米CPIに過度な期待は避けよう/後場の投資戦略

市況
2023年1月12日 12時15分

日経平均 : 26455.06 (+9.06)

TOPIX  : 1907.73 (+6.48)

[後場の投資戦略]

本日の東京市場では主要株価指数がまちまちの展開。前日の米国市場では、米ボストン連銀のコリンズ総裁が次回のFOMCで利上げ幅を0.25ポイントへと縮小する可能性について言及し、金利低下・ハイテク株高につながり、ナスダック総合指数は大幅に4日続伸となった。

一方、東京市場では、日銀が次回会合で大規模金融緩和の副作用を点検すると伝わり、為替の円高が進んでいることで上値が抑えられているもよう。ただ、ナスダック総合指数の4日続伸からも窺えるように、今晩の米12月CPIでインフレピークアウトが再強調されるとの期待感が事前にかなり高まっており、仮に予想通り、インフレ鈍化が確認されても、大幅に予想を下回らない限り、市場のポジティブな反応が一段と強まるかはやや不透明。

また、明晩は米1月ミシガン大学消費者信頼感指数のほか、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、シティ・グループの金融大手の決算が控える。米12月ISM非製造業(サービス業)景気指数の予想外の50割れへの急低下によって景気後退懸念が強まっている最中でもあるため、消費者マインドの落ち込み具合や、金融大手の経営陣による景気の見通しに対する発言は注目度が高い。

金融決算を皮切りに今後本格化する決算発表も踏まえれば、米CPI後に上値追いが長期化するとまでは考えにくい。国内製造業決算の先行指標とされる安川電機<6506>の決算後の株価反応はひとまず上昇だったが、ACサーボモーターの受注調整は想定以上で、全体の印象はややネガティブと捉える調査機関が多い。足元のハイテク株高も米CPIや決算前の買い戻しに過ぎないと考えれば、一段の上値追いには慎重になりたいところ。こうした中、1月、2月は3月末の配当権利取りの動きが表面化しやすい季節でもあることから、銀行や保険、商社といった高配当利回り銘柄に着目すべきと考える。(仲村幸浩)

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.