話題株ピックアップ【夕刊】(1):VIX短先物、チェンジ、山パン

注目
2022年8月29日 15時12分

■VIX短先物 <1552>  2,050円  +230 円 (+12.6%)  本日終値

国際のETF VIX短期先物指数<1552>は4日ぶりに急反発。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。前週末26日の米VIX指数は前日に比べ3.78(17.36%)ポイント高の25.56に上昇した。同日の米株式市場は、NYダウは1008ドル安と急落した。米ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長によるタカ派発言を嫌気する売りが膨らんだ。この米株安を受けて、この日の東京市場でVIX短先物は急伸した。

■チェンジ <3962>  1,915円  +101 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

チェンジ<3962>が反発。SBIホールディングス<8473>が26日の取引終了後、8月30日付でチェンジ株510万株を市場外での相対取引で取得すると発表しており、SBIとの関係強化につながるとの見方から買われたようだ。なお、今回の株式取得により、SBIの議決権総数に対する割合は7.05%となる。

■日鉄鉱業 <1515>  6,050円  +190 円 (+3.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

日鉄鉱業<1515>が続伸。前週末26日の取引終了後、9月30日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性の向上並びに投資家層の拡大を図ることが目的という。効力発生日は10月1日。

■コメ兵ホールディングス <2780>  2,727円  +58 円 (+2.2%)  本日終値

コメ兵ホールディングス<2780>は続伸。午前11時ごろ、中部エリアにおける中古品の買い取り体制強化を目的に、岐阜市に「KOMEHYO買取センター マーサ21」を出店すると発表しており、これが好感された。同店は買い取りがメインの小型店で、主な買い取り品目は宝石・貴金属、時計、バッグ、筆記具など。なお、23年3月期の業績予想に与える影響は織り込み済みとしている。

■山崎製パン <2212>  1,634円  +20 円 (+1.2%)  本日終値

山崎製パン<2212>がしっかり。前週末26日の取引終了後、業界第4位の製パンメーカーである神戸屋(大阪市東淀川区)から、包装パン及びデリカ食品の製造販売事業を23年2月28日をメドに譲り受けると発表しており、これが好材料視された。神戸屋が新たに設立する完全子会社に、対象事業に関する資産などを会社分割により承継させたうえで、対象会社の発行済み株数の全てを山パンが取得。事業譲り受け後も対象会社は包装パン製品全てを当面の間、従来どおりの商品ブランドのまま製造販売する。譲受価額は非開示。なお、22年12月期業績に与える影響はないとしている。

■ホンダ <7267>  3,669円  +15 円 (+0.4%)  本日終値

ホンダ<7267>が後場プラス浮上。午後1時15分ごろの日本経済新聞電子版で「韓国電池大手のLGエネルギーソリューションと米国で車載電池工場を新設する方針を固めた」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、両社が合弁会社を設立し、ホンダの主力工場のあるオハイオ州でリチウムイオン電池を生産するという。投資金額は数千億円規模となる見通しで、23年に着工し25年の量産開始を目指すとしている。なお、ホンダ自前の電気自動車(EV)電池工場は初となる。

■GMO-FG <4051>  14,710円  -1,040 円 (-6.6%)  本日終値

GMOフィナンシャルゲート<4051>は大幅続落。SMBC日興証券が26日付で投資評価を「1」から「2」とし、目標株価を2万4800円から1万6100円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、対面決済市場の拡大、リオープニングによる恩恵、新世代型決済プラットフォーム「Stera」の好調は続こうが、直近決算ではこれらのインパクトが実際に発現し、株式市場での織り込みが進んでしまったと指摘。パフォーマンスが良好であることから、利益拡大期待を更に押し上げるカタリストを待つとしている。

■レーザーテック <6920>  19,070円  -1,140 円 (-5.6%)  本日終値

レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>など半導体関連株が急落。26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長によるタカ派発言を受け、米長期金利が上昇。米株式市場で高PERのエヌビディア<NVDA>など半導体株が売られ、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が急落した。この流れが波及する格好で、東京市場でも半導体関連株に売りが膨らんだ。

■東電HD <9501>  527円  -29 円 (-5.2%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>が反落。きょう付の日本経済新聞朝刊で「全額出資する電力小売り子会社が6月末時点で250億円強の債務超過になったことが分かった」と報じられたことが嫌気された。記事によると、LNGや石炭の高騰を受けて、逆ざや状態で電力を供給したことで採算が悪化したという。また、卸電力市場からの調達に影響が出る可能性があることから、持ち株会社が増資を引き受けて解消する調整に入ったとしている。

■エイチ・アイ・エス <9603>  2,057円  -78 円 (-3.7%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>が大幅反落。前週末26日の取引終了後、資本金を現在の247億9883万965円から1億円に減資すると発表したことが嫌気された。10月27日に開催予定の臨時株主総会に議案を付議する。発行済み株数の変更は行わず、減少する資本金246億9883万965円をその他資本剰余金に振り替える。あわせて、資本準備金174億5989万612円を174億3489万612円減少して2500万円とし、減少する資本準備金174億3489万612円をその他資本剰余金に振り替える。資本金及び資本準備金の額の減少の効力発生を条件に、その他資本剰余金を繰越利益剰余金に振り替えることで、欠損填補に充当するほか、資本金が1億円となることで中小企業として税負担が減ることにもなる。なお、同件が22年10月期業績に与える影響は精査中としている。

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