明日注目すべき【好決算】銘柄 M&A総研、ローム、新光電工 (29日大引け後 発表分)

注目
2022年7月31日 11時00分

29日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

M&A総研 <9552> [東証G]  ★今期経常を38%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆22年9月期の経常利益(非連結)を従来予想の12.4億円→17.1億円に37.9%上方修正。増益率が2.2倍→3.1倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。M&A仲介事業で受託済み案件が順調に成約し、売上高が計画を18.2%も上回ることが利益を押し上げる。

●サプライズな決算発表・業績修正

シミックHD <2309> [東証P]  ★今期経常を18%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆22年9月期第3四半期累計(21年10月-22年6月)の連結経常利益は前年同期比2.8倍の104億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の78億円→92億円に17.9%上方修正。増益率が53.2%増→80.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

新型コロナウイルス関連業務で治療薬およびワクチン開発案件の継続、感染再拡大による自治体からの引き合い増加を見込む。

新日本科学 <2395> [東証P]  ★今期経常を一転11%増益に上方修正・最高益更新へ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比4.1倍の27.7億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の60億円→78.9億円に31.5%上方修正。従来の15.2%減益予想から一転して11.5%増益を見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

7月20日に連結子会社化したイナリサーチ <2176> [東証S]の業績上積みに加え、急速な円安進行も利益を押し上げる。

田中化研 <4080> [東証S]  ★4-6月期(1Q)経常は3.6倍増益

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比3.6倍の11.5億円に急拡大して着地。車載用のリチウムイオン電池向け材料やニッケル水素電池向け材料の受注は減少したものの、主原料であるニッケルとコバルトの相場高騰が反映される形で、売上高、利益ともに大きく伸びた。

第1四半期は11.5億円の黒字となったが、通期計画は7億円の赤字を据え置いた。

旭有機材 <4216> [東証P]  ★今期経常を一転17%増益に上方修正・最高益更新へ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の24.2億円に急拡大して着地。管材システム事業で海外売上が好調に推移するとともに、国内外で半導体向け製品の販売が増加したことが寄与。円安効果も大幅増益につながった。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の69.5億円→82億円に18.0%上方修正。従来の0.9%減益予想から一転して16.9%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

日化薬 <4272> [東証P]  ★今期経常を一転15%増益に上方修正・9期ぶり最高益更新へ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比36.0%増の86.3億円に拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の194億円→266億円に37.1%上方修正。従来の16.2%減益予想から一転して14.9%増益を見込み、一気に9期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

円安による収益押し上げ効果や原価率の低減などが寄与する。

住友ファーマ <4506> [東証P]  ★4-6月期(1Q)最終は6.5倍増益・通期計画を超過

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比6.5倍の311億円に急拡大して着地。北米で主力の抗精神病薬「ラツーダ」やスミトバント社製品が好調だったほか、中国では抗生物質製剤「メロペン」の販売が大きく伸びた。選択的オレキシン2受容体作動薬(DSP-0187)のライセンス契約に基づく一時金を計上したことに加え、円安効果も大幅増益につながった。

第1四半期実績だけで、通期計画の220億円を大幅に上回っており、業績上振れが期待される。

オーナンバ <5816> [東証S]  ★上期経常を2.3倍上方修正、通期も増額、配当も1円増額

◆22年12月期上期(1-6月)の連結経常利益を従来予想の4.5億円→10.2億円に2.3倍上方修正。ワイヤーハーネス部門を中心に販売が増加したことに加え、円安効果も上振れに貢献した。

上期業績の好調に伴い、通期の連結経常利益も従来予想の13億円→18億円に38.5%上方修正。増益率が1.0%増→39.9%増に拡大する見通しとなった。併せて、期配当を従来計画の7円→8円(前年同期は6円)に増額修正。年間配当は16円になる。

マックス <6454> [東証P]  ★今期経常を一転13%増益に上方修正・最高益更新へ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比70.0%増の30.8億円に拡大して着地。海外向けオフィス機器やオートステープラ・消耗品の販売が大きく伸びたほか、欧米で建設市場の活況が継続し、鉄筋結束機が好調だったことが寄与。円安による為替差損益の改善も大幅増益に貢献した。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の82億円→94億円に14.6%上方修正。従来の1.0%減益予想から一転して13.5%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

エンプラス <6961> [東証P]  ★今期経常を63%上方修正

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.8倍の21.3億円に急拡大して着地。サーバーや自動車関連向けを中心に、ICテスト用ソケットやバーンインソケットの販売が好調だったことが寄与。為替の円安進行もプラスに働いた。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の40億円→65億円に62.5%上方修正。増益率が15.9%増→88.4%増に拡大する見通しとなった。

併せて、発行済み株数の26.45%にあたる350万株を8月31日付けで消却すると発表。

ローム <6963> [東証P]  ★4-6月期(1Q)経常は2.2倍増益で着地

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の352億円に急拡大して着地。自動車関連や産業機器関連市場を中心に、LSIや半導体素子の販売が好調だった。円安進行も利益を押し上げた。

上期(4-9月)計画の360億円に対する進捗率は97.9%に達しており、業績上振れが期待される。

新光電工 <6967> [東証P]  ★今期経常を14%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比93.5%増の281億円に拡大して着地。パソコン向けを中心にフリップチップタイプパッケージの需要が高水準で推移し、プラスチックBGA基板は先端メモリー向けの受注が拡大した。また、半導体製造装置向けセラミック静電チャックが旺盛な需要を背景に好調だったほか、円安も追い風になった。

第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の850億円→970億円に14.1%上方修正。増益率が12.1%増→27.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

伯東 <7433> [東証P]  ★上期経常を一転56%増益に上方修正・最高益更新へ

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比84.9%増の39.6億円に拡大して着地。車載関連機器や産業機器向けの電子部品需要が高止まりするなか、半導体や電子部品の販売好調が続いた。露光装置などの電子・電気機器も伸びた。また、円安進行も利益を押し上げた。

併せて、上期(4-9月)の同利益を従来予想の35億円→65億円に85.7%上方修正。従来の15.8%減益予想から一転して56.4%増益を見込み、2期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなった。

ホクシン <7897> [東証S]  ★今期経常を一転10%増益に上方修正

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期連結比2.2倍の2.1億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の2.7億円→4.9億円に81.5%上方修正し、従来の39.6%減益予想から一転して9.6%増益見通しとなった。

販売が堅調に推移するなか、エネルギー費や原材料費高騰による原価上昇分の販売価格への転嫁に加え、フル生産およびコストダウンの効果が利益を押し上げる。

カドカワ <9468> [東証P]  ★4-6月期(1Q)経常は2倍増益で着地

◆23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.0倍の122億円に急拡大して着地。記録的大ヒットとなったゲーム「ELDEN RING」の海外向け出荷に関連する収益などが増収増益に大きく貢献した。

第1四半期実績だけで、通期計画の177億円に対する進捗率は69.4%に達しており、業績上振れが期待される。

アイエスビー <9702> [東証P]  ★今期経常を10%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も4円増額

◆22年12月期の連結経常利益を従来予想の21.3億円→23.5億円に10.5%上方修正。増益率が9.8%増→21.3%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。上期業績が既存業務の拡大や新規顧客からの受注獲得などで、計画を上回って着地したことを反映した。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の33円→37円(前期は30円)に増額修正した。

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