話題株ピックアップ【夕刊】(1):JIA、川崎汽、郵船

注目
2022年7月22日 15時10分

■JIA <7172>  1,452円  +148 円 (+11.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>は4連騰で年初来高値を更新。21日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、最終利益を30億円から64億円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。上期に為替差益42億5400万円を計上したことが寄与する。一方、売上高は145億円から194億円(前期比37.5%増)へ上方修正した一方、営業利益は46億円から30億円(同20.5%減)へ下方修正した。堅調なオペレーティング・リース事業における出資金販売額の計画超過などがあり、上期の売上高・利益は従来予想を上回ったが、第1四半期に開始予定だったJIA Aviation Finance(JAF社)の合弁事業開始が遅れたことなどにより、6月末時点の商品出資金残高は計画よりも低い水準となり、下期の商品出資金販売額が計画を下回る見通しで、これが利益を下振れさせる。

■川崎汽船 <9107>  9,840円  +1,000 円 (+11.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

21日に業績修正を発表。「今期経常を一転6%増益に上方修正・最高益更新へ」が好感された。

川崎汽船 <9107> [東証P] が7月21日大引け後(15:00)に業績修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の4700億円→7000億円(前期は6575億円)に48.9%上方修正し、一転して6.5%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

⇒⇒川崎汽船の詳しい業績推移表を見る

■日本郵船 <9101>  10,360円  +400 円 (+4.0%)  本日終値

海運大手の日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>が高い。3社は21日の取引終了後にそろって23年3月期見通しの上方修正を発表。4~6月期決算発表前の業績修正とあって、これがサプライズとなる形で買いが流入した。3社が共同出資するコンテナ船会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレスが旺盛な貨物需要を背景に好調で、これが業績を大きく押し上げる。また、ドライバルク(ばら積み船)市況の好調や為替影響なども寄与する見込み。

■ビー・エム・エル <4694>  3,905円  +150 円 (+4.0%)  本日終値

ビー・エム・エル<4694>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付で新規に投資判断「オーバーウエート」、目標株価4700円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、受託臨床検査市場は、病床再編によるクリニックの開業増加、一般検査の保険償還点数の下げ止まりから、同社にとってポジティブな環境変化が生じていると判断。同社は地域分散戦略を進めているが、上記の事業環境変化は、各地域ラボの稼働上昇や収益性改善につながり、同業他社比で業績改善効果が大きいと評価している。また、各地域ラボにおいて進める自動化やDXによる運営効率化の施策効果も具現化するとみている。事業環境良化と地域戦略奏功による同社の中期的な業績拡大ポテンシャルは、株価には充分に織り込まれていないと指摘している。

■オービック <4684>  21,740円  +810 円 (+3.9%)  本日終値

オービック<4684>が続伸。21日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高241億600万円(前年同期比14.3%増)、営業利益150億7200万円(同18.4%増)、純利益131億3000万円(同21.7%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。システムインテグレーション事業で、主力の統合業務ソフトウェア「OBIC7シリーズ」が製造・流通・サービス・金融などさまざまな業種・業界の大手・中堅企業からシステム構築の引き合いが強まった。また、システムサポート事業もクラウドソリューションを中心に、ソフトウェア及びハードウェアの「運用支援・保守サービスなど」が好調に推移した。23年3月期通期業績予想は、売上高985億円(前期比10.1%増)、営業利益596億円(同10.1%増)、純利益470億円(同8.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■デクセリアルズ <4980>  3,900円  +115 円 (+3.0%)  本日終値

デクセリアルズ<4980>が大幅高。午前10時30分ごろ、富士キメラ総研(東京都中央区)が発行した市場調査レポート「2022ディスプレイ関連市場の現状と将来展望」において、デクセリが製造・販売する異方性導電膜(ACF)、スパッタリング技術で製造された反射防止フィルム、光学弾性樹脂(SVR)の3製品が世界シェアナンバーワンを獲得したと発表しており、これが好感された。なお、3製品いずれも3年連続での世界シェアナンバーワンになるという。

■ディスコ <6146>  31,900円  +600 円 (+1.9%)  本日終値

ディスコ<6146>が反発。21日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。売上高が前年同期比23.7%増の597億4900万円、営業利益が同39.8%増の215億9200万円と大幅増収増益で着地しており、これが好感されたようだ。顧客である半導体メーカーの設備投資意欲が総じて底堅く推移するなか、精密加工装置のダイシングソーやグラインダの高水準の出荷が継続した。また、消耗品の精密加工ツールも堅調だった。あわせて、従来未定としていた中間配当予想を255円(前期中間配199円)にすると発表した。

■テクノプロH <6028>  3,100円  +45 円 (+1.5%)  本日終値

テクノプロ・ホールディングス<6028>は3日続伸。午前11時ごろ、グループの中核会社テクノプロのなかで化学・バイオの研究開発や受託試験に特化して事業を行うテクノプロ・R&D社が、みらい創造機構(東京都渋谷区)と大学関連ベンチャーの創出・育成の積極的推進に向けた協業を開始することで合意したと発表しており、これが好材料視された。テクノプロ・R&D社の化学・バイオ分野における研究者リソースと受託研究のノウハウを活用するとともに、みらい創造機構の出資先企業に対する人的リソースの提供、研究・実験の支援や技術面における交流などを通じ、革新的な技術開発を推進するスタートアップ企業の研究開発を支援するのが狙いとしている。

■スズキ <7269>  4,424円  +44 円 (+1.0%)  本日終値

スズキ<7269>は反発。同社はこの日、世界初のマイクロプラスチック回収装置を標準装備した中型船外機5機種の生産を開始し、今後北米など主要市場を含めた全世界へ順次出荷すると発表しており、これが好感された。同社の海洋プラスチック問題への取り組みであるクリーンオーシャンプロジェクトの活動の一つで、同装置を船外機に搭載することにより、ボートで走行するだけで水面付近のマイクロプラスチックを回収できるという。

■インソース <6200>  2,375円  +22 円 (+0.9%)  本日終値

インソース<6200>が高い。午前11時50分ごろ、強化ダンボール製の可動式個室オンラインブース「ミーティングブース・ライト」の販売を開始したと発表。新商品は総重量が48キログラムと軽量で、設置後も簡単に移動させることができるほか、天井が開閉式のため消防法への対応が不要で場所を選ばず設置ができることが特徴。また、原料が再生紙のため新たな木材を伐採することがないことや、パーツとパーツの結合部分は小さな金物を嵌め込むだけで不要になった際でもすぐにコンパクトにまとめられて、資源ごみとして回収することができるとしている。

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