めている。保有に際しては純投資・政策投資及び経営に関与することを目的としていることから、同社の株価を強く刺激する格好となっている。オーバルは流体計測機器のトップメーカーで、その技術力や商品競争力の高さに魅力がある。なお、会社側では「アントンパールに(株式買い増しの具体的な理由について)質問状を送付したが、まだその回答を得られていない状況」としている。
■モイ <5031> 669円 +100 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
モイ<5031>がストップ高。同社はきょう、ブラウザーだけでユーザー同士が3Dキャラクターを使って自由に交流できる3Dバーチャル空間「ツイキャスVV(ついきゃす・ぶいぶい)」をβリリースしたと発表。「ツイキャスVV」では、各ユーザーが自分の空間(ルーム)を作成することができ、3D空間内で使用するキャラクターは、あらかじめ用意してあるキャラクターや他のユーザーが公開登録したキャラクターから自由に選択することができるという。
■第一商品 <8746> 166円 +23 円 (+16.1%) 一時ストップ高 本日終値
第一商品<8746>が急伸。20日の取引終了後、金価格と連動した暗号資産の開発に関する進捗状況を明らかにしており、これを受けて今後の展開への期待が高まっているようだ。暗号資産の名称は「Kinka」。1トロイオンスの価値に連動するよう設計されており、現物の金と交換できるようにする予定という。今年中のサービス開始を目指している。
株探ニュース