話題株ピックアップ【夕刊】(2):ERIHD、バンクオブイ、FフォースG

注目
2022年12月29日 15時16分

■キユーピー <2809>  2,446円  -27 円 (-1.1%)  本日終値

キユーピー<2809>が軟調。同社は28日取引終了後、買収防衛策を廃止することを決めたと発表した。ステークホルダーとの協働・対話姿勢を強化する動きは一般にファンド勢から評価されることが多いものの、外国為替市場ではこのところドル安・円高の流れが一服しており、この日は134円台前半で推移している。円高による業績改善効果の期待が後退するなか、東証の業種別株価指数で食料品は2%を超す下げとなっており、同社株もツレ安する格好となった。同社は買収防衛策を巡る最近の動向を踏まえ、いわゆる事前警告型の買収防衛策を準備する必要性は相対的に低下していると判断。2023年2月に開催予定の定時株主総会の終結をもって、廃止することとした。

■村田製作所 <6981>  6,604円  -25 円 (-0.4%)  本日終値

村田製作所<6981>が年初来安値を更新した。米アップル<AAPL>のスマートフォン「iPhone」に関し、中国の主要工場の生産停止に伴う製品の供給不足の懸念から、アップル株の下落が続いている。同社に部品を供給する村田製に対しても、業績への悪影響を警戒した売りが継続した。中国で急拡大する新型コロナウイルスの感染を受け、生産の停滞が長期化するリスクも意識されているようだ。電子部品株ではこのほか、TDK<6762>やミネベアミツミ<6479>、太陽誘電<6976>、日東電工<6988>などが冴えない。

■ERIホールディングス <6083>  1,256円  +228 円 (+22.2%)  本日終値

ERIホールディングス<6083>が急反発。同社は28日取引終了後、23年5月期第2四半期累計(6~11月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比14.0%増の10億6200万円となり、通期計画16億7300万円に対する進捗率が63%超に達していることが好感されたようだ。売上高は同5.8%増の83億9100万円で着地。住宅性能評価及び関連事業を除き、確認検査及び関連事業、ソリューション事業、並びにその他事業がそれぞれ増収となったことが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■バンクオブイ <4393>  6,380円  +940 円 (+17.3%) 一時ストップ高   本日終値

バンク・オブ・イノベーション<4393>は全般地合い悪に抗して切り返し急。今月中旬以降は先駆した中小型株の下げが目立つ状況となっているが、スマートフォン・パソコン向けRPG「メメントモリ」の想定超の大ヒットを背景に株価を変貌させた同社株も、この流れに抗えず直近2週間でもみ合いを大きく下放れる格好を余儀なくされていた。しかし、下落途上は外資系証券経由の貸株調達による空売りも高水準であったことから、年内最終売買日を目前にショートポジションの巻き戻しが入っているもようだ。東証信用残も直近23日現在で買い残が減少しており、目先筋の投げが一巡したことを示唆している。

■FフォースG <7068>  355円  +50 円 (+16.4%)  本日終値

フィードフォースグループ<7068>が急騰。28日取引終了後、23年5月期の連結業績予想を見直し、経常利益の見通しを従来の8億3200万円から9億3600万円(前期比2.6%増)に引き上げた。これまで減益を見込んでいた経常利益は一転して増益の計画となり、好感されたようだ。売上高の見通しは38億2900万円から39億700万円(同30.0%増)に見直した。新規顧客からのインターネット広告の需要の高まりが奏功する。一方、最終利益の見通しは4億1900万円から2億4000万円(同60.2%減)に引き下げ、最終減益幅は拡大する見込みとなった。今回、完全子会社化を決めたシッピーノや、連結子会社から持ち分法適用会社に移行する予定のテープスについて、のれんの減損損失の計上や繰延税金資産の計上額の見直しを行ったことなどを業績予想に反映させた。

■アミタホールディングス <2195>  1,052円  +147 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値

アミタホールディングス<2195>がストップ高。非営利団体の海洋管理協議会(MSC)の国際規格が国連の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、生物多様性の危機状況に対する取り組みを科学的に測定する方法として認められたことを受け、同社は28日、MSCの水産認証機関として認証審査サービスを提供していると発表。これを手掛かり視した資金の流入により、株高に弾みがついたようだ。MSCは持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体。COP15では、MSC認証取得漁業の漁獲量及びサプライチェーンに関するデータを各国政府が進捗を測る際に用いることになったという。

■グラファイトデザイン <7847>  728円  +100 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値

グラファイトデザイン<7847>はストップ高。28日の取引終了後、従来10円としていた23年2月期の期末配当予想について、特別配当を実施し40円にすると発表しており、これを好感した買いが流入した。年間配当予想は50円となり、前期実績に対しては15円の増配となる予定だ。

■マルマエ <6264>  1,534円  +116 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

マルマエ<6264>は5日ぶりに急反発。28日取引終了後に23年8月期第1四半期(9~11月)の決算を発表した。売上高は前年同期比28.3%増の24億8700万円、最終利益は同10.7%増の4億6700万円だった。半導体分野の受注高は同30.2%減の13億700万円と落ち込んだものの、半導体市況の停滞による影響はある程度織り込み済みだった。最終増益を確保し、通期の業績予想を据え置いたことを評価した買いが入ったようだ。これまでの受注残が奏功したほか、工場の稼働が上がったことなどが売上原価の低減に寄与したという。

■カラダノート <4014>  700円  +32 円 (+4.8%)  本日終値

カラダノート<4014>は5日ぶりに反発。この日、住宅ローンの借り換えに向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)ツール「KARIKARU」を提供するインフィニティエージェント(東京都千代田区)と業務提携したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。住宅ローンの借り換えを検討しているカラダノートのユーザーを「KARIKARU」のサイトに送客し、最短3分で借り換えでどのくらいのメリットが受けられるのか無料診断を受けられるようになるという。

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