ログイン
米国株
2022年11月24日 17時03分
市況

明日の株式相場に向けて=「パワー半導体」と「デジタル円」に刮目

きょう(24日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比267円高の2万8383円と3日続伸。米株高を拠りどころに休み明けの東京市場も強い動きとなった。先物主導の上昇ながら、以前のような「無人のエレベーター」という印象は全く受けない。

個別株物色意欲は旺盛である。決算発表期間を通過して超短期トレードの「決算プレー」から解放され、好実態株の選別物色や半導体関連などテーマ買いの動きに資金の流れが回帰していることから、個人投資家も参加しやすくなっている感がある。直近の日経平均ベースの騰落レシオ(25日移動平均)は129%まで上昇、プライム市場全体でも124%台まで水準が切り上がり、過熱ゾーンに入ってきてはいるとはいえ、今のところ“熱暴走”しているような気配も感じられない。

また、スタンダード市場の騰落レシオは110%前後、グロース市場では依然として100%近辺で推移しており、こうしたデータを横目に主力大型からリターンリバーサルを意識した中小型株への資金シフトも上手い具合に機能している。企業業績の停滞をネガティブ材料とする逆業績相場のステージを回避したまま、全体株価が長期上昇波動へ復帰するとは思えないものの、その洗礼を受けるタイミングについてはもう少し先になりそうだ。今は行き過ぎた逆金融相場の打ち返し局面で、米長期金利の低下を株価上昇の拠りどころとするアップトレンドが続く公算が大きい。

物色テーマとしては半導体関連が引き続き強い。そのなかでも「パワー半導体」関連に太い資金が流れ込んでいる。何と言ってもタカトリ<6338>の上げ足が鮮烈を極める。同社株はグローバル・ニッチトップの座を射止めたレーザーテック<6920>を想起させる大出世街道を走っているが、株価は今年6月に離陸をはじめ初動から既に5倍化している。レーザーテックはマスクブランクス検査装置で世界シェア100%という看板を掲げ、EUV対応の次世代機への展開も追い風にテンバガー化した。タカトリの方は次世代パワー半導体の有力候補であるSiCデバイスの精密切断装置が最強の成長ドライバーだ。ここ最近の同社株の急騰劇はさすがにスピード警戒感が拭えないが、PERはきょうのストップ高後の水準で換算してもまだ24倍台である。パワー半導体関連では、当欄でも取り上げたタムラ製作所<6768>やシキノハイテック<6614>なども元気印で、相対的に出遅れていた三社電機製作所<6882>なども上値追いに拍車がかかってきた。

このパワー半導体関連で新たに注目したいのはジェイテックコーポレーション<3446>。同社の超高精度X線集光ミラーはナノレベルでも先端を行く超ハイスペック商品であり、産業用への応用はこれからだが、現在は国内、海外を問わず研究機関が主要顧客となっている。パワー半導体関連として注目されるのは、これとは別に、同社が独自技術で開発に成功した次世代半導体用研磨装置だ。パワー半導体分野でも高付加価値を生む商品として会社側の期待を担っている。集光ミラーはあくまで装置向け「部材」だが、今回は装置そのものを技術的に開発成功したことで、需要を開拓した時の利益寄与度も大きくなることが予想される。

パワー半導体以外では、「デジタル通貨」がテーマ性を発揮している。次世代パワー半導体が製造業の要を担うキラーコンテンツなら、こちらは金融バーチャル化のカギを握るキラーコンテンツということになる。日銀が「デジタル円」の発行に向け、3メガバンクや地銀と実証実験を行う調整に入ったことを複数のメディアが一斉に報じた。デジタル通貨については、グローバル規模で中央銀行が研究を進捗させている。日銀も昨年から漸次検証を進め、来年は実用化に向けた最終段階ともいえるパイロット実験にステージを移す。政府も骨太の方針でデジタル円の導入に前向きな姿勢を示し、日銀の尻を叩いていた立場にあるだけに、これは国策始動という捉え方もできる。きょうは、金融向けシステムに強いクロスキャット<2307>、ニーズウェル<3992>、アイリッジ<3917>などが値を飛ばしていたが、業績好調で低PERのアイエックス・ナレッジ<9753>にも目を配っておきたい。

あすのスケジュールでは、11月の都区部消費者物価指数(CPI)、10月の企業向けサービス価格指数など。3カ月物国庫短期証券の入札や40年国債の入札も行われる。また、東証グロース市場にtripla<5136>が新規上場する。海外では、米国でブラックフライデーにあたるほか、感謝祭の翌日に伴い米株・米債券市場などが短縮取引となる。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2022年11月24日 18時21分

関連記事・情報

  1. 来週の株式相場に向けて= 銀行株“高値圏飛躍”の意味するもの (11/25)
  2. 売りの一巡でアメ株は年末ラリーに期待、では来年は?~中間決算明けの投資戦略.. (11/25)
  3. 10万円以下で買える、財務健全&低PBR 25社【プライム】編 <割安株特集> (11/25)
  4. 7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第2弾〕 38社選出 <成長株特集> (11/24)
  5. ★本日の【サプライズ決算】速報 (11月25日)
  6. 明日の決算発表予定 DyDo、プラネット (11月25日)
  7. レーティング日報【最上位を継続+目標株価を増額】 (11月25日)
  8. 年末の駆け込み需要拡大、「ふるさと納税」関連株は活躍本番へ <株探トップ.. (11/24)
  9. 年末に向け買い局面!?反転攻勢期待の海外投資家が狙う銘柄群 <株探トップ.. (11/22)
  10. 話題株ピックアップ【夕刊】(1):フロンテオ、GAテクノ、神戸物産 (11/25)

人気ニュース (直近8時間)

  1. 1
    【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (12月6日発表分) New! 注目
  2. 2
    話題株ピックアップ【夕刊】(1):ファーマF、NTN、タカラバイオ 注目
  3. 3
    話題株ピックアップ【夕刊】(2):川崎汽、東ガス、ニチレイ 注目
  4. 4
    ★本日の【サプライズ決算】速報 (12月06日) 注目
  5. 5
    レーティング日報【最上位を継続+目標株価を増額】 (12月6日) 特集
人気ニュースベスト30を見る
ログイン プレミアム会員登録
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.