話題株ピックアップ【夕刊】(3):ワークマン、住友化、東電HD
■日本酸素HD <4091> 2,223円 -172 円 (-7.2%) 本日終値 東証プライム 下落率6位
日本酸素ホールディングス<4091>が反落。1日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表し、純利益を650億円から680億円(前期比6.1%増)へ増額した。ただ、740億円程度とする市場予想に届かなかったことから、足もと失望売りを誘ったようだ。売上収益も9500億円から1兆1600億円(同21.2%増)へ引き上げた。円安による為替影響やエネルギー価格の高騰、インフレに伴う販売価格の大幅な上昇が収益を押し上げる。同時に発表した4~9月期決算は、売上収益が5736億9900万円(前年同期比28.2%増)、純利益が351億4900万円(同2.5%増)だった。
■ワークマン <7564> 4,780円 -270 円 (-5.4%) 本日終値
ワークマン<7564>は続落。1日の取引終了後に発表した10月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比3.3%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、株価は直近で上昇基調にあっただけに、7日に予定されている決算発表を前にいったん利益を確定する動きが出たようだ。気温の低下により長袖Tシャツやプルオーバー、ウィンドブレーカーなど秋物衣料が好調に推移したほか、上旬に冷え込みが強まったことで、防寒肌着や防水防寒アウター、防寒シューズなど本格的な冬物商品の販売が伸びた。なお全店売上高は同10.0%増だった。
■住友化学 <4005> 468円 -26 円 (-5.3%) 本日終値
1日に決算を発表。「今期最終を16%下方修正」が嫌気された。
住友化学 <4005> [東証P] が11月1日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比8.8%減の810億円に減った。併せて、通期の同利益を従来予想の1250億円→1050億円(前期は1621億円)に16.0%下方修正し、減益率が22.9%減→35.2%減に拡大する見通しとなった。
■東電HD <9501> 456円 -25 円 (-5.2%) 本日終値
1日に決算を発表。「上期経常が赤字転落で着地・7-9月期も赤字転落」が嫌気された。
東京電力ホールディングス <9501> [東証P] が11月1日大引け後(17:15)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は2388億円の赤字(前年同期は1013億円の黒字)に転落した。
■アルフレッサ <2784> 1,645円 -64 円 (-3.7%) 本日終値
アルフレッサ ホールディングス<2784>が大幅続落。1日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4~9月)連結業績について、営業利益を115億円から101億円(前年同期比10.8%増)へ、純利益を79億円から70億円(同0.2%増)へ下方修正したことが嫌気された。10月27日に上方修正を発表したものの、28日以降に一部の取引先の債権において、取り立て不能の恐れが生じたことが要因としている。なお、売上高は1兆3320億円(同3.4%増)の修正見通しを据え置いている。
■日本瓦斯 <8174> 2,074円 -80 円 (-3.7%) 本日終値
日本瓦斯<8174>が続落。1日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高851億1500万円(前年同期比30.1%増)、営業利益27億3700万円(同17.9%増)となったものの、7~9月では赤字幅が拡大しており、これを嫌気した売りが出たようだ。原料価格高騰を踏まえて実施した価格改定効果があった一方、暑い気候により家庭用のガス販売量の減少の影響を上回ったことが響いた。また、業務用では利幅が逆スライドラグの影響で縮小したことも影響した。なお、下期は家庭用LPガスが伸長する見込みで、23年3月期通期業績予想は、売上高1900億円(前期比16.9%増)、営業利益165億円(同29.1%増)の従来見通しを据え置いている。
■JR九州 <9142> 3,000円 -105 円 (-3.4%) 本日終値
JR九州<9142>が続落。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、純利益を245億円から266億円(前期比2.0倍)へ上方修正したが反応は限定的のようだ。売上高は3814億円(同15.7%増)、営業利益は290億円(同7.4倍)の従来見通しを据え置いたが、投資有価証券の売却による特別利益を計上したことが最終利益を押し上げる。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、7、8月を中心に全国的に新型コロナウイルス感染者数が過去最高の水準で推移した一方で、同社への影響がこれまでのコロナ禍と比較して限定的だったことや、鉄道事業を中心としたコスト削減などが貢献し、売上高1701億9500万円(前年同期比20.2%増)、営業損益111億8300万円の黒字(前年同期40億7200万円の赤字)、最終損益120億200万円の黒字(同20億2500万円の赤字)だった。
■日本航空 <9201> 2,797円 -7 円 (-0.3%) 本日終値
日本航空<9201>が売り物をこなし頑強な値動き。10月20日につけた年初来高値2837円を目前に思惑が錯綜している。同社が前日に発表した22年4~9月期決算は売上高が前年同期比2.1倍の6185億2200万円、最終損益は21億1200万円の赤字(前年同期は1049億7600万円の赤字)だった。コロナ禍の影響が一巡し回復色を強めている。これを受けて23年3月期通期の業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の1兆3900億円から1兆4040億円(前期比2.1倍)に増額した。最終損益は450億円の黒字(前期は1775億5100万円の赤字)を据え置いた。政府の水際対策緩和に伴い、旅客収入が伸びる見通しとなり売上高を押し上げる。ただ利益面では、円安進行と燃料価格の高騰がコスト増加要因として重荷となる見通しだ。
■ブライトパス・バイオ <4594> 94円 +30 円 (+46.9%) ストップ高 本日終値
ブライトパス・バイオ<4594>に物色人気が集中、取引開始後30分で700万株を超える商いをこなしストップ高となった。低位株ならではの上昇パフォーマンスで、値幅取り妙味に着目した短期資金を呼び込んでいる。同社は久留米大学発のバイオベンチャーでがん免疫機能を活用した治療薬の開発に取り組んでいる。1日取引終了後、共同研究先である理化学研究所からiPS細胞由来再生NKT細胞療法(iPS―NKT)にかかわる全世界での独占的開発製造販売権を導入するオプション権の行使を決定したことを発表した。これを材料視する買いを呼び込んでいる。
■pluszero <5132> 6,210円 +1,000 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値
pluszero<5132>がストップ高。同社は10月28日に東証グロース市場に新規上場した直近IPO企業。人工知能(AI)を中心にIT・ハードウェアなどの各種テクノロジーを統合的に活用したソリューションを提供する「ソリューション提供事業」を展開しており、ディープラーニングと知識・記号推論を融合した「第4世代AI」関連銘柄として注目を集めている。株価は、上場初日は買い殺到で値がつかず、上場2日目に公開価格1650円の2.3倍となる3805円で初値をつけ、同日に値幅制限いっぱいの4505円まで値を上げた。その後、上場3日目、そして上場4日目のきょうと連続ストップ高に買われた。時価総額は、足もとの株価急騰を経ても150億円前後の水準となお小さく、一段の上値をうかがう展開となっている。
■八千代工業 <7298> 759円 +100 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
八千代工業<7298>がストップ高。1日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。売上収益を1650億円から1800億円(前期比9.6%増)へ、純利益を23億円から45億円(同12.7%減)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんだ。為替換算上の増収影響などが売上収益を押し上げる。利益面では、原価改善効果や為替差益などが寄与する。これに伴い、従来18円としていた年間配当予想を34円(前期18円)に大幅増額した。同時に発表した4~9月期決算は、売上収益が908億3400万円(前年同期比21.8%増)。純利益が42億4400万円(同2.6倍)だった。
●ストップ高銘柄
ポエック <9264> 1,327円 +300 円 (+29.2%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
ブイキューブ <3681> 845円 -150 円 (-15.1%) ストップ安 本日終値
など、1銘柄
株探ニュース