三菱自は下げ転換、4~12月期大幅最終増益も上値の重さを意識
三菱自動車工業<7211>は軟調。朝高後は下げに沈む展開となった。2日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比27.5%増の1兆8053億2000万円、最終利益が同2.9倍の1307億5400万円となった。大幅な増収増益となったことに加え、最終利益の通期計画に対する進捗率は93%に上った。これらを好感した買いが先行したものの、上値の重さが意識され、目先の利益を確定する目的の売りが膨らんだようだ。
4~12月期は円安や販売価格の引き上げなどが業績を押し上げる要因となった。一方、通期の業績見通しは売上高予想のみ従来の2兆5300億円から2兆4800億円(前期比21.6%増)に下方修正した。ASEAN地域や北米、欧州などでの販売台数見通しを引き下げている。また、日産自動車<7201>と仏ルノーが見直しを進めていた提携関係について、6日に英国ロンドンで共同の記者会見を開くと伝わっており、アライアンス内での三菱自の扱いを巡る不透明感が株式市場では意識されているようだ。