富田隆弥の【CHART CLUB】 「盆明け、年初来高値に挑戦へ」

市況
2022年8月13日 10時00分

◆米国の7月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+8.5%と6月の+9.1%から低下、市場予想(+8.7%前後)も下回った。マーケットはインフレ圧力が緩和したと受け止め、9月のFOMC(連邦公開市場委員会)での利上げ幅は「0.75%」でなく「0.5%」にとどまるとの観測が広がり、株式市場は大きく上昇した。

◆10日のNYダウは535ドル高の3万3309ドル、ナスダックは360ポイント高の1万2854ポイントで終え、ともに5月上旬以来となる3カ月ぶりの水準を回復、チャートは26週移動平均線を突破した。

◆「いいとこ取り」の上昇であることは否めず、折に触れて景気減速懸念などが浮上してスピード調整を挟むことは想定しておく。ただし、年初から調整を長く続けただけに6月安値からの戻りは順調で、次のポイントとなる日足の200日移動平均線(10日時点、NYダウ3万3920ドル、ナスダック1万3530ポイント)を目指すことが想定される。

◆日経平均株価は8月8日に2万8279円の高値をつけて3月と6月の2万8300円台の節目に迫ったが、旧盆前とあって9日、10日は一旦手仕舞い売りに押された。ただ、日足は上抜いた200日移動平均線(10日時点2万7550円)を維持し、下からはサポートラインとなる25日線(同2万7389円)も迫っている。ここはスピード調整にすぎず、悲観することはない。

◆米国株が上昇基調を維持していれば日本株も堅調に推移しよう。需給面からも盆明けで動きやすくなる。日経平均株価は52週線(10日時点2万7810円)を抜いており、節目の2万8300円台を抜くと1月5日の年初来高値の2万9388円を目指すことが想定される。

(8月11日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.