話題株ピックアップ【夕刊】(1):中部鋼鈑、大塚商会、日立

注目
2023年2月2日 15時14分

■合同製鐵 <5410>  3,020円  +453 円 (+17.7%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

合同製鐵<5410>が後場に入り一時ストップ高、昨年来高値を更新した。 午後1時30分に23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表に合わせ、今期の業績予想を見直した。最終損益の黒字額の見通しを65億円から100億円(前期は11億1200万円の最終赤字)に引き上げた。同時に、これまで70円としてきた期末配当予想については140円(前期末は無配)と、70円増額した。これらを好感した買いが集まり、株高に拍車が掛かったようだ。鉄スクラップ価格の調整局面が想定よりも長引いた影響や、コスト改善が想定以上に進捗した効果が、利益を押し上げる要因となった。一方、売上高の見通しは2400億円から2350億円(前期比15.1%増)に引き下げた。4~12月期の売上高は前年同期比17.2%増の1771億9400万円、最終損益は77億6100万円の黒字(前年同期は8億6600万円の赤字)だった。

■中部鋼鈑 <5461>  2,105円  +226 円 (+12.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

中部鋼鈑<5461>は破竹の7連騰、2000円大台ラインを突破し約17年ぶりの高値をつけた。株価はきょうの高値まで7営業日でほぼ40%に達する上昇率となっている。産業機械や工作機械向けを主力に厚板を製造販売するが、国内最大級の電炉を有していることが強みとなっている。旺盛な設備投資需要が追い風となっているほか、製品価格を引き上げる一方で鉄スクラップ価格が下落し利ザヤが拡大している。そうしたなか、同社は1日取引終了後に23年3月期の業績予想の修正を発表した。トップラインは減額したものの、営業利益は従来予想の94億円から114億円(前期比2.1倍)に増額修正し、これが材料視された。更に今期の年間配当も従来計画の70円から95円(前期実績は43円)に大幅増額。前期比で倍増以上となり、配当利回りも前日終値換算で5%を超える水準まで上昇しており、株価を強く刺激する格好となった。

■ソフトクリエ <3371>  3,515円  +265 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

ソフトクリエイトホールディングス<3371>が反発。同社は1日取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比7.5%増の33億8100万円となり、通期計画41億4000万円に対する進捗率が81.7%となったことが好感されたようだ。売上高は同14.0%増の178億6000万円で着地。ECサイト構築パッケージ「ecbeing」やECクラウドサービス「メルカート」などの売り上げ拡大を推進したことが奏功した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■大塚商会 <4768>  4,635円  +325 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

大塚商会<4768>が続急伸し、上昇率は一時11%を超えた。1日の取引終了後、22年12月期の連結決算の発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。営業利益が前期比7.0%増の586億円を計画するほか、年間配当予想は同5円増配の130円に設定した。これらを好感した買いが入ったようだ。売上高は同4.6%増の9010億円を見込む。企業のデジタル化の推進や、インボイス制度への対応など、IT投資は底堅く推移すると予想。システムインテグレーション事業とサービス&サポート事業の両事業で増収を見込む。

■日東工器 <6151>  1,668円  +89 円 (+5.6%)  本日終値

日東工器<6151>が3日続急伸。1日の取引終了後、取得総数80万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.94%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、材料視されたようだ。取得期間は2月2日から来年2月1日。東証における市場買付けを通じ取得する。同時に23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算も開示した。売上高は前年同期比13.2%増の213億5000万円、最終利益は同13.1%増の20億9200万円だった。迅速流体継手事業が好調だったほか、海外ではアジアや欧州が堅調に推移した。

■JVCケンウッド <6632>  388円  +20 円 (+5.4%)  本日終値

JVCケンウッド<6632>は続伸。1日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3300億円から3330億円(前期比18.0%増)へ、営業利益を208億円から214億円(同2.4倍)へ、純利益を152億円から160億円(同2.7倍)へ上方修正し、7円としていた期末一括配当予想を12円に引き上げる(前期6円)としたことが好感された。第3四半期までの業績は、世界的な危機管理への機運が高まり需要が拡大していることや、新製品トライバンド対応無線機の導入により受注獲得が進んでいることなどで好調に推移した。第4四半期においても、無線システム事業で引き続き堅調な市況を背景に、大型案件の受注効果が発現することが要因としている。なお、第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高2474億9700万円(前年同期比27.2%増)、営業利益195億600万円(同5.4倍)、純利益155億1300万円(同31倍)だった。あわせて23年3月期から適用する株主還元方針の変更を発表した。これまで「配当性向30%を目安」としていたが、「総還元性向を指標とし、業績に応じた株主還元策とした配当」に加え、「機動的に自己株式取得を行う」に変更した。また、総還元性向の目安について、今年度終了後に発表予定の新中計において公表予定としている。

■日立製作所 <6501>  7,007円  +301 円 (+4.5%)  本日終値

日立製作所<6501>が5日ぶりに反発。前日まで4日続落と調整局面にあったが満を持して切り返しに転じた。1日取引終了後に発表した23年3月期第3四半期(22年4~12月)の業績は売上高が前年同期比10%増の8兆1087億9600万円と2ケタ増収を達成し、営業利益も同9%増の5274億9900万円と堅調だった。注力するデジタルトランスフォーメーション(DX)事業が好調で全体収益を牽引している。世界的なインフレを背景に部材コストの上昇が利益の足かせとなったものの、増収効果や為替の円安効果が発現して、これを吸収している。なお、最終利益については通期予想を従来計画の6000億円から6300億円(前期比8%増)に上方修正しており、これは22年3月期に続き過去最高利益更新となる。

■アマノ <6436>  2,437円  +104 円 (+4.5%)  本日終値

アマノ<6436>が急反発した。1日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比11.2%増の922億6700万円、営業利益が同23.6%増の89億7000万円だった。10~12月期でも営業利益は同23%増と大幅に増加した。株価はこのところ軟調に推移していたが、決算発表を受け買い戻しが入ったようだ。国内では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化や働き方改革の潮流を追い風に情報システム事業が堅調に推移したほか、パーキングシステムも持ち直しの動きが顕著となったという。海外事業は円安効果が出たほか、アジア地域では韓国や香港、マレーシアでパーキングシステムが伸長した。

■ケーズホールディングス <8282>  1,178円  +49 円 (+4.3%)  本日終値

ケーズホールディングス<8282>が反発。1日の取引終了後に開示した22年4~12月期決算は冴えない内容だったものの、あわせて発行済み株数の約5%にあたる株式を取得すると発表。自社株買いによる株主還元を評価する向きが優勢となったようだ。取得上限は1000万株(自己株式を除く発行済み株数の5.24%)、または100億円。期間は2月2日から4月30日まで。同時に発表した22年4~12月期決算は、売上高が前年同期比0.9%減の5564億200万円、営業利益が同29.3%減の221億700万円だった。東京五輪による買い替え需要があった前年同期の反動が出たほか、エアコンなど季節商品が計画を下回った。また、広告宣伝費や水道光熱費など販管費が増加した。

■KeePer技研 <6036>  3,425円  +140 円 (+4.3%)  本日終値

KeePer技研<6036>は大幅高で3日ぶりに反発。1日の取引終了後に発表した1月度のキーパーラボ運営事業の月次速報で、既存店売上高は前年同月比7.5%増と増収基調を維持しており、これが好感された。中旬から下旬にかけて、北日本、北陸、西日本において降雪量が多かった影響などで来店台数が4.5%減となったものの、平均単価は同12.6%増と伸長したことが寄与した。なお、全店の売上高は同15.0%増だった。

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