話題株ピックアップ【夕刊】(2):ワークマン、FPG、京セラ

注目
2022年8月2日 15時15分

■フルマルHD <7128>  3,045円  +40 円 (+1.3%)  本日終値

フルサト・マルカホールディングス<7128>は続伸。1日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を1570億円から1580億円へ、営業利益を41億円から55億円へ、純利益を30億円から41億円へ上方修正し、あわせて81円50銭としていた期末配当予想を97円にするとしたことが好感された。21年10月に共同株式移転により設立されたため前期との比較はないものの、工作機械や半導体製造装置業界を中心に堅調に推移しており、北米を中心に景気の回復傾向にある上期の業績を勘案したことが要因としている。また、第3四半期以降の想定為替レートは1ドル=110円から126円へ見直した。なお、年間の配当予想は107円となる予定。

■ワークマン <7564>  6,480円  +70 円 (+1.1%)  本日終値

ワークマン<7564>が4日続伸。1日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比5.8%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。戻り梅雨による気温の低下で中旬に夏物商品の販売が減速したものの、上旬・下旬はともに気温が高く、アームカバーやレギンスなどの猛暑対策小物や夏物衣料、サンダルなどが好調に推移した。なお、全店売上高は同10.5%増だった。

■FPG <7148>  1,135円  +8 円 (+0.7%)  本日終値

FPG<7148>が3日続伸。1日の取引終了後、6月末時点で会計事務所とのパートナーシップ契約の件数が6000件を突破したと発表しており、これが好感された。同社は全国の会計事務所とFPGパートナーシップ契約を締結し、強固な販売ネットワークを構築することで、多くの投資家に商品やサービスを提供していることから、販売ネットワークの拡充につながるとみられたようだ。

■京セラ <6971>  7,359円  +41 円 (+0.6%)  本日終値

京セラ<6971>が3日ぶりに反発。1日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高4919億5400万円(前年同期比16.9%増)、営業利益414億2800万円(同28.0%増)、純利益499億7400万円(同22.6%増)と大幅増益となったことが好感された。5Gなど情報通信市場向けセラミックパッケージ及び有機基板や半導体製造装置用ファインセラミック部品の需要が増加したコアコンポーネント事業や、産業機器市場や5G、半導体関連市場を中心にコンデンサなどの部品の売り上げが増加した電子部品が大幅増益となり、全体を牽引した。また、想定以上に円安が進んだことも利益に寄与した。23年3月期通期業績予想は、売上高2兆円(前期比8.8%増)、営業利益1740億円(同16.8%増)、純利益1540億円(同3.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■JSR <4185>  3,070円  -700 円 (-18.6%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ

JSR<4185>は急落。一時700円安はストップ安となる3070円まで売られ、年初来安値を更新した。1日の取引終了後に発表した4~6月期決算で営業利益が大幅減となったほか、あわせて通期営業利益見通しの下方修正も発表しており、これを嫌気した売りが先行したようだ。4~6月期決算は、売上収益が前年同期比13.3%増の932億9800万円、営業利益が同34.8%減の72億6700万円だった。半導体材料などを製造する主力のデジタルソリューション事業において、堅調な半導体市場や円安を背景に売り上げは伸びたものの、先行投資の増加などによって利益が減少した。通期見通しについては、半導体材料の販売拡大が寄与する形で売上収益は4100億円から4205億円(前期比23.3%増)へ上振れ。一方、営業利益は医薬品の製造開発受託を手掛けるライフサイエンス事業が響き、575億円から560億円(同28.0%増)へ下振れする見通し。

■日野自動車 <7205>  658円  -72 円 (-9.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

日野自動車<7205>が急落。きょう付の朝日新聞で「トラック大手の日野自動車がエンジンの排ガスや燃費の性能を偽っていた問題で、不正をしていた時期や範囲が広がる可能性が出てきた」と報じられており、これが嫌気された。記事によると、これまで不正は16年秋以降で発覚していたが、00年代前半から行われていたとみられるとしている。これを受けて会社側では、午後4時から会見を開く予定で、同問題を調査していた特別調査委員会の榊原一夫委員長のほか、小木曽聡社長も登壇するようだ。

■キッセイ薬品工業 <4547>  2,575円  -223 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

キッセイ薬品工業<4547>が大幅に5日続落。同社は1日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比55.4%減の1億3000万円にとどまったことが嫌気されたようだ。売上高は同2.1%減の162億8500万円で着地した。今年4月に実施された薬価改定の影響や輸出売り上げが減少したことに加え、利益面では研究開発費を主とした販管費の増加が重荷となった。なお、通期業績予想については、売上高680億円(前期比4.0%増)、営業損益は28億円の黒字(前期は14億200万円の赤字)とする従来見通しを据え置いている。

■三井物産 <8031>  2,902.5円  -121.5 円 (-4.0%)  本日終値

三井物産<8031>が反落。午後1時30分ごろに23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。純利益が前年同期比43.8%増の2750億円と大幅増益で着地したものの、通期の減益見通しを据え置いたこともあり、目先材料出尽くし感から利益を確定する動きが強まったようだ。収益は同40.0%増の3兆7205億円だった。セグメント別では、資源価格の上昇を追い風に金属資源やエネルギーが堅調だったほか、機械・インフラや化学品、生活産業などが伸びた。ロシアでのLNG事業「サハリン2」については、6月30日付ロシア大統領令(第416号)を踏まえて評価を行い、投資の公正価値1366億円の減少をその他の包括利益において認識したとしている。

■GMO-FH <7177>  755円  -26 円 (-3.3%)  本日終値

GMOフィナンシャルホールディングス<7177>が3日続落。1日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算が、売上高231億7000万円(前年同期比3.0%減)、営業利益62億9700万円(同34.0%減)、純利益42億500万円(同28.7%減)と減収減益となったことが嫌気された。21年9月に外貨ex byGMOを連結子会社化したことや、CFDが原油などコモディティ市場におけるボラティリティが高まるなかで売買代金が増加したことなどを受けて、証券・FX事業は増収増益となった。ただ、暗号資産事業が厳しい市場環境の継続を受けて減収減益となったことから、全体としては減益を余儀なくされた。なお、22年12月期通期業績予想は引き続き非開示としている。

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