「防衛」が10位、ペロシ米下院議長が台湾訪問見通しで米中摩擦再燃<注目テーマ>
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10 防衛
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「防衛」が10位にランクインしている。
ロシアによるウクライナ侵略を契機に、世界的に国家安全保障に対する関心が一段と高まったが、台湾問題が取り沙汰されるなか日本にとっても対岸の火事とはいえない。中国の急速な軍備拡張の動きと並行して台湾有事が意識されるなか、米国も中国の動きを強く牽制している状況にある。今年5月に行われた日米首脳会談では、バイデン米大統領と岸田首相の間で両国の同盟を確固たるものとすべく努力を進めていく方針を確認し、岸田首相は防衛予算の大幅な拡大を表明している。
そうしたなか、足もとで米中関係に再び緊張の度合いが増している。ペロシ米下院議長が2日夜にも台湾を訪問する見通しにあることが伝わり、これに対し中国側も強く反発している。中国による台湾海峡周辺へのミサイル発射の可能性なども指摘され、これは1995~96年の台湾海峡危機も想起させる局面で、にわかにキナ臭さが漂う状況となっている。
これを受け、きょうの東京市場はリスク回避の売り圧力が強まり、日経平均は400円を超える下げに見舞われた。外国為替市場でもリスクオフの円買い圧力が高まり、足もと1ドル=130円台半ばまでドル安・円高が進んでいる。全体の9割の銘柄が下げる状況にあるが、そうしたなか防衛関連の象徴株的な存在である石川製作所<6208>が逆行高を演じている。このほか、豊和工業<6203>や細谷火工<4274>など防衛関連に位置付けられる銘柄の一角には投資資金が流入している。また、“リアル防衛関連”として注目されるのは防衛省との取引額で群を抜いている三菱重工業<7011>だが、同社は今週5日に4~6月期決算を控えていることもあり買いが入りにくく、きょうは全体地合い悪に流され急反落で5000円台を割り込んでいる。
最終更新日:2024年07月16日 18時29分