本日注目すべき【好決算】銘柄 フジクラ、リゾートトラ、いすゞ (9日大引け後 発表分)
11月9日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
フジクラ <5803> [東証P] ★今期経常を47%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の470億円→690億円に46.8%上方修正。増益率が37.9%増→2.0倍に拡大し、従来の17期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。情報通信事業でデータセンターやFTTx向けの需要が堅調に推移することに加え、エレクトロニクス事業におけるスマートフォン向けの好調や品種構成の良化が寄与する。また、為替の円安進行も追い風となる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の16円→26円(前期は10円)に大幅増額修正した。
キャリアデザ <2410> [東証P] ★今期経常は18%増で5期ぶり最高益、5円増配へ
◆22年9月期の経常利益(非連結)は前の期比7.1倍の11億円に急拡大して着地。続く23年9月期も前期比18.1%増の13億円に伸び、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。前期はコロナ禍で抑制されていた求人企業の採用活動が急速に活発化し、売上高、利益ともに期初予想を大幅に上回った。今期は好調な採用需要が継続するなか、広告宣伝費の強化などで低下した利益率の改善に取り組む方針。
併せて、今期の年間配当は前期比5円増の50円に増配する計画を示した。
昭栄薬品 <3537> [東証S] ★今期経常を一転28%増益・最高益に上方修正、配当も8円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の4億円→6億円に51.1%上方修正。従来の15.0%減益予想から一転して28.5%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。上期業績が計画を大きく上回って着地したことを反映した。界面活性剤業界の堅調な生産・販売活動を背景に、化学品事業で主要得意先からの受注が好調だったほか、オレオケミカルを中心とした原材料相場が高値圏で推移した。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の24円→32円(前期は42円)に大幅増額修正した。
併せて、発行済み株式数の0.88%にあたる3万株または3006万円を上限にToSTNeT-3で自社株買いを実施すると発表。
セグエG <3968> [東証P] ★1-9月期(3Q累計)経常が2.2倍増益で着地
◆22年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の7億1100万円に急拡大して着地。ソリューションプロダクト事業の自社開発ビジネスにおいて、自治体情報システム強靭化案件の獲得などが進んだことが収益を牽引した。
通期計画の8億0400万円に対する進捗率は88.4%に達しており、業績上振れが期待される。
リゾートトラ <4681> [東証P] ★今期経常を一転8%増益に上方修正、配当も5円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の88億円→120億円に36.4%上方修正。従来の20.9%減益予想から一転して7.9%増益見通しとなった。会員制ホテル会員権の販売が想定より好調に推移していることなどを反映した。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の40円→45円(前期は30円)に増額修正した。
併せて、子会社CICSがステラファーマ <4888> [東証G]と血管肉腫を対象としたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の国内第2相臨床試験を開始すると発表。
キャリアL <6070> [東証P] ★今期経常を38%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の46.4億円→64.1億円に38.1%上方修正し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。主力のBPO請負で第2四半期までに受注した新規案件の多くが期末まで継続することに加え、第3四半期でのスポット案件の受注および既存案件の延長なども上振れに貢献する。
ホシザキ <6465> [東証P] ★今期経常を一転22%増益に上方修正・5期ぶり最高益更新へ
◆22年12月期の連結経常利益を従来予想の272億円→380億円に39.7%上方修正。従来の12.7%減益予想から一転して21.9%増益を見込み、一気に5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。国内を中心に需要が堅調に推移するなか、円安による為替差益の発生が利益を押し上げる。
リード <6982> [東証S] ★今期経常を2倍上方修正、配当も5円増額
◆23年3月期の経常損益(非連結)を従来予想の6000万円の黒字→1億2000万円の黒字(前期は1億4200万円の赤字)に2.0倍上方修正した。主力の自動車用部品部門において半導体供給不足の影響が緩和され、受注が増加したことに加え、人員配置の適正化や物流コストの削減など生産性改善が進んでいることが上振れの要因となる。
併せて、期末一括配当を従来計画の5円→10円(前期は5円)に大幅増額修正した。
サイバーバズ <7069> [東証G] ★今期経常は2.3倍増益へ
◆22年9月期の連結経常利益は前の期比43倍の1億7100万円に伸びて着地。続く23年9月期も前期比2.3倍の4億円に急拡大する見通しとなった。今期はSNS広告の需要が増加するほか、SNSアカウント運用やインフルエンサーサービスが伸びる計画。さらに新規事業やWithLIVEの子会社化による積み上げも寄与し、売上高は前期比28.9%の大幅増収を見込む。
ペットゴー <7140> [東証G] ★上期経常は1.9億円・通期計画を超過
◆23年3月期上期(4-9月)の連結経常利益は1.9億円(前年同期は非開示)で着地。自社D2Cブランドの成長に加え、ナショナルブランド商品の値上げ(在庫の影響による一時的な特殊要因)により、採算が大きく向上した。
通期計画の1.6億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。
いすゞ <7202> [東証P] ★今期経常を17%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も6円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の2100億円→2450億円に16.7%上方修正。増益率が0.8%増→17.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。半導体供給の遅れで車両販売台数は計画を若干下回るものの、円安効果や売上構成の改善などが収益を押し上げる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の66円→72円(前期は66円)に増額修正した。
株探ニュース