前場に注目すべき3つのポイント~売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開に~

市況
2022年9月28日 8時38分

28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開に

■オンワードHD、23/2上方修正 営業利益41億円←21億円

■前場の注目材料:DIC、顔料事業を合理化、25年度めど売上高1500億円

■売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開に

28日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが125ドル安だった一方でナスダックは26ポイント高と6営業日ぶりに反発した。シカゴ連銀のエバンス総裁が「利上げが経済に浸透するには時間がかかる」ため行き過ぎた利上げに懸念を表明し金利が低下、安心感から買戻しが優勢となり、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面も見られた。ただし、長期金利が大幅上昇に転じると、警戒感から売られ下落に転じた。半導体株の一角は買い戻され、ナスダックのほか、SOX指数は上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の26185円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。

NYダウは一時29000ドルを割り込む場面が見られ、いったんはリバウンドが意識されやすいと見られるため、売り一巡後の底堅さは意識されてきそうだ。また、日経225先物はナイトセッションで一時26040円と節目の26000円に接近しており、こちらも調整一巡感が高まる可能性はあるだろう。ただし、欧米の主要な中央銀行による大幅な利上げ観測から長期金利が上昇を続けているなか、押し目狙いの買いは入りづらいところだ。反対に日経平均の26000円割れが意識されてきており、リスク資産を圧縮させる動きに向いやすいため、戻り売りスタンスに向わせよう。

本日は9月末の権利付き最終日となることから、配当志向の物色が個別単位で入りやすいと考えられる。ただし、権利落ち分は220円程度と観測されているため、本日の日経平均がマイナス圏で推移してくるようだと、明日の権利落ちによって節目の26000円により接近することになる。26000円割れが警戒されるなかでより押し目狙いの買いは入りづらい一方で、今後は日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給イベントも控えているため、下へのバイアスが強まる展開には警戒しておきたいところであろう。

物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせよう。配当狙いについては高利回りの銘柄は配当落ちの影響が大きく手掛けづらい面はある。そのほか、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴うリバランスを狙った先回り的な動きが入りそうだ。

■オンワードHD、23/2上方修正 営業利益41億円←21億円

オンワードHDは2023年2月期業績予想の修正を発表。売上高は1687億円から1738億円、営業利益を21億円から41億円に上方修正した。第2四半期の売上高については、海外生産、国際物流、店舗や催事への集客などにコロナ禍の影響が残ったが、OMOサービスを導入した店舗での販売が好調に推移した。また、オーダーメードも含めた顧客本位の商品施策でブランド事業が復調したことから、中核事業会社のオンワード樫山を中心に当初の予想を上回った。グローバル事業構造改革の成果として、連結ベースの売上総利益率が当初の予想を大きく上回る一方で、販管費率はさらに改善する見込みである。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(26571.87、+140.32)

・ナスダック総合指数は上昇(10829.50、+26.58)

・1ドル=144.70-80円

・SOX指数は上昇(2398.04、+24.58)

・米原油先物は上昇(78.50、+1.79)

・米国景気は拡大

・日銀は金融緩和を継続

・DIC<4631>顔料事業を合理化、25年度めど売上高1500億円

・帝人<3401>帝人など4者、再生医療基盤を構築、千葉にCDMO拠点

・ホンダ<7267>スタンレー電気と資本提携、次世代ランプシステム開発

・東芝<6502>アクセンチュアとGXコンサル推進で連携

・出光興産<5019>豪バナジウム探鉱に参画、新型蓄電池材料にらむ

・オリックス<8591>ユビ電に出資、法人向けEVサービス拡大

・三井E&S<7003>IHIの舶用エンジン事業買収、正式発表

・ソフトバンクG<9984>出資先のグラブ、来年は増収率鈍化の見通し

・三井物産<8031>化粧品事業拡充、口コミサイトのアイスタイルと提携

・伊藤忠<8001>米社から日本販売権取得、「フォーエバー21」再上陸へ

・丸紅<8002>カナダ・ヴァルハラの株取得、米アラスカ州で探鉱推進

・日野自<7205>型式指定の再取得検討、開発・技術管理の抜本改革カギ

・ブリヂストン<5108>トラック・バス用リトレッド部材増産、86億円投資、米工場拡張

・日立建機<6305>大型機部品の中国生産検討、能力余剰分を活用

・シャープ<6753>台湾イーインクと協業、電子ペーパー駆動回路供給

・テルモ<4543>デジタル人材5年で2.5倍、ソリューション型へ転換

・アステラス薬<4503>治療・服薬継続へMR技術導入、がん領域などに拡大

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(7月20-21日開催分)

<海外>

・10:30 豪・8月小売売上高(前月比予想:+0.4%、7月:+1.3%)

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.