株価指数先物【引け後コメント】 NTショートのポジションの巻き戻しが強まる、FOMCに向けて一段のリバランスも

市況
2022年12月1日 18時30分

大阪12月限

日経225先物 28250 +210 (+0.74%)

TOPIX先物 1987.0 -3.0 (-0.15%)

日経225先物(12月限)は前日比210円高の2万8250円で取引を終了。寄り付きは2万8420円と、シカゴ日経平均先物(2万8370円)にサヤ寄せし、買い先行で始まった。寄り付き直後に2万8490円まで上昇した後は、こう着感の強い相場展開のなか、前場中盤には2万8230円まで上げ幅を縮める場面も見られた。ただし、ボリンジャーバンドの+1σを上回っての推移によりショートは仕掛けづらく、後場は概ね2万8260円~2万8300円辺りの狭いレンジで推移した。

注目されたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演では、12月の米公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.5%に縮小する用意があるとの考えが示された。利上げペースの減速期待でハイテク株を中心に買われた、米国市場の流れを引き継ぐ格好となった。ただし、米国で1日に10月個人消費支出、2日には11月雇用統計の発表を控えるなか、直近の戻り高値2万8500円突破を仕掛けてくる動きは考えづらく、買い一巡後のこう着は想定内だった。

一方で、経済指標の発表を受けた不安定な値動きは警戒されるものの、今回のFRB議長講演で、12月のFOMCでの利上げペース減速の可能性は高まったため、ショートを仕掛けてくる局面では、売り一巡後のリバウンドを想定した押し目狙いのロングスタンスとみておきたい。特に5日線とボリンジャーバンドの+1σを中心に、下は25日線がサポート、上はボリンジャーバンドの+2σがレジスタンスとして機能する形でのリバウンド基調を継続していることから、サポート水準での押し目買い意欲は強そうだ。なお、ナイトセッションはやや利食い優勢で始まったものの、5日線とボリンジャーバンドの+1σ辺りでの推移を見せている。

NT倍率は先物中心限月で14.21倍に上昇し、一時14.24倍まで上げ幅を広げる場面が見られた。直近のNTショートのポジションを巻き戻す動きが中心だったとみられ、25日線が位置する14.20倍を回復してきたことで、目先的なリバランスとしては一巡した感はある。ただし、米個人消費支出や雇用統計が通過した後は、来週も11月のISM非製造業景況指数などが控えているとはいえ、その翌週のFOMCに投資家の関心が向かうなか、リバランスの動きは一段と強まる可能性もありそうだ。

手口面では、日経225先物はABNアムロが1130枚、BofAは780枚、ドイツが620枚程度の売り越しに対して、みずほが1560枚、ソジェンが660枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はドイツが1960枚、ABNアムロが1700枚、HSBCが1500枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが2580枚、みずほが1240枚程度の買い越しだった。

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