話題株ピックアップ【夕刊】(2):デンカ、SBG、アインHD

注目
2022年9月5日 15時23分

■デンカ <4061>  3,335円  +15 円 (+0.5%)  本日終値

デンカ<4061>が続伸。この日、スチレンモノマー価格を11月1日納入分から1キログラム当たり4円値上げすると発表しており、これが好材料視された。電力コストなどが著しく上昇し、事業収益の悪化が進んでおり、自助努力で吸収できる範囲を超えたことから値上げを実施するとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,497円  +4 円 (+0.1%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は前週末終値近辺で売り買いを交錯。テクニカル的には75日移動平均線を意識した攻防となった。前週末の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が6日続落と下値模索の動きを続けており、米ハイテク株に積極投資する同社にとっては向かい風が強い。また、同社の傘下にあるビジョン・ファンド立ち上げの貢献者であるラジーブ・ミスラ副社長の辞任に加え、同ファンドの人員を2割以上削減するとの海外メディアによる報道も嫌気された。ただ、株式需給面では自社株買いに対する期待があり、前週末までの3日続落を受け押し目買いも誘発しているもようだ。なお信用取組は、直近8月26日申し込み現在で信用買い残が増加する一方売り残が減少しており、信用倍率は1.84倍と需給が緩んでいる。

■アインホールディングス <9627>  6,870円  -850 円 (-11.0%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

アインホールディングス<9627>が続急落。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算は、売上高814億7000万円(前年同期比8.6%増)、営業利益27億5300万円(同5.4%増)、純利益17億400万円(同30.2%増)と増収増益となったものの、上期の営業利益予想に対する進捗率が32%にとどまることが嫌気されたようだ。前期及び今期の新規出店や5月に買収したファーマシィホールディングスの効果により調剤薬局事業の売り上げが伸びたほか、リテール事業の美と健康をテーマにしたドラッグストア「アインズ&トルぺ」も堅調に推移した。なお、23年4月期通期業績予想は、売上高3630億円(前期比14.8%増)、営業利益200億円(同32.1%増)、純利益110億円(同55.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ロック・フィールド <2910>  1,444円  -108 円 (-7.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

ロック・フィールド<2910>が大幅反落。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算が、売上高122億1200万円(前年同期比4.4%増)、営業利益4億2100万円(同42.2%減)、純利益2億7900万円(同44.4%減)と大幅減益となったことが嫌気された。前年は新型コロナウイルスの影響で来店客が減り売り上げを落としたが、今期は既存店売り上げが回復した。ただ、原材料費の高騰や人件費の増加などが利益を押し下げた。なお、23年4月期通期業績予想は、売上高492億5700万円(前期比4.5%増)、営業利益20億8000万円(同3.5%減)、純利益14億300万円(同1.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■アクシアル <8255>  3,370円  -95 円 (-2.7%)  本日終値

アクシアル リテイリング<8255>は反落。午前10時15分ごろに発表した8月度の月次業績推移で、既存店売上高が前年同月比0.20%減となり、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。同社は新潟を地盤に食品スーパーを展開しており、客単価が同0.42%増と堅調に推移したものの、客数は同0.50%減となったことが響いた。なお、全店ベースの売上高は同1.94%増となった。

■カナモト <9678>  2,045円  -54 円 (-2.6%)  本日終値

カナモト<9678>が反落。前週末2日の取引終了後、22年10月期の連結業績予想について、売上高を1911億円から1869億円へ、営業利益を156億円から135億円(前期比7.7%減)へ、純利益を97億円から86億円(同3.4%減)へ下方修正したことが嫌気された。会計基準の変更に伴い売上高の対前期比増減率はないものの、公共投資が底堅く推移し民間建設投資も持ち直しの動きがみられている一方、地域差があり本格的な建設機械のレンタル需要の回復に至っていないことから売上高は想定を下回る。また、将来を担う人材投資の増加なども響く。同時に発表した第3四半期累計(21年11月~22年7月)決算は、売上高1388億2800万円、営業利益91億6200万円(前年同期比15.2%減)、純利益59億2700万円(同13.2%減)だった。

■サカイ引越センター <9039>  4,665円  -30 円 (-0.6%)  本日終値

サカイ引越センター<9039>は3日ぶりに反落。午前11時ごろに発表した8月度の月次売上高(速報)が前年同月比2.4%増と5カ月連続で前年実績を上回ったものの、市場の反応は限定的のようだ。

■ディー・ディー・エス <3782>  100円  +30 円 (+42.9%) ストップ高   本日終値

ディー・ディー・エス<3782>がストップ高。東京証券取引所が前週末2日、同社株に対する監理銘柄(確認中)の指定を3日付で解除すると発表しており、これが好材料視されたようだ。提出が遅れていた四半期報告書を提出したため。なお、ディディエスは同日に会計処理を巡る問題に関する第三者委員会の調査結果を受け、過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を再提出したと発表。上期(1~6月期)決算もあわせて発表しており、売上高は前年同期比8.8%減の5億1900万円、営業損益は前年同期から赤字幅縮小となる6400万円の赤字だった。通期見通しは引き続き未定としている。

■Pアンチエイ <4934>  2,315円  +400 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

プレミアアンチエイジング<4934>はストップ高。前週末2日の取引終了後、子会社プレミア・ウェルネスサイエンスが東京大学との共同研究の成果の第1弾として、スキンケアに特化した独自の歯髄幹細胞培養上清液「ENGY ステムS」の開発・実用化に成功したと発表しており、これが材料視されたようだ。ENGY ステムSはヒト成人歯髄由来の幹細胞培養液で、スキンケアに有用な成分を豊富に含んでいるという。この培養液は、プレミア・ウェルネスサイエンスが今秋ローンチ予定の新ブランドへ実用化される見通し。

■ハリマビステム <9780>  5,100円  +700 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値

ハリマビステム<9780>が続急伸。前週末2日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。

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