話題株ピックアップ【昼刊】:スマレジ、アイル、ソフトバンクG
■スマレジ <4431> 1,715円 +167 円 (+10.8%) 11:30現在
スマレジ<4431>は急伸。7日にクラウドサービスの価格改定を発表した。これを材料視した買いが集まったようだ。スマレジのプレミアムプランの場合、1店舗(事業所)あたりの月額料金を税抜で4000円から5000円に引き上げる。価格改定日は2023年1月1日。サービスの拡充・改善の実施に向け運営体制の強化を目的に改定に踏み切る。業績予想の修正が必要と判断される場合には速やかに開示するとしている。
■アイル <3854> 2,090円 +120 円 (+6.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
アイル<3854>は大幅高で年初来高値更新。7日の取引終了後に23年7月期第1四半期(8~10月)の決算を発表。営業利益が前年同期比2.2倍の7億2800万円と大幅増益で着地しており、これが好感されて買われている。売上高も同22.9%増の35億9800万円と増加した。ストック型ビジネス商材の販売実績が大きく伸長したことが業績を押し上げた。なお、通期見通しは据え置いている。
■カチタス <8919> 3,200円 +135 円 (+4.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
カチタス<8919>が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は7日、同社株のレーティングを「ホールド」から「バイ」に引き上げた。目標株価は3400円から3900円に見直した。株価は9月13日の3760円を高値に下落しているが、予想PER面からの割安感が強まったことから、レーティングを引き上げた。拠点拡大や人員増強によるシェア拡大を通じて中期的に年率2ケタの営業利益成長を継続できると評価している。第2四半期(7~9月)の中古住宅販売は引き続き好調。日本でも物価上昇や金利上昇による住宅取得意欲の後退が警戒されるが、同社が扱う住宅物件には割安感があり、景気後退局面でも需要は底堅く推移する、とみている。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,065円 +98 円 (+1.6%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>は朝安後、切り返す展開となっている。孫正義社長の株式持ち分に関する一部報道を受け、MBO(経営陣が参加する買収)を巡る思惑が広がり、買いが集まったようだ。報道では、これまでの積極的な自社株買いの結果として、孫社長と同氏の関係会社、親族系企業を含めた持ち分は3分の1を超えたと指摘。MBOがより現実に近づく可能性を示唆していると伝えている。
■ジャフコ グループ <8595> 2,363円 +33 円 (+1.4%) 11:30現在
ジャフコ グループ<8595>が続伸している。この日の取引開始前、11月25日に公表した公開買い付けによる自己株取得について、実施しないと発表した。公開買い付けの前提条件である売買高加重平均価格(VWAP)の要件をクリアできなかったため。ただ同社は今後も株主還元の方針については検討していくとしており、新たな方針を期待した買いが株価の支えとなったようだ。同社は公開買い付けの前提条件として、11月30日から12月7日までの東証プライム市場におけるVWAPが2525円以上2828円以下になることを挙げていた。7日に確定したVWAPは約2362円とレンジの下限未満となった。ジャフコGは、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどとの間で、シティらが今回の公開買い付けに応募する契約を締結していた。シティなどの意向を確認したところ、応募を行う意向はないとの回答だったという。シティなどの保有するジャフコG株の取り扱いについては、今後も継続して協議を行う方針。今後の株主還元の方針などについても引き続き検討し、決定次第、発表するとした。
■日本郵船 <9101> 3,007円 +15.5 円 (+0.5%) 11:30現在
軟調な地合いにもかかわらず、日本郵船<9101>がしっかり。中国で新型コロナウイルス感染抑止のための規制緩和の動きが相次いでいる。中国経済に対する悲観が和らぐなかにあって、中国との貿易量の回復が海運会社の業績を下支えするとの期待も出ているようだ。世界的なリセッション懸念が広がり、米長期金利が低下するなかにあって、バリュー(割安)株への資金配分の動きも一部でみられ、PBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る同社株の支えとなっている。投資配当利回り面での妙味も引き続き意識されている。
■丹青社 <9743> 717円 -69 円 (-8.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
丹青社<9743>は大幅安。7日の取引終了後に23年1月期業績予想の下方修正を発表。売上高を700億円から646億円(前期比3.0%増)へ、営業利益を25億円から2億円(同90.1%減)へ引き下げており、これが嫌気されている。物価高騰に伴う顧客企業の設備投資抑制や出店計画の中止・延期などの影響を受けた。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高が467億9600万円(前年同期比10.2%増)、営業利益が3億3300万円(同64.5%減)だった。
■村田製作所 <6981> 7,190円 -159 円 (-2.2%) 11:30現在
村田製作所<6981>、ローム<6963>、太陽誘電<6976>、TDK<6762>、フォスター電機<6794>など電子部品株への売りが目立っている。米国ではここアップル<AAPL>の下げが目立つ状況で、米長期金利が低下基調にあるにもかかわらず下げ止まらない。iPhoneの売り上げ不振が背景にあるが、アップルの有力サプライヤーリストに入っている日本の電子部品メーカー各社にとっても向かい風となっている。また、直近では7日にブルームバーグが、村田製が23年3月期のスマートフォン需要予測を10月に続いて一段と下方修正する可能性を報じており、これも目先筋の売りを誘発している。
■三菱UFJ <8306> 740.1円 -15.7 円 (-2.1%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが揃って下値を探る展開となっている。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>、バンカメ<BAC>など大手金融株が冴えない動きとなった。米10年債利回りが低下基調にあり、前日は終値ベースで3.423%まで水準を切り下げた。1カ月前は4.2%前後で0.8%近くも水準を切り下げたことになる。インフレ懸念はひと頃より後退したが、景気実勢の落ち込みに対する警戒ムードが漂う。長期金利低下は銀行の運用環境悪化につながるが、米国事業を手掛ける日本のメガバンクにとっても株価面でネガティブに働いている。
■INPEX <1605> 1,442円 -15 円 (-1.0%) 11:30現在
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比2.24ドル安の1バレル=72.01ドルと軟調。連日の下落で昨年12月以来、1年ぶりの水準に値を下げている。米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で、ガソリン在庫が予想を上回り増加したことを受け、原油需給悪化を警戒する売りが膨らんだ。INPEXなど石油関連株は、原油価格の下落で軟調な値動きとなっている。
■クロップス <9428> 1,133円 +115 円 (+11.3%) 11:30現在
クロップス<9428>は急反騰。7日の取引終了後、KDDI<9433>と資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが入っている。両社の持つ事業基盤やノウハウなどを活用し、高い販売力の実現と顧客基盤の強化を目指すことが狙い。KDDIはクロップスが行う第三者割当による自己株式の処分と、クロップスの株主であるいすゞ自動車<7202>、あいちフィナンシャルグループ<7389>傘下の愛知銀行からの株式譲渡によりクロップス株を取得する。これにより、既存持ち分とあわせてKDDIはクロップス株の20.32%(議決権ベース)を保有することになる。
■光ビジネスフォーム <3948> 979円 +83 円 (+9.3%) 11:30現在
光ビジネスフォーム<3948>がカイ気配スタートで900円近辺のもみ合いを上放れ、一気に株価水準を切り上げてきた。2007年12月以来15年ぶりとなる1000円大台復帰の可能性も出てきた。同社は金融機関などを主要顧客に情報用紙の製造販売を手掛けるほか、好採算のデータ出力サービスなどにも力を入れている。足もとの業績は会社側想定を上回る好調で推移している。7日取引終了後、22年12月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の15億円から20億円(前期比67%増)に大幅増額した。新型コロナウイルスワクチンの接種や住民税非課税世帯への臨時特別給付金に関する特需が発生しているほか、コロナワクチン5回目接種や価格高騰緊急支援給付金などに関連した受注も収益に貢献する形となる。今期業績が大きく上振れる見通しとなったことで、これを材料視する形で投資資金が流入した。
■リスクモンスター <3768> 660円 +28 円 (+4.4%) 11:30現在
リスクモンスター<3768>は続伸。7日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。上限を16万株(発行済み株数の2.10%)、または1億円としており、取得期間は12月8日から来年1月24日まで。
■セグエグループ <3968> 919円 +25 円 (+2.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位
セグエグループ<3968>が3連騰、900円台回復から一段の上値を目指す動きをみせている。ネットワークセキュリティー製品の輸入販売や、システム開発、システムエンジニア派遣など幅広く展開しており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込み、足もとの業績は絶好調に推移している。22年12月期第3四半期時点で営業利益は前年同期比倍増となる5億7100万円を達成した。通期営業利益見通しは前期比19%増の7億6000万円を予想しているが、好業績を背景に株主還元も強化し、今期の年間配当(一括)を従来計画の16円から18円(前期実績は16円)に増額することを発表、これを好感する買いを引き寄せている。
■Jテック・C <3446> 2,005円 +50 円 (+2.6%) 11:30現在
ジェイテックコーポレーション<3446>は全般地合い悪のなかも売り物をこなし続伸、一時64円高の2019円と2000円台を回復した。研究・実験施設向けに高精度X線集光ミラーや自動細胞培養装置などの理化学機器を製造しており、他社には真似のできないニッチトップな高技術力を売り物としている。同社が開発したCARE加工技術を駆使した次世代半導体ウエハー研磨装置はその精度の高さで他製品と一線を画しており、当面は次世代パワー半導体(SiCなどの化合物半導体)分野などでの需要開拓が期待される状況にある。商談はまとまってはいないものの引き合いは旺盛であり、初の受注獲得に向け会社側も力を注いでいる。
●ストップ高銘柄
AIPF <7345> 669円 +100 円 (+17.6%) ストップ高 11:30現在
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
ハウテレビジョン <7064> 3,520円 -700 円 (-16.6%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース