話題株ピックアップ【夕刊】(2):オリンパス、三菱UFJ、ユニポス
■オリンパス <7733> 2,298円 +21 円 (+0.9%) 本日終値
オリンパス<7733>が続伸。前週末24日の取引終了後、韓国の消化器用金属製ステントメーカーであるテウン・メディカル社の全株式を6月30日をメドに取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。テウン社は、胆道、食道、大腸、十二指腸の治療用金属製ステントを含むさまざまな医療機器を提供する消化器系ステントのリーディングカンパニー。今回の買収によりテウン社の医療機器を製品ポートフォリオに加えることで、注力領域である消化器科ビジネスにおいてより包括的で多様なソリューションを提供するとしている。取得金額は約483億円。なお、同件による業績への影響は現在精査中としている。
■三菱UFJ <8306> 965.8円 +2.8 円 (+0.3%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といった大手銀行株が高い。24日に発表された米1月個人消費支出(PCEデフレーター)は、食品・エネルギーを除くコア指数が市場予想を上回り上昇した。これを受け、米利上げ長期化観測を背景に米長期金利が上昇。米10年債利回りは一時、3.97%と昨年11月以来の水準となった。この金利上昇に伴う利ザヤ拡大期待から三菱UFJなどが堅調な値動きとなっている。
■フジテック <6406> 3,130円 -120 円 (-3.7%) 本日終値
フジテック<6406>は大幅反落した。前週末24日の取引終了後に、同日に開催した臨時株主総会の結果を発表した。会社側が提案した2人の社外取締役選任議案が否決された一方、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが株主提案した社外取締役5人の解任議案では、3人の解任が決まった。また、オアシス側が提案した社外取締役6人の選任議案に関しては、4人が可決された。この結果、新体制では会社側が提案した取締役は過半数を維持することになったが、ファンド側が提案した取締役は9人中4人に上ることとなった。今後の経営の先行きを巡る不透明感が改めて意識される格好となり、売りが膨らんだようだ。
■レーザーテック <6920> 22,205円 -565 円 (-2.5%) 本日終値
レーザーテック<6920>が反落。株価はここ2万2000~2万3000円台を中心とするもみ合いが続いているが、足もとやや戻り売り圧力が優勢となっている。半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占し、先端半導体の微細化に対応して市場が急速に立ち上がっているEUV露光装置向けでもオンリーワン企業として存在感を示す。ただ、23年6月期の受注高見通しを従来計画から大幅に下方修正するなど、メモリー市況悪化の影響が足もとの業績に反映されており、株価の先行きには強弱観が対立している。そうしたなか、前週末の米国株市場では長期金利上昇を背景に半導体関連株が売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は反落、これを受けきょうの東京市場でも同社株を筆頭に半導体製造装置関連株には安いものが目立つ。なお、同社株への注目度は依然として高く、売買代金は全市場を通じ断トツとなっている。
■東芝 <6502> 4,180円 -78 円 (-1.8%) 本日終値
東芝<6502>が12営業日連続で下落している。東芝の非上場化に向けて買収提案をした日本産業パートナーズ(JIP)が、企業からの出資分1兆円を調達できない可能性が浮上したと一部で報じられた。買収の実現を巡る不透明感を意識した売りが膨らんだようだ。報道によると、オリックス<8591>から想定していた出資額が得られなくなったほか、他の一部の出資予定企業からも減額の意向が出ているという。
■東北電力 <9506> 656円 -7 円 (-1.1%) 本日終値
東北電力<9506>や北陸電力<9505>が軟調に推移。家庭向けの電気料金の値上げ時期の先送りを巡る報道を受け、業績への悪影響を懸念した売りが継続しているようだ。両社とともに4月からの値上げを申請していた中国電力<9504>、四国電力<9507>、沖縄電力<9511>も安い。前週末の24日の取引時間中、大手電力会社による家庭向け電気料金の4月からの値上げについて、岸田文雄首相が厳格な審査を指示したと伝わった。更に時事通信は同日夜、東北電など「電力大手5社が経済産業省に申請した家庭向け規制料金の引き上げ時期が4月から5月以降にずれ込む見通しであることが24日、分かった」と報じた。燃料費の見積もりや経営効率化に向けた取り組みを審査するための十分な時間を確保するためという。
■ディー・エヌ・エー <2432> 1,749円 -18 円 (-1.0%) 本日終値
ディー・エヌ・エー<2432>が4日続落。前週末24日の取引終了後、3月17日付で806万5400株(発行済み株数の6.19%)の自社株を消却すると発表したが、好材料視する動きは限定的のようだ。なお、消却後の発行済み株数は1億2214万5545株となる予定だ。
■トヨタ自動車 <7203> 1,857円 -1 円 (-0.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は全体相場が軟調ななかも頑強な展開をみせている。米国では強い経済指標が相次ぐなか再び長期金利が上昇傾向を強め、前週末に米10年債利回りは一時3.97%まで上昇する場面があった。これを受けて外国為替市場ではドルを買い戻す動きが加速、1ドル=136円台までドル高・円安が進んでおり、東京市場では為替感応度の高い自動車セクターにとって追い風材料となっている。トヨタの通期想定為替レートは今月9日に1ドル=135円から134円に円高方向に修正されたが、実勢はそれよりも2円程度円安方向に振れている。もっとも、今年3月の同社の世界生産台数は前年同月実績を5%上回る約90万台を計画しているものの当初計画よりは下回っており、業績面に対する強気と弱気の思惑が交錯するなか上値を買い進む動きもまばらで、株価の上値は重いようだ。
■Unipos <6550> 178円 +39 円 (+28.1%) 一時ストップ高 本日終値
Unipos<6550>はマドを開けて買われ急伸。同社は前週末24日、従業員同士がメッセージや少額のインセンティブを送りあえるサービス「ピアボーナスUnipos」について、アサヒグループホールディングス<2502>傘下のアサヒグループジャパンが2月から導入したと発表。これを買い材料視する向きが強まっているようだ。
■オルトプラス <3672> 231円 +50 円 (+27.6%) ストップ高 本日終値
オルトプラス<3672>が急反発。前週末24日の取引終了後、ブロックチェーン「人狼ゲーム」プロジェクトに開発パートナーとして参画すると発表しており、好材料視された。同プロジェクトは、人狼ゲームの第一人者であるカズ・スズキ氏によるブロックチェーンゲームプロジェクト「WLF PROJECT」で、同社はその第1弾企画である新機軸の人狼カードバトルゲームアプリ「WOLF-FLOW」の開発パートナーとして参画し、企画開発を推進するという。今後、9月のテスト版リリースに向けて開発を推進するとしており、今後の更新情報は、同プロジェクトティザーサイトや同社のホームページなどで公開するとしている。
株探ニュース