話題株ピックアップ【夕刊】(3):味の素、四国電、東応化
■味の素 <2802> 3,723円 +225 円 (+6.4%) 本日終値
29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)最終は26%増益で着地」が好感された。
味の素 <2802> [東証P] が7月29日大引け後(15:30)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比25.7%増の277億円に伸び、通期計画の770億円に対する進捗率は36.0%に達したものの、5年平均の45.2%を下回った。
■四国電力 <9507> 836円 +50 円 (+6.4%) 本日終値
29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地」が好感された。
四国電力 <9507> [東証P] が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は49.1億円の黒字(前年同期は38.5億円の赤字)に浮上して着地した。
■アズワン <7476> 6,690円 +400 円 (+6.4%) 本日終値
29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は7%増益で着地」が好感された。
アズワン <7476> [東証P] が7月29日大引け後(16:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比7.0%増の25.1億円に伸び、4-9月期(上期)計画の47.2億円に対する進捗率は53.3%となり、5年平均の51.1%とほぼ同水準だった。
■東京応化工業 <4186> 7,250円 +390 円 (+5.7%) 本日終値
東京応化工業<4186>が大幅反発。7月29日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を1621億円から1718億円(前期比22.7%増)へ、営業利益を246億円から300億円(同44.9%増)へ、純利益を167億円から204億円(同14.9%増)へ上方修正したことが好感された。堅調な半導体需要に加えて、為替が想定よりも円安となったことで上期業績が計画を上回ったことが要因。また、今後の為替レートの見通しもプラスに働くとしている。
■リケンテクノス <4220> 493円 +24 円 (+5.1%) 本日終値
29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は37%増益で着地」が好感された。
リケンテクノス <4220> [東証P] が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比36.9%増の24.6億円に拡大し、4-9月期(上期)計画の28億円に対する進捗率は87.9%に達し、5年平均の53.6%も上回った。
■黒崎播磨 <5352> 4,675円 +225 円 (+5.1%) 本日終値
29日に決算を発表。「今期経常を5%上方修正、未定だった上期配当は10円増配」が好感された。
黒崎播磨 <5352> [東証P] が7月29日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比46.3%増の34.2億円に拡大した。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を110円(前年同期は100円)実施する方針とした。下期配当は引き続き未定とした。
■洋缶HD <5901> 1,600円 +74 円 (+4.9%) 本日終値
東洋製罐グループホールディングス<5901>は3日続伸。前週末7月29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を8900億円から8970億円(前期比9.2%増)へ、営業利益を20億円から85億円(同75.1%減)へ、純利益を70億円から130億円(同70.7%減)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。足もとの動向を踏まえ原材料価格などの高騰に対する製品価格改定の見込みを見直したほか、海外において包装容器などの販売数量が増加することが要因としている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2255億9500万円(前年同期比12.9%増)、営業利益79億5200万円(同47.3%減)、純利益110億6100万円(同8.9%減)だった。
■持田製薬 <4534> 3,400円 +140 円 (+4.3%) 本日終値
持田製薬<4534>が上げ幅を拡大。午後2時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高276億9200万円(前年同期比1.2%増)、営業利益42億6500万円(同34.0%増)、純利益31億5500万円(同18.9%増)と大幅増益となったことが好感された。新薬については、抗うつ剤「レクサプロ」が前年同期を下回ったものの、潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」、慢性便秘症治療剤「グーフィス」「モビコール」、痛風・高尿酸血症治療剤「ユリス」の売り上げが伸長した。また、研究開発費など販管費が減少したことも寄与した。23年3月期通期業績予想は、売上高1050億円(前期比4.7%減)、営業利益85億円(同40.9%減)、純利益64億円(同39.4%減)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を119万株(発行済み株数の3.17%)、または35億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は22年8月2日から23年3月24日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。
■新光電気工業 <6967> 3,535円 +140 円 (+4.1%) 本日終値
新光電気工業<6967>は大幅高で3日ぶりに反発。7月29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3170億円から3220億円(前期比18.4%増)へ、営業利益を850億円から930億円(同30.3%増)へ、純利益を590億円から670億円(同27.3%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期に、パソコン向けなどにフリップチップタイプパッケージの需要が増加するとともに、プラスチックBGA(ボールグリッドアレイ)基板が先端メモリー向けに拡大したことが要因。第2四半期以降はこれらの需要減少を見込むものの、一方で想定レートを1ドル=118円から125円へ見直したことによる影響を織り込んだとしている。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高793億8300万円(前年同期比36.7%増)、営業利益260億1700万円(同87.1%増)、純利益195億4800万円(同93.8%増)だった。また同時に、半導体メモリー向けプラスチックBGA(ボールグリッドアレイ)基板の生産能力を増強すると発表した。新井工場(新潟県妙高市)に280億円を投じて新棟を建設し、既に設備投資に着手している新ライン(23年度稼働予定)による寄与分を含め、現行比約2倍程度に増強することを見込む。
■トヨタ自動車 <7203> 2,212円 +75 円 (+3.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が続伸。外国為替市場で急速にドル売り・円買いの動きが進み、足もと1ドル=132円台前半まで円高に振れている。為替感応度では国内製造業の中でも群を抜く同社にとっては逆風材料となるが、2200円近辺で売り物を吸収する強さをみせている。市場では「いくら今期想定為替レートが1ドル=115円であるとはいえ、足もと急速な円高傾向にあることは、同社の利益採算向上期待を剥落させることでマイナス材料には違いないし、サプライチェーン問題による減産の挽回生産もままならないなかで、不思議な感じも受ける。だが、同社株をはじめ大手自動車株には外資系など機関投資家経由の空売りが入っていることが想定され、今週のトヨタ決算発表を目前にその手仕舞い買い戻しが作用しているのではないか」(中堅証券ストラテジスト)との見方が出ている。
■メディアシーク <4824> 410円 +80 円 (+24.2%) ストップ高 本日終値
メディアシーク<4824>がストップ高。この日の寄り前、さまざまなクリエイターがファンに動画コンテンツを届けるためのスマートフォン向けアプリを開発するサービス「S-applico(サプリコ)」(レベニューシェア型)を開始したと発表しており、これが好材料視された。同サービスは、クリエイターと同社がレベニューシェアパートナーとしてビジネスを行っていくという形式で、アプリの開発費用や保守費用を同社が全額(または一部)負担して行う。同社は「オリジナルアプリ」というかたちでサブスクビジネスの実現を支援し、クリエイターそれぞれの創作活動やブランディングにマッチした収益化をサポートするとしている。
■本多通信工業 <6826> 663円 +100 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
本多通信工業<6826>が100円高はストップ高となる663円に買われた。同社はコネクターが売上高の8割以上を占める専業メーカーで足もとの業績も好調に推移。需要先は通信用から車載用に軸足をシフトさせている。29日取引終了後、ミネベアミツミ<6479>が本多通信に対しTOB(株式公開買い付け)を実施(買い付け期間はきょうから9月12日まで)、完全子会社化を目指すことを発表しており、これを受けて投資資金が集中する格好となった。TOB価格は705円で目先はこの株価水準にサヤ寄せする動きが想定される。
■EduLab <4427> 673円 +100 円 (+17.5%) ストップ高 本日終値
EduLab<4427>は、100円高はストップ高となる673円に買われた。前週末7月29日の取引終了後、通信教育大手のZ会を傘下に持つ増進会ホールディングス(増進会HD、静岡県三島市)との資本・業務提携を発表しており、これを材料視した買いが膨らんだようだ。不適切会計問題を巡ってガバナンス体制の強化に取り組むなか、増進会HDとの間で安定的かつ強固な関係を構築し、旧経営陣による経営への影響力を排除することで市場からの信頼を回復させたい考え。増進会HDは子会社を通じ、エデュラボ元代表取締役の高村淳一氏など複数の株主から市場外の相対取引で株式を取得する。取得後、既存持ち分も含め、エデュラボ株の30%強を保有する大株主となる見通し。あわせて、22年9月期業績予想の修正を発表。不適切会計処理に起因する決算開示の遅延などで新規事業展開が遅れたことから、売上高について99億円から95億円(前期比5.8%減)に下方修正した。一方で最終損益については、内部統制強化に関する費用の増加などがあるものの、投資有価証券の売却を見込んでいることから、9億8000万円の赤字から8億7000万円の赤字(前期52億5500万円の赤字)へ改善する見通しとした。
■オーナンバ <5816> 552円 +80 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
オーナンバ<5816>がストップ高。前週末7月29日取引終了後に、22年12月期通期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の12億円から15億5000万円(前期比40%増)と大幅増額し、これがポジティブサプライズとなった。好決算を背景に今期年間配当も従来計画の15円から16円に1円上乗せする。同社は民生用ワイヤーハーネスのトップ企業だが、自動車及び産業機器向けが好調に推移しているほか、育成中の環境関連システム製品の需要開拓も進み、業績は会社側想定を上回っている。これを手掛かり材料に上値を見込んだ投資資金の流入が活発化した。
●ストップ高銘柄
HOUSEI <5035> 773円 +100 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
など、9銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース