話題株ピックアップ【夕刊】(1):SUBARU、ソニーG、TDK

注目
2022年11月2日 15時13分

■サンゲツ <8130>  1,800円  +232 円 (+14.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

サンゲツ<8130>が後場急伸。午後1時30分ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1590億円から1700億円(前期比13.7%増)へ、営業利益を100億円から175億円(同2.2倍)へ、純利益を70億円から120億円(同43.5倍)へ上方修正し、あわせて中間35円・期末36円の年71円としていた配当予想を中間・期末各40円の年80円としたことが好感された。主力のインテリアセグメントで、原材料価格の高騰や物流コストの上昇などを背景に商品取引価格の改定を行ったことなどが寄与する。

■ダイセル <4202>  932円  +79 円 (+9.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

ダイセル<4202>が急伸。上昇率は一時11%を超え、9月につけた年初来高値を更新した。午後1時20分、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表に合わせ、通期の業績予想を見直した。営業利益の見通しを465億円から540億円(前期比6.5%増)に上方修正し、減益予想から一転して増益の見通しとなった。年間配当予想は前期比4円増配の38円(従来の予想は36円)に増額したほか、自社株買いも発表しており、これらを好感した買いが集まった。売上高の見通しは5400億円から5790億円(前期比23.7%増)に引き上げた。円安効果に加え、マテリアル事業における販売数量の増加などの影響を業績予想に織り込んだ。自社株買いは、取得総数1200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.05%)、取得総額100億円を上限とする。取得期間は7日から2023年3月31日まで。

■SUBARU <7270>  2,517.5円  +165.5 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

SUBARU<7270>が後場に入り上げ幅を拡大し、上昇率は一時7%を超えた。午後1時、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想と配当予想の修正を発表。最終利益の見通しを1400億円から2100億円(前期比3.0倍)に引き上げたことに加え、年間配当予想を前期比20円増配の76円(従来の予想は56円)に増額修正したことが好感された。売上高に相当する売上収益は3兆5000億円から3兆8000億円(前期比38.5%増)に上方修正した。円安効果や売り上げ構成差による収益面の好影響などを業績予想に反映させた。通期の業績予想の前提となる為替レートは1ドル=133円(従来の前提は120円)、1ユーロ=136円(同130円)と、それぞれ円安方向に見直した。

■ソニーグループ <6758>  10,755円  +705 円 (+7.0%)  本日終値

ソニーグループ<6758>は急伸。1日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを8000億円から8400億円(前期比4.8%減)に上方修正したことを好感した買いが集まった。ストリーミングサービスからの収入増などを背景に、音楽分野での収益見通しを引き上げたほか、映画分野も想定を上回って推移するとみる。一方、ゲーム&ネットワークサービス分野は、「プレイステーション5(PS5)」の値上げ効果が見込まれる半面、自社制作以外のソフトウエアの販売減や、コスト面での為替の悪影響などを要因に、営業利益見通しを引き下げた。10月以降の業績予想の前提となる為替レートは1ドル=140円前後、1ユーロ=138円前後とした。従来は7月以降で1ドル=130円前後、1ユーロ=138円前後だった。4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比9.4%増の5兆633億7300万円、最終利益が同13.5%増の4821億5900万円だった。

■TDK <6762>  4,925円  +310 円 (+6.7%)  本日終値

TDK<6762>が急反発。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆2000億円から2兆2200億円(前期比16.7%増)へ、営業利益を1850億円から2000億円(同19.9%増)へ、純利益を1450億円から1470億円(同12.0%増)へ上方修正したことが好感された。自動車生産台数の回復とEV化やADAS化が更に進展したことで、受動部品及びセンサの販売が拡大したことに加えて、スマートフォン新モデルの立ち上がりにより二次電池及びセンサの販売が伸長し、上期業績が想定を上回ったことが要因。また、想定為替レートをは1ドル=120円から135円へ、1ユーロ=130円から137円へ見直した。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1兆1219億円(前年同期比25.5%増)、営業利益1203億900万円(同47.4%増)、純利益869億5100万円(同26.3%増)だった。

■三菱食品 <7451>  3,170円  +170 円 (+5.7%)  本日終値

1日に決算を発表。「上期経常が23%増益で着地・7-9月期も31%増益」が好感された。

三菱食品 <7451> [東証S] が11月1日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比23.4%増の110億円に伸び、通期計画の215億円に対する進捗率は51.5%に達し、5年平均の41.4%も上回った。

⇒⇒三菱食品の詳しい業績推移表を見る

■神鋼商事 <8075>  4,330円  +230 円 (+5.6%)  本日終値

神鋼商事<8075>は後場上げ幅を拡大。午後1時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を5400億円から5770億円(前期比16.7%増)へ、営業利益を97億円から119億円(同18.4%増)へ、純利益を70億円から88億円(同23.3%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各120円の年240円としていた配当予想を中間・期末各150円の年300円へ引き上げたことが好感された。上期において鉄鋼セグメント、鉄鋼原料セグメント、非鉄金属セグメントを中心とした主要取引先の販売価格が、市況などの影響により高値推移する好条件に支えられたほか、円安による業績押し上げ効果もあり好調に推移したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高2786億1800万円(前年同期比24.3%増)、営業利益64億1900万円(同57.1%増)、純利益44億3200万円(同14.9%増)だった。

■合同製鐵 <5410>  1,830円  +81 円 (+4.6%)  本日終値

合同製鐵<5410>が後場に強含み。午後1時30分、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終損益の見通しを55億円の黒字から65億円の黒字(前期は11億1200万円の赤字)に引き上げたほか、これまで40円としていた中間配当を50円に決定。これらを好感した買いが集まった。販売価格の改善やコスト削減効果により利益率が改善し、4~9月期の売上高は前年同期比21.3%増の1165億400万円、最終損益は34億5300万円の黒字(前年同期は7億800万円の赤字)となった。4~9月期の実績を、通期の業績予想に反映させた。

■横河電機 <6841>  2,597円  +105 円 (+4.2%)  本日終値

横河電機<6841>が急騰。上昇率は一時10%を超え、8月につけた年初来高値を更新した。1日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを280億円から290億円(前期比36.3%増)に見直した。制御事業と測定器事業の受注高見通しも上方修正しており、これらを好感した買いが集まった。業績予想の前提となる為替レートを1ドル=130円から1ドル=135円と円安方向に見直した。4~9月期の受注実績が好調だったことなども、今期の業績予想に反映させた。4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比11.7%増の2059億1800万円、最終利益が同1.8%増の92億7200万円だった。

■三井海洋開発 <6269>  1,763円  +66 円 (+3.9%)  本日終値

三井海洋開発<6269>が大幅高、一時8%高の1833円まで駆け上がり連日で年初来高値を更新した。浮体式の石油・ガス生産設備を設計・建造するが、同分野では世界でも屈指の存在。1日取引終了後、エクソン・モービル<XOM>の南米ガイアナ・Uaruプロジェクト向けFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の基本設計業務を受注したことを発表、これが投資資金の攻勢を誘っている。また、日本近海の海洋資源に関しては、政府が小笠原諸島・南鳥島沖の海底にあるレアアースについて来年度に採掘法確立に向け技術開発に着手するとの直近報道も株価の刺激材料となっている。今年度第2次補正に関連経費が盛り込まれる見通しで、関連有力株である同社株に思惑が高まっているもよう。

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