翻訳センター---3Qも増収・2ケタ増益、翻訳事業・通訳事業の売上高が順調に推移
翻訳センター<2483>は9日、2023年3月期第3四半期(22年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比7.0%増の80.60億円、営業利益が同19.1%増の6.22億円、経常利益が同17.1%増の6.27億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同16.8%増の4.17億円となった。
翻訳事業の売上高は前年同期比8.7%増の61.56億円となった。特許分野では主要顧客の特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は同18.3%増の20.23億円となった。医薬分野では顧客の試験スケジュールにより翻訳需要が低調に推移したことに加えて、CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少、前期に受注した新型コロナウイルス感染症に関する案件の反動減もあり、売上高は同6.1%減の20.41億円となった。工業・ローカライゼーション分野では製造業の顧客を中心に堅調に推移したことに加え、情報通信関連企業から大型案件を獲得し、売上高は同22.4%増の16.64億円となった。金融・法務分野では東証の市場再編に伴いIR関連文書の受注が増加し、売上高は同3.0%増の4.26億円となった。
派遣事業の売上高は同7.8%減の8.42億円となった。新規受注が堅調に推移したものの、派遣期間終了者の増加に伴い常用雇用者数が前年同期を下回ったことから、減収となった。
通訳事業の売上高は同31.0%増の6.55億円となった。主要顧客の医薬品関連会社や精密・通信機器メーカー等からの旺盛な受注、外資コンサルティング会社からの安定した受注に加え、複数の金融機関からの大型会議案件の獲得が寄与し、増収となった。
コンベンション事業の売上高は同6.6%減の1.29億円となった。大規模な国際会議やイベントの開催制限の長期化、サービスのデジタル化に伴う案件の規模縮小の影響が継続しており、減収となった。
その他の売上高は同13.1%減の2.75億円となった。その他のセグメントにおいては、外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行うFIPASが低調に推移したことに加え、語学教育事業では通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数が伸び悩み、減収となった。
2023年3月期通期については、売上高は前期比7.3%増の111.00億円、営業利益は同18.3%増の9.60億円、経常利益は同14.1%増の9.60億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同13.4%増の6.50億円とし、昨年11月10日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。
《NS》