話題株ピックアップ【夕刊】(1):ヤーマン、ジャムコ、岩谷産

注目
2022年12月14日 15時11分

■ヤーマン <6630>  1,527円  +157 円 (+11.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ヤーマン<6630>が急伸。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算が、売上高265億6800万円(前年同期比27.1%増)、営業利益53億6700万円(同36.7%増)、純利益45億4200万円(同62.4%増)と、上期として過去最高の売上高・利益となったことが好感された。「6.18」「11.11」などのイベントを中心に、中国のEC販売が好調に推移したことが全体を牽引した。国内では通販部門、直販部門が堅調に推移し、RF美顔器のフォトプラスシリーズや光美容器のレイボーテシリーズ、ヘアアイロンのシャインプロなどが健闘した。なお、23年4月期通期業績予想は、売上高500億円(前期比22.1%増)、営業利益100億円(同45.3%増)、純利益66億5200万円(同19.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ジャムコ <7408>  1,700円  +171 円 (+11.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

ジャムコ<7408>が急反発。米ユナイテッド航空(イリノイ州)が現地時間13日、「ボーイング787ドリームライナー」100機の確定注文と、100機の追加オプションを発表しており、787向けにギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)を提供する同社業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。今回のユナイテッド航空の発注は、米航空会社による中型以上の機体のオーダーとしては過去最大級で、24~32年の受け取りを予定している。また、この発表を受けて、航空機向けにスポンジチタンを提供する大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>、航空機向け炭素繊維を手掛ける東レ<3402>なども買われている。

■岩谷産業 <8088>  5,920円  +330 円 (+5.9%)  本日終値

岩谷産業<8088>が4連騰。経済産業省が13日、水素とアンモニアの商用サプライチェーン支援についての中間整理(案)をまとめ、事業者が供給する水素に対し、基準価格と参照価格の差額(の一部または全部)を15年間(状況に応じて20年)にわたり支援すると発表。また、サプライチェーン構築のためのインフラ拠点を今後10年間程度で8カ所程度整備するとしており、同社のビジネスチャンス拡大を期待した買いが入ったようだ。

■四国化成工業 <4099>  1,344円  +34 円 (+2.6%)  本日終値

四国化成工業<4099>が後場に上げ幅を拡大した。正午に株主優待制度の拡充を発表しており、これを材料視した買いが入ったようだ。これまで1000株以上を保有する株主に対し、3000円相当の地域の特産品を贈呈していたが、100株以上保有する株主に1500円相当の同社製品、1000株以上保有する株主には1500円相当の同社製品及び香川県の特産品を掲載したオリジナルカタログギフトより1商品(5000円相当)に変更する。12月31日現在の株主名簿に記載または記録された株主より適用する。贈呈する同社製品は、22年度は「WASHMANIA(ウォッシュマニア)洗濯槽クリーナー」(2袋)とする。

■電通グループ <4324>  4,335円  +105 円 (+2.5%)  本日終値

電通グループ<4324>が続伸。午前10時ごろ、連結子会社のマークルがオーストラリアのコンサルティング企業であるアウェア・サービス(シドニー市)を買収することで同社と合意したと発表。これを材料視した買いが入ったとみられている。アウェア・サービスは米セールスフォースなどのパートナーとして、カスタマートランスフォーメーション領域におけるデータ活用と分析に強みを持つ。買収により競争力と付加価値の高いサービスの提供などを目指すとしている。

■マイクロ波化学 <9227>  2,430円  +47 円 (+2.0%)  本日終値

マイクロ波化学<9227>は反発。東京証券取引所が14日売買分から、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする信用取引の臨時措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。また、日本証券金融も同日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■東京エレクトロン <8035>  46,150円  +860 円 (+1.9%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>、SCREENホールディングス<7735>といった半導体製造装置関連株がしっかり。前日の米国市場でフィラデルフィア半導体株価指数(SOX)は1.52%高と上昇した。米11月消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を下回り、インフレ懸念が後退するなか、米長期金利が低下。高PER銘柄が多い半導体関連株の買い要因となった。この流れのなか、日本の半導体製造装置関連株にも買いが流入している。

■パナHD <6752>  1,235円  +16 円 (+1.3%)  本日終値

パナソニック ホールディングス<6752>が3日ぶりに反発した。13日、パナソニックエナジーが米ルーシッド<LCID>の電気自動車(EV)にリチウムイオン電池を複数年にわたり供給する契約を締結したと発表。これが株価の支援材料となったようだ。ルーシッドの高級EVシリーズ「Lucid Air」などに、2023年から車載用円筒形リチウムイオン電池の供給を開始する。日本の既存工場とともに、将来的にはカンザス州の新工場をあわせた両拠点で生産を行う予定としている。

■キッコーマン <2801>  7,640円  +70 円 (+0.9%)  本日終値

キッコーマン<2801>がしっかり。13日の取引終了後、23年4月1日納品分からしょうゆ、つゆ・ぽんず類の値上げを実施すると発表しており、好材料視された。今回値上げするのは、しょうゆ103アイテム(2月1日納品分から値上げ実施アイテムを除く)と、つゆ・ぽんず類54アイテムで約5~16%引き上げる。同社では各商品のコストアップを、製造コスト削減や物流合理化などの企業努力により吸収してきたが、原材料価格や原油価格などの上昇を、自社でのコスト削減努力だけでは吸収できない状況にあることから値上げするとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  1,978円  +9.5 円 (+0.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が朝安後、プラスに転じた。11月の米消費者物価指数(CPI)の前年比の伸び率が10月と比べ鈍化したことを受け、米長期金利が低下し、ドル円相場は一時1ドル=134円台後半まで円高方向に振れた。だが足もとではドル売り・円買いの動きに歯止めがかかっており、1ドル=135円台半ばで推移している。更に、日銀はこの日の取引開始前に12月の全国企業短期経済観測調査(短観)を発表。大企業・製造業の業況判断指数(DI)は前回調査から1ポイント悪化のプラス7となった。4期連続の悪化とはいえ、市場予想の中央値をやや上回る結果となったほか、大企業・自動車の業況DIは「最近」が前回調査から1ポイント改善のマイナス14、「先行き」はマイナス11となった。サプライチェーンの混乱で落ち込んだ自動車の業況が回復に向かうとの期待感もあり、自動車株を下支える要因となったようだ。日産自動車<7201>も一時プラスに転じ、ホンダ<7267>やスズキ<7269>が小じっかり。東証の業種別指数の輸送用機器は小幅に上昇している。

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